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「特殊なだけで、特別じゃない」

茂木健一郎さん/長谷川博一さんのcakesの連載”生きる──どんなにひどい世界でも”を毎週読んでいるのですが、今週の「人間の価値は能力によって決まるのか」は今までで一番良かったです。

子供だけではなく、大人になった私たちだって、学歴や職種、容姿や能力の向上で自分の「価値」を高めようとしているし、人の「価値」にも優越をつけています。

大人がそんな調子だから、子供に「あなたはそのままで価値があるんだよ」と言っても信じられないだろうし、「自分の価値は能力や、自分の持っている物を高めることでしかあげられない」と思ったまま大人になってしまう。そして私も、そんな大人のひとりです。

ある職種や業界を「特別」だと思い、そこに属している人も「特別」-   そんな考え方は、言葉にしなくても思っている人がたくさんいると思います。

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あるとき、お笑い芸人のキングコング・梶原さんが、新人Youtuberとして活動しているチャンネル、カジサックのYoutubeを見ていました。

梶原さんの奥さんもヨメサックとしてよくチャンネルに出演されているのだけど、以前「お子さんたちが芸能人になりたい、といったときは賛成ですか?反対ですか?」という質問に、この様に答えていらっしゃいました。

(芸能界は)特殊な職業だけど特別だと思って欲しくないというか。(中略)特殊な職業だけど、皆のお父さんがすごい。パパすごいって言われるけど、皆のお父さんもすごいんだよっていうのは、もうすごい口すっぱく言うので。そこだけは勘違いしないように。


「特殊」ではあるけれど「特別」じゃない。お父さんは特殊な職業についているけど、それがすごいことではなくて、皆のお父さんがすごいんだよと強調しているところ、見習いたい!と思いました。

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もし自分に子供がいたら「あなたはそのままで受け入れられる。どんな職種につこうが、それは単なる仕事であってあなたの価値を決めるものじゃない」と言ってあげたい。

そんな子供にかけてあげたい言葉を今一番欲しているのは私自身なのかも。


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