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シェアオフィスインタビュー~enspaceにて~

こんにちは。
コロナ禍で昨年中止になった仙台七夕まつり、今年は規模縮小で開催するそうです。
祭りに行って綿飴を買って花火を見る。当然だった光景が一刻も早く訪れることを期待してやみません。
インターンの堀内です。


2021/6/2のnote記事 オススメシェアオフィス(宮城県編)にて、「近々シェアオフィスのインタビューも企画しています。」とお伝えしておりましたが、この度兼ねてよりお付き合いのあったenspaceさんのご協力を得ることができ、感染症対策を十分に講じた上で実施することができました。

前回のINTILAQさんの記事、今回のenspaceさんの記事は、これまで紹介してきたシェアオフィスの場所や機能について、より深く知っていただくための記事となっています。記事を通して、「スタートアップを支援している団体があること」「シェアオフィスやコワーキングスペースがどのような支援をしているのか」をお伝えできたらと思います。


ーenspaceとは

enspaceは東北一の繁華街である国分町から徒歩約5分とアクセスの良い立地となっています。(google map参照)外観は次の写真の通りです。enspaceでは、「Glocal Factory」というコンセプトの下、多様な”縁”が交差するGlocal(グローカル)な世界をつくり、誰もが挑戦できる環境(ファクトリー)を提供しています。

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今回は、enspaceコミュニティマネージャーの可野さんにお話を伺いました。


ーenspaceの活動とシェアオフィス・コワーキングの存在価値

ー本日はよろしくお願いします。
 早速ですが、現在enspaceではどのような活動を行っているのでしょうか?

大きく分けてハードサービスとソフトサービスを二つを提供しています。ハード面はシェアオフィス、コワーキングスペース、レンタル会議室利用、ソフト面は創業支援、経理業務バックサポート(enspaceサポート)、業務提携、イベント企画です。
立ち上げ当初は箱のみのスタートでしたが、ユーザーさんにサービス提供をしてみて、どうしたら使いやすいか、どうしたら使いたいと思うか、どんな機能があったら嬉しいかなど、意見や感想を聞く中でサービスを作り上げていきました。


ー運営する中で特に大切にしていることはありますか?

基本はCS(カスタマーサポート)で、ユーザーさんが求めていることを提供することが一番大切だと思っています。自分達が考えたサービスを押し付けるのではなく、ユーザーさんに確認してみて、ハマるものをサービス化していきました。

また、来た人に来て良かったと思わせることを大切にしています。
シェアオフィス、コワーキングスペースの価値は「会いたい人がそこにいる」ことだと思うので、スタッフサイドには多様な人がいた方がいい。人間なので、落ち込んでいる時もあれば、誰かと話したい日もある。どのような状況であってもスタッフの内誰かにハマる状態を作らなければ、お客さんを満足して帰すことはできないので、父母兄姉子の役割をスタッフメンバー全体で網羅できるようにバラエティ豊かなメンバーを揃えています。


ー普通、管理のしやすさから考えると同じタイプの人を揃えてしまいがちです。一方で、スタッフサイドにとって居心地の良い場所を作ってしまうと、自然に閉鎖的になって周りを拒みやすくなってしまいますよね。ユーザーさんに如何に満足してもらえるか、の視点があるからこそバラエティ豊かなメンバーが揃っているんですね。


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フリースペース、コワーキングスペースの風景



ーコロナ前後での変化

ーようやくワクチン接種が進み始めましたが、コロナの影響により、イベントの開催や起業家たちの動向はどう変化しましたか?

総じてコロナはシェアオフィス、コワーキングスペース業界、特にenspaceにとって追い風かなと思っています。大きな変化は二つあって。
一つ目はソフトサービスに関して、オンラインでの起業支援が増えたこと。宮城だけでなく、東北全体の起業家さんと繋がりを持てる機会が増えました。

二つ目はスタートアップ企業だけでなく、中小企業や大企業もシェアオフィスに入居してきていること。コロナ前はシェアオフィス・コワーキングスペースは「スタートアップのための場所」というイメージが強かったですが、コロナを経て中小企業や大企業も入居し始めています。シェアオフィス・コワーキングスペースには情報が集まりやすいという特性がありますので、情報を求めて入居するケースが増えていますね。企業規模やジャンル問わず、様々な人が混在する空間になりつつあり、enspaceから熱量が生まれて地域が活性化する流れを作りやすくなるかなと思っています。


ーコロナによりオンライン化が加速し、場所にとらわれず話したい人とコンタクトをとりやすくなったことはかなりプラスですよね。一方で、やはりオンラインでやるにも現状は限界があって。やはり物事に対する熱量や温度感は直接会わないと伝わりづらいところもあるかなと思います。中小企業や大企業がシェアオフィスに入居する動きが出てきているのも頷けます。


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会議室の風景



ー東北の起業環境の変化と今後のenspace

ーenspaceは現在設立4年目となりますが、東北の起業家支援に携わってきた可野さんからみて、東北の起業環境の変化について感じることはありますか?

