【※少し追記】2年ぶりに推しのライブ観れると思って新幹線乗ったら4時間閉じ込められて号泣した話
写真は往路で放心してる私の目に飛び込んできた岐阜羽島のクソ元気な水の広告 なぜ撮ったのかはわからない 錯乱していた
なんかちょっとバズっちゃったから一番大事なことだけ最初に言お！！！
オタク！！！遠征はできるかぎり早めに！！！状況が許すなら前日入りをしてくれ！！！！！！コロナ感染対策もできることはやろう！！！！！！
観れないまま呆然と京都観光をして帰りました。
辛え〜何日経っても辛え〜〜鈴虫寺で説法聴いたり長楽館で優雅なカフェタイム過ごしたりしたけど辛え〜〜
というお気持ちの一部始終をぶつける文章です。
はっせんもじぐらいあるよ！！！
※当該事故に遭われた方を非難する意図はございません。
「遅延した結果ライブが観れなかったのがつらい」というだけの記事です。
※Twitterで「記事を読んで泣いてしまった」「自分の似たような経験を思い出してつらくなった」と仰る方が少なくありません。遠征に失敗した話で強いダメージを受けてしまいそうな方は、このページを閉じて推しのことを考えてニコニコして下さい。
耐えと決断
私の最推しミュージシャン『ザッハトルテ』は京都を拠点に活動している。アコーディオンの都丸智栄氏、ギターのウエッコ氏、チェロのヨース毛氏によるインストバンドだ。アフラックのCMの『アヒルのワルツ』やNHKの『ドコノコノキノコ』の作曲・演奏なども担当している。
コロナ禍前は全国各地で精力的にライブを行っており、都内にもそれなりの頻度で来てくれていたので、神奈川県民の私もコンスタントに観に行けた。仕事終わりの楽しみにしていた日だって少なくない。曲がりなりにも小説を書くという創作活動をしている私にとって「今、目の前でなにかを表現している生身の人間」を観ることはかなり励みになるし、何より単純にとても楽しかった。
が、このご時世、言わずもがなライブハウスの営業自粛や、イベントの中止などが相次いた。ザッハトルテも例外ではない。去年は首都圏にはほぼ訪れてない。現場に行くタイプのオタクやアーティスト達、みんな辛かったろう。
同人誌即売会なども中止になってしまい、もうなんも外ですることねえな……と宙を見つめる日々。職場のジャニオタとも「ウチら最近お金使ってないよね……」などと苦笑していた。
加えて、当時の職場(今年3月に辞めた✌️)の客は高齢者が多く、感染対策にナーバスになっていたこともあり、私自身もめちゃくちゃナーバスになってしまった。消毒ジェルで手が荒れまくった。今でも手を洗いすぎて粉をふく。
そのうえ、職場の上の機関(本当にめちゃくちゃデカい機関です)から「お前らが飲みに行ったり遊びに行ったりしたことが原因でコロったら、全関係機関に事例として共有するからな」という旨の通知が来る。
さ、晒し首〜〜〜！！！市中引き回し〜〜〜！！！
怖〜〜もう消毒液噴射してうがいしてマスクして引きこもるしかねえ〜〜と、怯えるだけの1年間だった。GOTOキャンペーンの時だって、京都に行きたくてたまらなかった。が、万が一コロったら≪機関≫にボコされるという強迫観念があったし、ていうかフツーに感染したくないという気持ちが強かったので我慢し続けた。
マスク着用をお願いするとブチギレる客……消毒をお願いすると床に噴射してく客……アクリル板越しに怒鳴る客……それは政府が決めたことだからとしか言いようがない文句を垂れてくる客……払い戻しの問い合わせ……いちゃもん……いちゃもん……いちゃもん……ボーナス出すかも！というフェイント告知しながら出さなかった弊社……しょっぱいツイステのガチャ……勇気を出して申し込んだ一縷の希望だったが、中止になる京都文フリ……
耐えた。ひたすら耐えた。満を持して3月に退職した。それからも緩和や緊急事態宣言を繰り返す中、24時間自由の身になっても引きこもり続けた。
9月。ワクチン接種を2回済ませた。9月下旬に出店予定だったイベントに合わせて打ったが、延期になった。
10月。感染者数が激減。フルチンになったし、まだ紅葉シーズンじゃないし、GOTOも再会してないし、いずれ第六波がくる……フォロワーたちも背中を押してくれる……行くなら今しかない……
そうだ、京都行こう。
