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住宅と地震と住まいの未来

私が社会人になって4年ほど経った頃から、私の周りにはひとりふたり自宅を購入する人が増えました。一戸建てのマイホームを購入した先輩もいらっしゃれば、マンションの一室を購入した方もいらっしゃいまして、一人暮らしを初めてからはずっと賃貸での生活だった私もSUUMOで物件情報を確認したり、地域と地価を比較したりとしていました。

私の親はやっぱり家は資産と投資になるという考えで家を買うようにと言っていますが、友達とかとも賃貸派とマイホーム派で話したり、ネットや雑誌で良い物件の条件などを調べたりするうちに、やっぱり日本での不動産購入は諦めることにしました。

住宅購入を諦めた理由

結論の理由というのは以下になります。こう番号付けして並べるとChatGPTぽいですが、個人的に考えたものになります。

  1. 地震のリスク:家は大きな投資費用がかかる資産で、地震の多い日本で壊れた場合の衝撃が大きいためです。幸い壊れてないという場合でも経年劣化などでのメンテナンスにお金がかかります。日本にはトルコ・シリアで地震被害に遭った建物ほど弱い構造の建物は多くないと思いますが、いつどれ程大きい被害が生じるかわからないのが地震であるためです。

  2. 供給過大:人口が減っていいく日本で、今後さらに空き家が増えていくため他の資産を持っていく方が良いです。

  3. お隣さんガチャ:お隣さんが静かな方だけだとは限らないので、気軽に引っ越せるのは良いですね。

  4. 投資にならない:ワンルームマンション購入での不動産投資を進める業者さんが多いのですが、業者側は上記のリスクを負わず、ローンを組んだ本人のみにリスクがある、業者側にとっては入居者がいる場合は管理名目の手数料を得られ、空室の場合でも損をしないシステムだと思いました。都合の良い時だけwin-winで、不合理が見え見えで気に入らなかったです。

  5. すぐに売れない:値上げ・値下げ幅は株やビットコインなどに比べれば安定しているかも知れないが、すぐに現金化できないというのは外国人の私にとってはリスクに近いです。

  6. 老後住みたい場所で家を買っても遅くない:減価償却などで、ローンを払い終えた頃には1000万円残っていれば良いという世界。老後住みたい場所で住むために購入を猶予しても遅くないと思いました。

  7. 税金:減税の仕組みなどもあるが、基本的には税金と修繕費がかかりそうで、賃貸で暮らす場合と大きく異ならない気がします。

  8. 機会費用:お家を買った場合、満足度はあるもののその分投資などで得られる機会費用もあることを忘れてはいけないです。

いい物件を選ぶ目利きがあればきっと住宅購入でも悪くないかも知れないですが、いつでもプランBの暮らしができるようにしておくことで得られる安心感というのは一つのベネフィットだと思いました。

どこでも住めるとしたら

どこでも住めるとしたら、という題ですが制約なしなら星野リゾートみたいな自然の中に埋もれているリゾートですかね。

「ビーチでビールを片手に太陽が沈むのを見る」というのを理想の暮らしのシーンに思い浮かぶ方もいらしゃいますよね。私の場合ですが、「ちょっと涼しい空気、ココアを飲み、焚き火のパチパチの音を聞きながら、森と星空と湖を眺めながら眠りに入る」という、感覚をフル活用した自然の中のシーンを思い浮かばせてみます。でも現在の理想というのを書くと上記のようなものしか思い浮かばず、少し予想通りのオチのない文章になってしまうので、住まいの未来について妄想について書こうと思います。

住まいの未来

シリコンバレーには高い賃料を支払いたくなくて、シリコンバレーの会社に勤めている人の中には会社から少し離れた道路に車を改造して暮らす人も何割かいるという話を聞きました。私はエンジニアとして自動運転に関わる仕事をしていますが、未来はこういう移動式住宅として車が利用されることも多くなるのではないかと思ったりします。会社や現地でしかできない作業でも、自動で運転してくれる車があれば朝の支度をしながら会社の前まで移動し、仕事をしている間何処かで車を充電し、勤務時間が終わったら車兼自宅が迎えにきて全く移動時間に拘束されないという日ですね。

住まいの未来を実現するために必要なものとは

既にキャンピングカーや車を改造して住われている方々やグランピングを楽しんでいる方もいらしていて、その進化形になるのが移動式住宅という観点で、必要なものについて考えてみました。
・駐車と給電スペース:自動運転する車だって充電する時間は必要で、止まって充電する場所は必要。それでもなければ、アイアンマンのように自動車自身で発電できるようにならなければと思います。
・水と電気の設備:綺麗な水と電気は必要不可欠。水の場合は定期的に水を汲みに行かなければいけないようなことになるので、充電と一緒にやれるといいですね。リチウムイオン蓄電や鉛電池だとしたらインバーターで電力を昇圧したり交流に変換しなければならないので効率が良くないですが、電子レンジやヘアドライヤなどを何十分使ってもいけるようにならないような超大容量バッテリーは必須。
・下水の処理施設:トイレの匂いが漏れず、メンタル的に負担のないメンテナンスができる汚水処理施設と工夫は諦め難いです。
・日陰:車で仕事をする方はお分かりかも知れないですが、夏場は吐き気がするほど温度が上昇します(ある日は温度計で測ったところ、フロント座席付近の気温は54℃まで上がっていました)。太陽光パネルの観点では良いのですが、直射光線だけではなく反射された光と地面も移動式住宅を温めるので効率面でも夏場の室内の温度上昇を避けることは大事です。(極端的な例ですが、オゾン層が破壊され気温が上昇した地球に生き残り、人間と犬とロボットの話を描いた映画「Finch」。おすすめです。)

地方活性化で都心から地方に人々の移住を奨励する制度もあるのですが、このような移動式住宅が増えたら、地方の景色豊かな街は駐車・給電・水供給スペースとして人気が出ますし、住宅は減価償却されますが、土地は減価償却にならないので投資目的としても、地方の空きスペースに需要ができるのではないかと思います。地震の際、サスペンションが働きますし逃げられるという点では都心の高層住宅より安全かも知れないですね。

恐ろしい面も考えてみましたが、
・狭い都心の道路が移動式住宅で渋滞:仮に今の都心のマンションなどに住んでいる固定式住宅の2割の人がバスの大きさの移動式住宅に住むことになったら、会社の正門は渋滞祭りで移動式住宅で出社禁止のルールができたり、路上はもっと混み合うかも知れないです。
・観光地の環境問題:富士山が見える湖あたりの駐車場はいつもフルフルになりそうですね。移動式住宅の下水処理が上手く機能しない場合、とんでもない環境問題になりかねないです。

住まいの未来に関する妄想はここまでですが、住宅に資産を分散できるほどの余裕ができた頃を目指して、現実に戻り、まずは収入アップする方法を考えないといけないと思いました。私の毎日の暮らしはバトル漫画みたいなものに近く「森と星空と湖を眺めながら眠りに入る」というものではないですが、不自由なく暮らしているこのありがたみが続きますようにと、日本に再び大きな地震での災害が起きないことを、富士山が大きく噴火しないことを願っています。

#どこでも住めるとしたら

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