やはり東北の起業環境を象徴しているのは学生起業家だと感じています。
MAKOTOキャピタルさんの活動が実を結び、近年学生起業家の数が急増しています。同時に、以前は各企業のフェーズに対して適切な起業支援ができていなかったものの、現在はフェーズに合わせた支援基盤が整いつつあるのかなと。
また、enspaceのバックオフィスサービスでも考慮していたのですが、地域全体としてスタートアップだけでなく中小企業向けの支援が実施され始めているのが個人的に嬉しいポイントですね。
一方で、シード期に到達した会社はほとんど東京に出て行ってしまうのが現状であり、その後も仙台に残ることができる選択肢を作りたいと思っています。


ーでは、シード期以降の支援体制を充実させることも、今後enspaceとして取り組むことの一つなのでしょうか。

はい。シード期以降の支援体制を整えるのもそうですが、「東北にいるから情報格差がある」「東北にいるから海外の人と仕事ができない」「東北にいるから好きな仕事ができない」のような、ネガティブな要素を排除したいと思っています。
各地域で個性を活かして運営しているシェアオフィス・コワーキング事業者さんと連携して、誰もが好きな場所で好きな仕事ができる環境を東北の末端まで広げる必要があると考えており、その中で、仙台を活性化させる役割をenspaceは担っているのかなと思っています。また、同時にアジア展開も考えています。海外展開というと難しいイメージがありますが、「enspaceが成功したんだからウチもできるだろう」と思ってもらえるような、ハードルを下げる役割を担えたらと思っています。


ー先ほどコロナにより規模や業界問わず様々な企業が入居しているとありましたが、可野さんはどんな入居者さんに来て欲しいと考えていますか?

熱量が高いリーダータイプに来て欲しいです。東北地域に個人事業主や起業家といったリーダータイプは数多くいるので、その方々と接点を増やしていくことで熱量をより大きくしていきたいです。


ーリーダータイプがより活躍するため、enspaceサポートを始めとしたソフトサービスの役割の重要性は増してきそうですね。

経理業務系など、自身でできないことはないけど事業を推進する業務に時間を割きたいと思う業務も中にはあると思います。そのような誰かにやって欲しい業務は全てenspaceが請け負うので、人脈を広げる活動やイベント、開発に集中してもらえるような環境が作れたらと思っています。
同時に、入居者さん達が利益を上げることができるような仕組みを、MAKOTOキャピタルさんや自治体さんと作っていきたいですね。


ー可野さんの、「後ろは守るからガツガツ攻めてこい」という姿勢、入居者さんは非常に心強く感じるかと思います。
enspaceさんを始めとしたシェアオフィス・コワーキング、行政、その他民間、そして我々ベンチャーキャピタルが一体となって、イノベーションを起こす起業が仙台から生まれるようなエコシステムを構築していきましょう。



ー最後に

ー最後に、起業に興味がある人が東北 に増えてきていると思いつつ、興味はあるけど動きにくいところもあると思います。一歩踏み出すためのアドバイスがあればお願いします。

コワーキングスペースに行くことです。各地域で活動しているコワーキングスペースに行くと、コワーキング事業者はその地域でアクティブに動いている方々と繋がっています。個人で人脈を広げるよりも圧倒的に早く良質な人と会えますので、地域で活動したい人はコワーキングスペースに行くのをオススメします。



ー本日はありがとうございました。MAKOTOキャピタルも東北地方の企業への投資事業アクセラレーションプログラムを通じて、東北地方の発展のため頑張っていきますので、一緒に頑張っていきましょう!




enspace株式会社 コミュニティマネージャー
可野 沙織(かの さおり)

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宮城県 登米市出身。
IT企業にて、様々なクライアントのカスタマーサポートセンターを立ち上げ、人材採用から運用構築・サービス改善を責任者として従事。人材育成や組織マネジメントの経験を活かし、宮城県内を中心に若者向けのコミュニティ活動も行っている。
株式会社エンライズコーポレーション(現エンスペース株式会社)では、新規事業であるenspaceのコミュニティマネージャーとして参画。


詳細情報
住所    : 〒980-0803 宮城県仙台市青葉区国分町1-4-9 enspace
アクセス  : 仙台地下鉄東西線青葉通一番町駅から徒歩6分
        仙台地下鉄南北線広瀬通駅から徒歩10分
        仙台駅から徒歩15分
営業時間  : 9:00〜19:00(平日) ※利用者は24時間利用可能(平日、土日祝日)
電話番号  : 022-302-6422
ホームページ: https://www.enspace.work/
Facebook    : https://www.facebook.com/enspace.work/
お問合せ先 :enspace株式会社
TEL      :022-302-6422
お問い合わせフォーム(mail):こちらよりご連絡ください



今回は、仙台にあるコミュニティ施設、enspaceを訪問させて頂き、コミュニティマネージャーである可野さんに取り組み内容や東北の起業環境についてインタビューさせていただきました。
MAKOTOキャピタルは、投資相談や起業相談を行っておりますが、enspaceでは同じ志を持つ仲間たちと出会える場所を提供してくれています。



恵まれたこの環境を活かし、東北の永続的な繁栄のためにともに頑張っていきましょう!
MAKOTOキャピタルは、東北地方の起業家、スタートアップ、企業様をご支援を致しております。

問合せ先  :capital@mkto.org

担当:堀内
2021年7月7日
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株式会社MAKOTOキャピタル(Makoto Capital Inc)
所在地:宮城県仙台市 代表取締役:福留秀基
ホームページ : https://mkto-capital.jp/
Twitter   :https://twitter.com/MakotoCapital
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