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【小説】ラヴァーズロック2世 #44「ケモノ」

あらすじ
憑依型アルバイト〈マイグ〉で問題を起こしてしまった少年ロック。
かれは、キンゼイ博士が校長を務めるスクールに転入することになるのだが、その条件として自立システムの常時解放を要求される。
転入初日、ロックは謎の美少女からエージェントになってほしいと依頼されるのだが……。

注意事項
※R-15「残酷描写有り」「暴力描写有り」「性描写有り」
※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。
※連載中盤以降より有料とさせていただきますので、ご了承ください。


ケモノ


最後の日、ロックは椅子に座ったまま少し眠ってしまった。

目を開けると病室に涼音の姿はなかった。

しばらく待ってみたが、彼女はいっこうに戻ってこない。

面会時間はとうにオーバーしていたので、ナースステーションにも行きづらかった。

ひとり病室で待っていると、涼音とすごした日々が頭に浮かび、ついついよからぬ想像をしてしまう。

かれはたまらなくなって廊下に飛び出した。

意を決しナースステーションに向かおうとしたそのとき、廊下に差し込む強い光に気づく。

その光は女性用のトイレからだった。

何度も声をかけてみるが反応がない。

12階の入院患者は涼音だけのはずだ。

ロックは思い切って女性用トイレに駆け込んだ。

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1,508字

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