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ReGLOSSの歌もイイぞ

ReGLOSSは「歌とダンスのユニット」として、昨年「hololive DEV_IS」からデビューしたVtuberグループです。
そう聞くと、「さぞ歌が上手いんだろうな」「すごいパフォーマンスをするんだろうな」と思う人もいるだろうけれど、このユニットにはもう一つテーマがあって、それが「挑戦と成長」です。
彼女らの配信を見ていると、歌を苦手とするメンバー、ダンスを苦手とするメンバーがいますが、皆それを克服しようと奮闘しています。
彼女らは昨年デビューという事もあり、まだ3Dの実装がされていません。奮闘するReGLOSSのメンバーが実際に3Dで動いてパフォーマンスをする時、発展途上の段階から応援しているファンであれば感動がより一層大きいものとなるでしょう。
だから、今から彼女らの歌を聴くのは非常にオススメです!
推し甲斐がそこにはあります!!!

という、ゴリ押しは一GLOSSeRのスピードたこやきの自己満足なので、どうでもよいのですが、改めて彼女たちの歌の魅力をここに記録したいと思います。さきほど、「成長中」みたいなことを書きましたが、すでに私の中ではそれも含めて「めちゃめちゃイイ」でしかないので、ただただそういうポジティブな話をするだけなのでご安心ください。
なお、ここに書いているのは全てスピードたこやき個人の意見ですので、解釈違い等はご容赦ください。

音楽ユニットとしてのReGLOSS

まず、前提として音楽ユニットとしてのReGLOSSについて私見を述べると、非常にバランスがとれたユニットだと感じています。
特に、声のパワーバランスが良いなと思っていて、声の力強さ順で言うと、

一条莉々華→儒烏風亭らでん→火威青→轟はじめ

となっていて、これが結構グラデーションになっているように感じます。力強さ、というのは上手い下手ではなく、ポジティブな曲か、ダウナーな曲か、疾走感のあるパートか、ゆっくり歩くようなパートなのか、といったところでそれぞれの得意分野・個性が活かされやすい、ということを意味しています。これは、ReGLOSSがユニットとしてデビューしたことの明確な強みだと感じていて、彼女らの歌声を聴けば聴くほど、「この曲のこの部分は莉々華社長のパンチのある感じが合いそうだな」とか、「このパートで、はじめ番長の優しい声が入るとぶっ倒れるかも」等、ReGLOSSが歌っていない曲で色んな想像ができてしまいます。これは、つまりそれぞれの強みや役割が明確にあり、様々な楽曲を歌で表現することができる、という事だと感じています。

と、ここで「お前はReGLOSSにわかか」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。そうです、私が先ほど書いた「声のパワー順」には、一人メンバーの名前が抜けております。

「音乃瀬奏」です。

何故、彼女がこの順番からはずれているか、というと、彼女は「全部できるから」です。
いわゆる、歌の雰囲気や込められた意味から「歌い分ける」という事を彼女はかなり高いレベルでやっていると思います。ReGLOSSで曲と対峙する時には、全体の力強さを上げるのか、しっとりさを強調するのか、そういった調整が彼女はできてしまうと思います。まさに、ReGLOSSの「歌柱」と呼ばれるだけあり、広範囲のパートを巧みにカバーする、まさにReGLOSSの支柱的な存在と言えます。

そんな訳で、ReGLOSSの歌の入り口として聞いてほしいのはヨルシカ「晴る」のカバーです。
個人的には、ReGLOSSは声のパワーが高いメンバーの方が多いので(3番目に置いた青くんでもちょっと「動」寄りかな、というのが私の見解)、音乃瀬奏が轟はじめと一緒にゆっくりとした出だしで始まるのが、非常にバランスが良くて、うっとりします。
反面、晴るに対しての「雨」のパートは青くん、莉々華社長、らでんちゃん、の3人で力強く歌われます。柔らかさと激しさのギャップが強調された後、5人が揃う大サビの部分は、映像とともに非常に晴れやかとなり、「春」や「晴る」の希望に満ちたエンディングを迎えます。
非常にMVの構成もカッコいいし、みんな知ってるヨルシカの曲だし、是非一度聴いてみて欲しいです。

