民法を学ぶ
こんばんは。
先日『今後やりたいこと』の記事を書きましたが、
早速そのうちの1つにとりかかってみました。
記事の中で挙げた5つのうち、
まず最初に選んだのは、『民法』についての勉強です。
入門書を手に入れる
さて、本日本屋さんで書籍を3冊手に入れてきました。
どれも初心者には読みやすそうな内容で、入門編といった雰囲気です。
民法についての本は、
行政書士・司法書士・公務員試験など資格用の教材でもたくさんありますが、
先にこのような入門書で軽く全体像のイメージを掴んでからの方がよいかな?と思い、選んでみました。
試験としての勉強とはまた違って、
教養としての勉強は、自分が好きな分野を好きなペースで学ぶことができていいですよね。
早速1冊ずつ読んでいきたいと思います。
民法って?
そもそも民法ってなんでしょうか。
もちろん法律だということは分かりますが、法律の中でもどのような扱いなのか。
子供向けにわかりやすく説明すると、こうなるそうです。
私人間での権利や義務について広く定めたルールということですよね。
労働法との関係性
例えば社労士の分野でいうと、
民法と労働基準法。
一般法と特別法という関係性です。
一般法は対象を広く全般的に定めたイメージ。
特別法は一般法より対象が狭く、限定して定めたイメージ。
一般法と特別法で重なる部分は特別法が優先されることになるし、
特別法に定めがないものは一般法の規定があてはまるというわけです。
使用者と労働者は私人間の契約関係ですが、
現実的な力関係は使用者側が強いことが多く、
民法における『契約自由の原則』が適用されると労働者側が不利になってしまうため、保護の観点から特別法として労働基準法で労働条件の最低基準を定めています。
もし労使間で『週7で1日15時間労働、割増賃金は払わない』という契約でお互いが合意していたとしても、
労働基準法における一般の労働者に該当するならば労働基準法が適用されてその内容は無効となり、法で定められている基準に置き換えられます。
これを強行的効力や直律的効力といいます。
あくまで『達しない』という条文表現の通り『下回る部分』の話で、法の基準を『上回る部分』については労働者にとって有利になるため問題はありません。
繰り返しになりますが、労働基準法は労働条件の『最低基準』ですから。
そして社労士試験での定番論点でもある、
労働基準法の休業手当と民法の危険負担との関係性。
この関係性については、
『民法の規定を排除するものではない』、条件に該当するなら『賃金請求権と休業手当請求権は競合しうるもの』となっています。
つまり、特別法である労働基準法の休業手当(平均賃金60%)が優先するから、一般法である民法の反対給付(賃金100%)を受ける権利は消滅してしまう...というわけではないと。
※当然ですが、あわせて160%になるわけではありません。上限は賃金100%です。
労働基準法は最低基準を定めた強行法規でとても強い力があり、違反した場合には罰則もあります。
罰則をもって守らせようというものです。
一方、民法の危険負担は任意規定であり、
当事者が契約で民法の規定とは異なる特約を定めることも可能です。
そこで労働基準法にて、
平均賃金の60%については強行法規で罰則を担保として確保しているようなイメージです。
この2つは考え方も異なり、
①は『一般原則たる過失責任主義とは異なる観点をも踏まえた概念』のため、②よりも該当する範囲が広くなっています。
他にも労働契約について定めた法律としては、労働契約法があります。
まだ比較的新しい法律です。
労働条件の最低基準を定めた労基法とは異なり、
労使間における民事的なルールや、判例法理を立法化して定めたもので、イメージは民法の労働契約版といった感じです。
信義則、権利濫用の禁止など民法の一般原則が適用されています。
このように、労働契約も私人間の契約の一種である以上、民法との関わりは多いですね。
法律は複雑で難しいイメージですが、
民法に関しては範囲は広いけど身近なことも多いので、イメージしやすい部分もありそうです。
まずは購入した本を読んで、
全体像を掴んでいきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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