見出し画像

いろんな介護施設を紹介していきます

本日は、「介護医療院」を紹介します。

スクリーンショット 2022-01-22 214043

2018年4月、新たに法整備された施設です。聞いたことがない方も多いと思います。

2021年9月末で全国に619施設、他の施設と
比べると圧倒的に少ないのが実情です。

ただ、この先増えていくと思われますし、
個人的にも増えてほしいと思う機能的な施設の1つです。

介護医療院

1)「介護療養型医療施設」⇒「介護医療院」へ転換中

介護療養型医療施設は、2012年から新設を
認められず廃止する方針となっており、今はその転換期となっています。

スクリーンショット 2022-01-23 191957
介護医療院へ転換中


2)そもそも介護療養型医療施設とは?

介護?療養?医療?って欲張ってしまった
ネーミングなので、本当、分かりにくいですが、廃止される方向なので、そこまで深く
知る必要はないと思います。

この施設は、長期の療養を必要とする重度の要介護者のための施設だったんです。

生活の場というよりは医療の場という側面が強く、入院生活をイメージしてもらえると
分かりやすいです。
そのため、特養などにあるレクリエーション等で日常生活を楽しもうって雰囲気はなかったんです。


3)要介護1以上で入所できる

老健と同じで、要介護1から利用できます。

4)料金
入居一時金はかかりません。
これは、特養、老健と同じです。

1ヶ月にかかる費用は、介護サービス費
(1~3割負担)+居住費+食費+日常生活費で、おおよそ8万~20万円くらいです。

スクリーンショット 2022-01-23 200311
介護サービス費は、受けるサービスにより変動

介護医療院は、老健より、医療体制が充実しているため、その分、介護サービス費が高くなる傾向があります。


5)おむつ代
特養、老健と同じで、サービス費に含まれています。

6)長期の入所ができる
看取りまで対応してくれるので、退去を考えずに長く生活できる施設です。
これは、特養の終の棲家に近いですね。

7)充実の医療ケアがある
・たんの吸引
・胃ろうや腸ろう
・点滴、注射、薬の処方
・褥瘡(じょくそう)のケア
・在宅酸素
・看取りやターミナルケア

看取りやターミナルケアが充実している点は、老健とは少し違い、今後の超高齢化社会を見据えた「終の棲家の役割」のある施設になっていますね。

ここで1つ衝撃の情報を。
下の図は、亡くなる場所の推移を示しているものですが、ここに「その他」約47万人とあります。
この「その他」は、病院、介護施設、自宅ではないところで亡くなるってことを予想しているんですが・・・。
つまりこれ、(死に場所の)受け皿がないって状況なんです。大問題ですよね。


8)プライバシーの確保
冒頭で紹介した介護療養型医療施設は、
「生活の場」、「住まい」としての機能が
乏しかったため、プライバシーについて問題がありました。

介護医療院は、1人当たりの床面積8.0㎡以上と基準が決まっています。
生活施設であるという観点を大事にプライバシーに配慮して、個人の生活空間を尊重している施設基準になっています。

9)まとめ
介護医療院は、「医療」「介護」「住まい」の機能を備えたニュータイプの介護施設で、特養と老健の間のようなバランスのとれた
施設です。

本格的な高齢化社会を迎えるにあたり創設されたばかりで、時代のニーズにあった公的施設になっていくだろうと思われます。

ただ多くの課題があり、転換が思うように
進んでいない実情もあるようです。

今後、そういった課題克服のためにマイナーチェンジをしながら、超高齢化社会に適応していくだろう「介護医療院」は、期待大の
楽しみな施設なんです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?