イェ〜〜ーーーー！！！！！！久々の新幹線だ〜ーーーーーーーー！！！！！！京都だ〜〜ーーーーーーーーーーーー！！！！！！つってもう私の中のタートルトークの客が全員ウォ〜〜ーーーーーーーーーーーー！！！！！！！！！！！！つって大はしゃぎの中で出発したワケ。
その日は、京都に到着→ホテルにチェックインしてひと休み→ザッハトルテのライブ という予定だった。
ザッハトルテは毎月第3月曜日、さらさ西陣というカフェで必ずライブをやっている。緊急事態宣言が出ている時も、無観客配信を行い、通算200回以上途切れなく続いている。
さらさ西陣は銭湯を改装したカフェで、趣があるオシャレな空間だ。元銭湯というだけあり、天井が高いので音の響きもいい。
さらさ西陣で聴くザッハからしか摂れない栄養がある。
京都文フリは毎年だいたい1月の第3日曜日に開催されるので都合がいいし、それ以外の月に関西に赴く時も、さらさ西陣のライブに立ち寄れるよう調整している。京都に来たらなるべく参加したいライブなのだ。
今回は2泊3日で京都を観光する予定だったが、目的の大部分がこのライブだった。美味しいご飯を食べ、ザッハを聴いてテンションを上げたとこで嵐山とか宇治とか楽しんじゃうぞ♡と企てていたのである。
ザッハの演奏を最後に聴いたのは、2019年1月京都文フリのあとのさらさ西陣だ。それから今日に至るまで、ライブは田ノ岡三郎氏のアコーディオン独奏を聴いただけ。もうめちゃくちゃに供給が無かったので、京都行きを決めてから嬉しくて楽しみでコロナ禍以降サイコーにブギーな胸騒ぎでチョベリベリ最高ヒッピハッピシェイクだった。
久しぶりに乗る新幹線は早い。私が乗ったのは各停のこだま号だが、それでも早い。なんなら時々Gのようなものすら感じる。
もう小田原だ！ もう熱海だ！ はやーい！ とはしゃぎまくっていたのも束の間、事件が起きる。
新富士駅の手前で、新幹線が停まった。
静岡の知らん駅と山々と私
最初は「信号待ちです」というアナウンスだったが、間も無くして「前を走るのぞみ号が……」というような内容に変わった。
ほどなくして、とりあえず新富士駅に停車。「豊橋駅で人と新幹線が接車した」という内容に変わる。この頃、まあ数十分ぐらいは遅れちゃうかな…と思っていた。時刻は13時を少し過ぎた頃。
本来の到着予定は15:34。さらさ西陣の開場は17:00、開演は18:30。
終演は19:30予定、20:00には閉店。
しかし、アナウンスはどんどん不穏になる。
「人と接車」という表現だったので「人身事故」ほど惨憺たるものではないのかなと思い込んでいた。なんなら「ホームドアから身を乗り出してる人がいて危なかったから緊急停止した」ぐらいの想像もした。
「負傷者救出と警察の現場検証と安全確認が終わるまでお待ちください、運転再開予定は15:30です」というアナウンスが流れ、車内に「ええ……」という空気が流れる。
私も動揺した。単純に考えて2時間半は確実に到着が遅れる。京都着は18時頃になり、あまりいい席では観賞できないだろう。お店は手練の地元民で埋まっているに違いない。
スーツ姿の人達が次々にスマホを手にしてホームへ出て行く。みんな出張先や職場に連絡しているのだろう。ほかの旅行者も、途方に暮れた様子で車内や構内をうろつきだした。
私もそわそわしてくる。新富士駅？？？なに？？？どこ？？？山と東横イン以外何もねえぞ？？？(地元の方ごめんなさい)(改札外になんかあるみたいだったけど、出てる間に発車早まったら嫌すぎるから出れなかった)
地図を見た。近くに在来線の駅があれば脱出も可能なんじゃないか。ある程度のところまで先回りし、運転が再開したら先発の新幹線に乗るとか……
富士駅まあまあ遠〜〜〜！！！(いまちゃんと調べたら徒歩25分ぐらい)ていうか在来線先回りは無謀すぎるしここ三島の隣だぞ先回れるかわからねえし最悪今乗ってるこだまに抜かれそうだしお金かかりすぎるし考えるの面倒だし却下〜〜〜！！！
いろいろ調べていたら、新幹線は2時間以上遅延すると特急料金が返ってくることがわかった。
私は往復の新幹線＋宿のパックを利用していたので、何がどの程度返金されるのかわからない。お客様センターに聞いてみよう…。
無職だがビジネスマンにならって外に出る。寒い。めちゃくちゃ寒い。富士駅まで歩こうものなら凍える。『シャイニング』のジャックみたいになっちまう。
