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25.チーム競技でドーピング違反がでるとどうなるの?

ハーイ、どうも😊
今回もSPヤマトのアンチ・ドーピング講座へようこそ!

チームメイトのひとりが、ドーピング検査で、体内から禁止薬物が検出されて、アンチ・ドーピングのルール違反に問われてしまった。
万一これが、うっかりドーピングによるものだとしても、当然そのアスリート本人は、何かしらの制裁処分を受けることを避けられません😭。

すでにあなたは、これまでの学習で、ドーピング違反をすれば、成績が抹消され、資格停止などの処分を受けるということを、理解していると思います。

しかし、正確に言うと、これは個人競技種目の場合で、チーム競技などの場合は、少し事情が異なるので、今回はこのあたりの説明をしておきましょう。

まず、違反したアスリート個人の競技会の成績が自動的に取り消されます。

次に、そのアスリートは以後の競技会には出場できなくなり、チームスタッフ等の場合は、コーチとして指導に関わるなどのスポーツの活動が一定期間中できなくなります。

もし同じチームで複数人のドーピング違反者が出た場合は、どうなるのでしょうか。

チームに対する制裁措置

チームスポーツにおいて、チーム構成員の2名以上が競技会に関連して違反となった場合は、競技大会主催の機関が、競技大会期間中に、そのチームに対して特定対象検査を実施します。

さらに、チーム構成員の3名以上が競技大会の期間中に違反となった場合は、①違反をしたアスリート個人に対する制裁、②競技大会主催機関や国際競技連盟が、チームに対しても適切な制裁(例えば、得点のはく奪や、競技会におけるチームの失効措置等)を課します。

※大会主催機関や国際競技連盟は、上記のチームに対する制裁措置よりも、より厳格な対応をルールで定めることができます。

なお、競技に参加する前に、検査によって違反が確定した場合、その選手は競技会参加資格を失いますが、競技団体の規則が定める範囲内においてチームは参加することができます。

また、検査でドーピング違反が確定した場合、選手の成績は抹消されますが、チームの成績は競技団体の定めに従います。

暫定的資格停止処分

A検体で違反が疑われる分析結果が報告された場合、すぐにその違反が確定するわけではありません。

検査手続きに不備はなかったか、TUE申請があったかどうかや、書類手続きで見落としはなかったかなどの確認作業をした後、裁定委員会(聴聞会)を開催し、アスリート自身で主張・説明を行う機会、不服申立をする権利が認められており、公正・公平な審査がされた上で、違反の事実認定及び制裁内容を決めます。

さらに、日本ドーピング防止規律パネルが改めてこの裁定結果を審議し、最終結論を出すことになっています。

この間に、アスリートからの要求があれば、B検体によって分析結果の確認作業が行われます。

最終的な結論がでるまでにはかなり時間がかかることも予測されますが、その間にも競技会自体はスケジュールにそって進行して行きます。

これでは、ドーピング違反の疑われる競技者が勝ち進み、クリーンな競技者の権利がうばわれるという可能性が出てきます。

その対策として、A検体で違反の疑われる分析結果が出た場合は、早急に確認作業および略式聴聞会を行った後に、選手を暫定的に資格停止処分にすることがあります。

もちろん暫定的資格停止処分になったアスリートは、以後の競技に参加できなくなります。

ただし、チームスポーツの場合、まずその選手を除外し、団体競技種目の場合であれば、チームは引き続き競技に参加できます。

複数競技者競技種目の場合には、競技団体の規則が定める範囲内において、そのチームは引き続き参加することができます。

最後に・・・
万一、ドーピング違反が確定すると、そのアスリートはスポーツにおいて、他のアスリートやコーチ等と関係を持つことが禁止されます。

つまりチーム練習に参加することも、コーチからアドバイスを受けることも出来なくなります。

出来ることといえば、ただひたすら自分で個人トレーニングを続けることだけになりますので、ドーピング違反の代償はとても大きいことを覚えておいて下さい。


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