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5.アンチドーピングの禁止物質と禁止方法

ハイ、どうも😊
SPヤマトの中高生にもわかりやすい「アンチ・ドーピング講座」へようこそ!

あなたは「ドーピング」がいけないことだということはわかるし、違法薬物などが禁止されているということはなんとなく理解されていると思います。


では、「アンチ・ドーピング」では具体的にはどんなことが禁止されているのかを説明できますか?


実は本当のことを言うと、エラそうに本欄を作成している「SPヤマト」も、すべての禁止物質と禁止方法を覚えているわけではありません。

ですから、あなたにも、この「アンチ・ドーピング」のルールをすべて覚えてほしいとは考えていません。

ただ、分からないことがあれば、JADAのホームページで確認したり、Global DRO(グローバル・ディーアールオー)※で禁止物質かどうかを確認する習慣を身に着けてほしいと思います。

「アンチ・ドーピング」のルールでは、アスリートや関係者に禁止されている物質と方法があります(禁止物質と禁止方法と呼びます)。 

​簡単に言うと、①禁止物質とは主に薬物などの化学物質、②禁止方法とは、M1.血液および血液成分の操作、M2.化学的および物理的操作、M3.遺伝子および細胞ドーピング の3つに分類されています。

「M1.血液および血液成分の操作」とは、人為的に血液の量を増やしたりする行為、「M2.化学的および物理的操作」とは、データーの改ざんや検体のすり替え、静脈注射に関すること、「M3.遺伝子および細胞ドーピング」とは遺伝子操作などが該当します。

これらは全世界、全スポーツ統一のルール(一部を除きます)であり、「アンチ・ドーピング」のルールブックである「禁止表国際基準」と呼ばれる表に記載されています。

禁止物質や、禁止方法は、新しい薬の開発状況や、検体分析の進歩、最近のドーピングの世界的な傾向をもとに、少なくとも1年に1回(毎年1月1日)更新されています。

アスリートの中には病気やケガをしても、一切薬を使わずに気合で治すという猛者もいますが、プロ、アマを問わず、スポーツにおいて、すべての薬の使用が禁止されているわけではありません。

禁止物質や禁止方法に該当しないものであれば、決められた用量・用法を守ることで安心して薬を使用することができます。

逆に言えば、体調が悪い時、けがをしてしまった時に薬を使用する際には、その薬を使用する前に毎回、禁止物質や禁止方法ではないかを確認することが必要です。

さらに言うと、たとえその薬品が禁止物質であったとしても、いくつかの条件を満たしていることを前提に「TUE申請」という手続きを経れば禁止物質が使用可能になることさえあります。詳しくは別記事を参照してください。

ここで肝心なのが、たとえ以前使っていた薬と同じ薬品だとしても、使用する際、毎回確認するという習慣です。

前述の通り、最低1年に1回はルール改訂されているので、前回大丈夫だったとしても、今回も使えるかどうかわからないためです。もちろんその逆で、前回使えなかったものが、今回は使えるようになっていることもあります。

本欄を探していただくと、ある程度まであなたが自分自身で薬品成分の使用の可否が調べられるようになります。
 もし使用する薬が禁止物質だったり、禁止方法に該当する際は、それ以外の禁止物質や禁止方法ではないものに変更できないか、医師や薬剤師に相談をしましょう。

なお、確認には専門的な知識が必要な場合があります。その場合には必ずスポーツドクターやスポーツファーマシストなどの専門家に相談しましょう。


なお、薬の確認をするときは、思い違いや、聞き間違いを防ぐため、必ず文書・書面を通して質問、回答を得るようにしましょう。

なんだか、全体的に堅苦しくなってしまいましたが、「ドーピング違反」にならないためには、細心の注意が必要だということを理解してほしいと思います。

※The Global Drug Reference Online (Global DRO)は、最新の禁止表にもとづいて、使用する薬に禁止物質が含まれるか否かの確認が可能な、世界的に運用されている検索エンジンです。詳しくは別記事を参照してください。


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