お客様センターにまるで繋がらない。東海道新幹線ユーザーがめちゃくちゃに電話をかけているんだろう。10分ぐらい待って、ようやくオペレーターに繋がった。多分だけど……バチバチにクレーマーの相手をしてきた人間の勘だけど……めちゃくちゃ丁寧だけど怒鳴られるのに備えて心を無にしている接客マンのトーンだ……
今乗っている新幹線が遅延している、往復券と宿のパックを利用しているが何がどれだけ返金されるのか、今旅行を取りやめたらどうなるのかを確認してもらう。
「旅行をやめずに京都駅まで行けば遅延証明ができるので往路の特急料金は返金される。しかし、今旅行を取りやめたら何も返金できない」とのこと。「お忙しい中お手数おかけしました、ありがとうございました…」と労りの気持ちで電話を切る。16時にチェックイン予定だったホテルにも、何時になるかわからないと連絡。
ちょっともう脳が混乱していたので前後を覚えていないが、この頃には運行再開時刻が16:30に変更されていた。アナウンスのおじさんの声もかなり疲れている。静岡の知らん山に囲まれて、鼻水が垂れてくる。
おほほ……無職7ヶ月目の人間が頑張って出した2万円ちょっと……ほぼザッハトルテのための2万円ちょっと……
私が乗っていた車両では、もうみんなマスク外して項垂れてるかマスク外して大声でしゃべってるか何かぼりぼり食べてる人が多過ぎたので、乗務員さんに許可を取って人の少ない車両にうつった。
うーん16:30発かあ……ちょっとだけ…ちょっとだけ聴けるかな…2、3曲ぐらいならいけr「17:00運行再開予定です」
終…………………
終………………………っ………………………………
YOUは何しに京都へ………………………………？？？？？？？？？
ほどなくして17時になり、新幹線が動き出した。動くと早い。けど京都到着予定時刻は19:14。もう間に合わん……………………………
震えるぞハート 燃え尽きるほどヒート
あまりにも辛いし悲しいしイライラするし焦るしで、脳直ツイートを垂れ流した。フォロワー達から同情や労りのリプライ、関西民は夜間参拝できるお寺やおすすめの飲食店などを教えてくれる。
もうどう頑張ってもザッハトルテを観れない悲しさとフォロワーたちの暖かさと外の暗さで涙が出てきた。他の乗客もいるので、表面張力で耐えてプルプルしていた。今年イチしんどい……因果関係など全くないだろうが、何か最近バチが当たるようなことをしたかな……と考えだす。
意識的に自粛している人は1ミリでも思ったことがあるだろう、特に気にせず遊びまわっている(ように見える)人たちのことを思ってモヤモヤするアレが湧き上がる。
自他ともに感染させないように大人しくおうちでTwitterを見ていると、あなたこないだもライブ行ってましたよね……？という人が間を置かず現場の感想を載せているのが目に入り、なんとも言えない気持ちになる。しかし、そういう人たちのおかげでアーティストにお金が入るのも事実なので、推しの財布に貢献できていないこともあり、ひたすらもやもやする。
そんな眠れない夜も越えてきたのに……なんだこれは……私やっぱり何かしたのか……？
18:30頃には名古屋に到着した。帰宅ラッシュの時間、眼下では仕事を終えた人たちが駅に向かってぞろぞろ歩いている。みんな真面目に働いてるのに……私はライブ観れないぐらいで何をウジついて……もう矢場とんで豚カツ食べて帰りたい……まだ京都に着いてもいないのに、本当に来なきゃよかったと思った。
もうライブは始まっている。さらさ西陣のライブは毎回YouTubeで配信が行われているが、まあ使わないでしょと思ってイヤホンは持ってこなかった。バカ。ほんとバカ。
京都に行く意味を見出したい……たしかに観光も楽しみだが、本当にとにかく推しを観ることにワクワクしていたのだ。なんでこんな地獄の業火に焼かれてるワケ？？？
もう演奏は聴けない。目的を変えよう。
投げ銭RTA
さらさ西陣でのザッハトルテライブ料は、飲食代＋投げ銭である。
19:30に演奏が終わっても、閉店は20:00。それまでに向かえば投げ銭はできる……！！！推しの懐に札をねじ込める……！！！
京都着は19:14予定とアナウンスされていたが、19時頃には到着した。京都に着いたという感慨を抱く間も無く、改札で切符に遅延証明の印を押してもらい、烏丸線に乗り込む。
