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切り裂いてあぶく

先週、思い立って急に区民プールへ。
行くまでが、めんどっちーが、準備をして部屋を出ると、
時間があんまないから追い風に急かされるように
たまに小走りになりながらその場所へ向かう。

頭は迷っている、辞めたい、さぼりたい。

それでも時間が決まっているとそれにそって急かして動く。

幼稚園生の頃から中学生の間に何度も入った温水プール。
水着を着て、帽子に当時より好き勝手伸ばした髪をぴしっと
収める。

プールサイド、あの時の緊張や会話。
なんか思い出したりして、んでも忘れてる。

プールの水に入る直前に明らかに「塩素のにおいにテンションが上がった」

心じゃなくて体の方、皮膚とかかな?が圧倒的にワクワクした。
懐かしさ、食いちぎりたい、というような感情がどっと内側に沸き上がったことに
びっくりした。
そんでそのあとすぐに嬉しくなった。

クロールも背泳ぎも平泳ぎもバタフライもテンポ、フォーム
全部覚ええている。

体の記憶と脳みその記憶。

体の記憶の核となるんはなんやろう。
皮膚かい、見えない劣化した筋肉かい。

あんなにハードなインターバルで泳いだのに
制限のない時間で50m泳いだ体は疲労を発する。

これが劣化、衰退、怠慢であるのならもっと
時間を費やしてもっと燃えていたいと思う。

25mずつなら何度泳いでも体は元気やった。

クロール。

自分の左右の手で水面近くをざくざく切り裂く。
その度にあぶくが出る。
水色のプールの水面に自分でもがいた、手繰りたいあぶくが都度あふれた。

こんな風にして生きてきたのか、

こんな風にもがいて、しるして今までやってきたのかもしれない。

ん、
だとしたらおこがましいと思った。

とくになにもなかった。好きだった。
顔を思いだす。

あの水色を自分の手でもがいて切り裂いて
あたしい景色を見ようとしてた。

すごく綺麗やった。
自分の動かす手の先から綺麗にあぶくが飛び出すから

もっともがいて、切り裂いてみようと思った。

1時間半ほど施設におって退室。

長い髪から予想外にしたたる雫に遠慮をして。

家まで歩く間、寒い時間やったけど
体がぽっぽぽっぽ燃えていた。

内側から燃えているんでおもしろかった。
そういう風に母みんさんに電話で伝えた。

なんとも変で不安な2020

来月にはもう来年になる。
2021
どうせこの状態が続くと思う。
それでも2021
まだ予定を書いてない真っ白の升目のカレンダーを見ると
ワクワクする。

真っ白にワクワクしている。

そう気づいた時に嬉しくなった。前向きな気持ち。
後ろ向きも大好きや。

スモークサーモンとクリームチーズをつまみながら安ワインを飲んで。

今日は読んどる本から3つくらいのタイミングがうまく重なって思い立って吉祥寺へ行った。

メリークリスマス!言っといた方が記憶に残るかもて思って。

ちょっと酔ったんで
また!

2020のクリスマスのイブだった!

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