見出し画像

母の様子 処暑編

 今年の夏は酷い暑さだ。夏が好きな私でももういいかもと思うほど。

そんなある日、私がついにコロナ陽性になった。母の家に行けない(5日間は感染リスクが高いから)日々が1週間あった。後遺症で倦怠感と咳が続いた。いつかこんな日がくるかもしれないと思っていたが、忘れたころについに来た。家族の助けを借りてなんとか無事に乗り越えられたけれど。

 この夏の母は、外に出ると危険!との連日のニュースを受けて、外に出る用事がほぼ無いのを良いことに、コーヒーを飲みに行く以外は外出らしい外出をしていない。本当は足腰を鍛える為に歩いたほうがいいんだけど、、、と、母自身もわかっているし、私もわかっている。

 リハビリに来てくれる理学療法士のOさんとの関係性は良好で、マンションの廊下を歩いたり、コーヒーを飲みに行く為にエレベーターで2階で降りて1階分は階段を使ってみたりしている。他には室内でスクワットや足上げの筋トレをやっている。Oさんからのその日の様子を教えてくれるメモにも、『母の様子は最近は随分落ち着いているし、目が見えずらいとの訴え以外は調子が良いとある。』私も本当にそう思う。

 母は脳梗塞を発症してからわかったことだが、アルツハイマー型認知症(正式に医師から告げられたことはないが、診察中にたまたま先生の電子カルテが見えたらそう書いてあった)でもある。
いつからそれが始まっていたのか私もよくわからない。

 ただ、2019年頃にはかかりつけ医ではない、近所に新しくできた病院に空いているしすぐ診てくれるからいいのよと、便秘薬や風邪薬を貰いに行ったりしていた。その先生に、怒られてもう来なくていいと言われたと、自尊心の強い母は怒っていた。
 それは、どうやら、母が調子が悪いと言うから血液検査をしたのに結果を全然聞きに来ず、半年過ぎたころにまたケロッと便秘薬が欲しいと受診したことによるらしい。そして、先生に本当に治療する気がないなら来ないでいいと、言われたらしい。実際はよくわからないけれど、、、。私はそれを聞いて、医師が患者に来ないでくれというのはよっぽどだと、すぐに真相を確かめるべく母に付き添ってその病院に行った。
するとその先生は「お母様は認知症だと思いますよ。早く今後の事を考えた方がいい。一緒に住むとかも含めて。」と言われ、「えっー!?」と目が点になったのを思い出した。
 
その時は、まだ認知症なんてないでしょ?!と、思い込んでいたので、この先生失礼じゃない?!と、でも、もしかしてという不安に心が暗くなったのも事実。

【ここで母の最近の病歴をおさらい】

2019年に 認知症疑惑の医師からの発言があり
2020年に、歩きづらくなり(左足の血管が詰まって足が酸欠になっていた)
     ステントを入れる手術
2022年、1月脳梗塞
2022年、10月 
ブリの固い骨が十二指腸を破り肝臓に刺さって炎症を起こし、入院

脳梗塞後の昨年は母も私もこの生活にあたふたしていて、落ち着かなかったけれど、今年はお互いだいぶ慣れてきた。かかりつけ医の提案で往診の先生に変更したし、大学病院での受診もなくなった為(脳梗塞の経過観察と血管の検査など)バタバタせずにとても落ち着いている。
 だから、母の様子も落ち着いているのかもしれない。
家にいればだいだい事足りるからかな(その分周りが動いているから)

今日も、あなたは大変かもしれないけれど、よろしくお願いします。と、元気に言っていた。私が元気なうち、母が元気なうちは、このままの暮らしがしばらく続くようにと願わずにはいられなかった。

それにしても暑い、暑すぎる!!
処暑とは、朝夕が涼しくなってくる頃のことだと言うけれど、まだ夏は続きそうだ。