えっ、これ、頑張れば1曲ぐらい…聴けるんじゃない？？？！！！？？？
最寄駅の鞍馬口駅に到着。急ぎたいが長時間座っていたため足がパンパンにむくみ、のしのしとしか歩けない。地上に出てほどなく、手振りまくってタクシーを止める。この時19:20頃。ヨッシャーーー！！！！！！あとは運転手に賭けて信じるしかない！！！！！！聴ける！！！！！！聴けるぞ！！！！！！
〜〜以下、脳内BGMを「こち亀でアホバカハプニングが起きてる時のあの曲」にチューニングしてお楽しみ下さい〜〜
いいぞ！！！いいぞ！！！という気持ちでタクシーに乗り込む。
運転手「どちらまで？」
私「さらさ西陣まで！」
運転手「ほえ？？？」
私「さらさ西陣！！！(食い気味)」
運転手「分かりません……」
私「えっと！！！船岡温泉(※有名な銭湯)のある通りに入って下さい！！！ストップかけるんで！！！」
それで通じたらしく、タクシーが動き出した。運転手はまあまあのおじいちゃんだ。「○○でいいですか？」となにかを聞かれたが、まるで聞き取れず「あっハイ」と適当に返してしまう。
鞍馬口駅からさらさ西陣まで、徒歩でだいたい20〜30分ぐらいだ。道は複雑ではないので覚えているのだが、なんだかタクシーは遠回りをしている。車だとこっちのほうが早いのかな？ と思ったが、車窓からは鞍馬口駅の隣駅である北大路駅が見え、えっ？？？ そんなとこまで行く？？？ と不安が過ぎる。
いやいやいや、知らんけどきっとこのおじいちゃんはベテランなんだ……と言い聞かせている間にも時間はどんどん過ぎる。タクシーは商店街を抜け、住宅街に入った。よしよし、私がいつも使うルートとは逆方向からあの路地に入ったんだな、ちゃんと見てないとお店見逃しちゃうな………………ない。さらさ西陣がない。
そうしてタクシーは行き止まりにブチあたった。なんかの企業っぽい私有地に入ってしまい、おじいちゃん運転手はパニクる。「えらいとこ入ってもうたわ〜」言いながら車の方向を変える。えらいタクシー乗ってもうたわ～
19:30を過ぎていた。もうダメだ。やっぱり聴けなかった。今日だけで何回「もうダメだ」ってなったんだろう。
おじいちゃんはカーナビをいじり出したので「地方の人間なんで読み方あってるかわからないんですけど、住所読みあげます」って言ったら「いやいや、見してください」と言うのでスマホを渡す。
運「見えんなあ……」
私「読みます！！！えーっと……」
運「○区、○町……(カーナビをいじる)これですか？あっちょっと待って……これ？」
私「すみませんコレ(飛沫防止ビニールシート)が邪魔で見えません！！！」
運「(シートを上げる)コレ…」
私「違います！！！」
運「えーっと、今もういっかい調べるから…(振り出しに戻る)(カーナビをよく理解していない様子)」
私「あっえっとわかりました！！！(地図見た)鞍馬口通り！！！そこの信号左に曲g「ちょっと待ってくださいね〜(カーナビ)」
ああああああああああああああああああああああああああああああ
かくして、さらさ西陣に到着したのは19:40頃だった。
善良なおじいちゃん運転手を責めてはいけない。カーナビ利用の教育をせず、シニアが働きやすいシステムを搭載しないタクシー会社が悪い。
「急いでるのにすみませんねえ……」と言う彼に「とんでもないです！！！ありがとうございましたァ！！！と言い残して下車したが、明らかに焦っている態度が丸出しだった。ごめんねおじいちゃん。こんどはゆっくり車窓から京都を見せてね……
へろへろになりながらさらさ西陣の扉を押しあける。もう完全にお開きの雰囲気だった。私の横をたのしげなカップルが退店していく。いいなあ……うらやましいなあ……
店員さんが😅❓という顔でこちらにやってくる。すみません……本当にすみません……
「終わっちゃいましたか……？」「はい、もう……」「あの……私……新幹線が遅れて……(店員さんにこんな話ししてどうするんだよ可哀想だろ変な女が閉店間際に入ってきてさ……)」などと口籠もっていると、ザッハトルテのメンバーのウエッコさんとヨース毛さんが私に気付いた。
終演後にお茶かご飯をしているようだった。この様子じゃあ、演奏が終わってまあまあ経っているだろう。ふたりとも上着着てるもん。秒で帰れる格好してるもん。
「新幹線遅れたんだって？ マルさん(アコーディオンの都丸氏)がツイート見てて、さっき話しててさ……」
喚き散らしていたのを、私をリフォローしてくれている推しアコーディオニストにガッツリ見られていた。そりゃああんなに喧しくしてれば目につくか。
「新富士で……なんもないとこで(地元の方ごめんなさい)……4時間閉じ込められて……タクシーのおじいちゃん運転手が……」
1年9ヶ月ぶりに会った推しバンドマンとの会話がこれである。情けない。恥ずかしい。キャ〜〜♡お久しぶりですずっと聴きたかった嬉しい〜〜♡♡♡とか言ってると思ってたのに。なんなんだこれは？？？
塩対応というわけではないが、あまりファンと絡まない印象のヨース毛さんも「かわいそう……」とマジのトーンで私を憐れむ。
ウエッコさんは「富士山見れた？」とか「何か美味しいもの食べた？」とか聞いてくれる。座席は海側だったし車内販売はありましぇんでした……
「投げ銭だけさせて下さい……」と言うと、おふたりに「いいよ！！！」「いらないよ！！！」と止められる。わかってくれ……解ってくれオタクの心理を……！！！！！！！！！
ということで投げ銭には成功した。こんなことなら旅費の2万円をザッハに送金したほうが有意義だった……(目的を達成するために出したお金で目的を達成できず、出費を引きずる無職)
その後、奥の席で都丸さんと談笑していたお客さん達にも「運がなかったね……」「かわいそう……」「観光楽しんでね……」「きっと良いことがあるよ……」と慰められる。すみませんありがとうございます……楽しく演奏をしたり観たりしたあとにボロボロになった女が入ってきてすみませんでした……
その後、ホテルにチェックインし、近くのなんか近畿あたりにしかないっぽいチェーン店でお弁当を買い、食べている間に気持ちがメチャクチャになってギャンギャン泣いた。口から入った塩鯖の塩分がすぐに目から出てきた。
仕事は半年以上決まらんしさ！！！無職だしこのご時世だしさ！！！ほとんど遊びに行ったりしてないしさ！！！ハロワにすっぴんで出てくぐらいでさ！！！今日なんかさ！！！エスティローダーのマスカラとシャドウで目ぇバッチバチのキラッキラにしたのにさ！！！減ってるとは言えまだコロナこわくてさ！！！不安もありつつすっごいドキドキしながら来たのにさ！！！なにこれ！！！なんなんだこれ！！！
ビジホってさ、机の前に鏡あるじゃん。お弁当食べながらハチャメチャに泣いてる自分と対峙しなきゃいけないワケ。それで情けなくなってもっと悲しくなってまぶたが明太子になるまで泣いた。かねふくもドン引きだよ。
京都に来たかった以上に、とにかくザッハトルテを観たかったんだよ……
おわりに(10/28追記あり)
京都から帰宅して数日間、自分の行動(主に京都入りの時間設定)を後悔して責めてしょげていました。気持ちの整理も兼ね、同じ失敗をしないでほしいというのを伝えたくて書いたのですが、こんなに反響があると思わず驚いています。
・絶対参加したい遠方イベントには、余裕をもって現地に到着するようにしましょう。私は4時間かかりましたが、様々な原因でもっと時間がかかるかもしれません(荒天や災害だとイベント自体開催が怪しいか)。
・ていうか時間とお金と天候が許すなら前日入りをしてくれ頼む本当に同じ轍を踏まないで
・地元の方や交通事情に詳しい方が教えて下さいましたが、さらさ西陣がある鞍馬口通りは一方通行なのだそうです。私はいつも鞍馬口駅から徒歩なので、車線を気にしたことはありませんでした。
途中で道に迷ったのは別として、北大路駅のほうまで周るというタクシーの運転手の選択は正しいそうです。
しつこいようですが、今まで「遠征は当日ギリギリ入りでいいや」と思っていた方がこの記事で遠征のプランを見直すきっかけになれば、最大の報いです。すべてのオタク、無事に現場にたどり着いて！！！ いろんな事情でギリギリ到着を余儀なくされる方もいらっしゃると思うので、無理のない範疇でどうぞよろしくお願い申し上げます。
重ねてにはなりますが、本当にただのつらい記録記事なのに、ここまで読んでくれてありがとうございました。
当日気にかけてくれた皆様、東海道新幹線にかかわる皆様、タクシーの運転手さん、本当に本当にありがとうございました。
はあ～～ザッハトルテが観てえ
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