火威青の歌

と、いうことで音楽ユニットとしてのReGLOSSの話をした後で、個々人の話をします。ユニットでの楽曲もそうでしたが、一人につき曲の紹介は一つのみにします。これは、ただただキリがないためです。一度聴いて、好きになってもらえたら、他の曲も是非聞いて欲しいです。

火威青の歌の特徴は何と言ってもその低音ボイス。いわゆるイケボ、と言われるような非常に個性の強い歌声です。
そして、青くんはこれまでソロの歌ってみたを5曲投稿しており、実はReGLOSSのメンバーの中では最多です。そして、そのどれもが「火威青」らしいチョイスとなっており、こういう「相手の求めるものを素直に渡す」のが非常に上手いのが、彼女の特徴でもあります。

そんな「自己紹介」に近いカバー楽曲の中で、個人的な推しは「死ぬな!」です。一見この曲、他の歌ってみたと同じように「イケメン」「俺様」みたいな部分が目立ちますが、その実「個性の肯定」という青くんの配信から滲み出る思想と共鳴していて、「火威青」の深い部分までが内包されている気がするので、特別にカッコよく見えます。
特に、「死ぬな」というメッセージを言うだけではなく、「合点承知の助」など随所に茶目っ気を入れながら辛い人をおうとする姿勢が、めちゃくちゃ火威青だなあ、という感じでこの曲とのシンクロ具合に感動しちゃうんですよね。
歌を生業としている歌手よりも、普段配信をしている彼女らはこういった思いや、自分のパーソナルな部分が乗っかてくる曲を歌うことで抜群に良いものになるのもすごく面白いなと思います。

音乃瀬奏の歌

音乃瀬奏はReGLOSSのメンバーの中でも圧倒的に「歌枠」の放送回数が多く、特にReGLOSSのオリジナル曲である「瞬間ハートビート」を100回歌う耐久歌枠、というド根性の放送も行うほど「歌」への強烈なこだわり・矜持を持つメンバーです。
今回はこれまたキリがないので紹介しませんが、ReGLOSSはメンバー同士で歌ってみた動画を数多く出しており、音乃瀬奏はどの動画でももう一方のメンバーとの親和性が高い歌声を披露しています。
これは曲ごとの特徴を正しく捉え、楽曲を表現する能力が高いことの証左でもあると思います。

そんな彼女の歌ってみたでは「奏」という曲を推します。彼女の名前が冠されたこの曲は、「歌でつながる」という音乃瀬奏の意志とリンクする歌詞もあって、別れの曲でありながら希望を感じさせるような作品に仕上がっています。
本人も発言していることですが、彼女は歌詞のひとつひとつを噛みしめるように、丁寧に歌うことを心がけており、これが普段の配信でのクソガキっぷりと大きなギャップを放ち、より「歌」への思い入れの強さを強調する所以にもなっています。特に、歌枠の「歌っているとき」と「歌い終わった後の喋り」の温度差がかわいくて面白くてカッコイイので是非普段の配信も見てもらいたいですね。

一条莉々華の歌

最も驚かされたメンバーと言っても良い人物で、何がと言えば、その成長の速度に驚きました。
特にデビューして、「ボイトレ」が始まってから面白いくらいに歌い方が変わっていくので、「成長」を見守るという意味ではファンとして非常にワクワクさせられました。
何も元が下手だったということではなく、歌い方が明らかに「喉をうまく使う歌い方」になったことをよく覚えていて、自身の声の強さを自覚してそれがキツく聴こえないようにコントロールをするように意識しているのが、歌枠の変遷で見て取れます。
そもそも、一条莉々華は歌に限らずMCや配信内容についても、常にこの「反省」と「修正」を繰り返す傾向があり、非常に真面目で「何が人々に刺さるのか」を模索し続けている人物です。
投稿している歌ってみたの動画も「王道」とも言える、誰もが知っている楽曲を投稿しています。


特に、「アイドル」はReGLOSSの誰よりも一条莉々華が適任と思われます。
アーティストっぽい楽曲を得意とするReGLOSSの中にあって、一条莉々華はいい意味でアイドルっぽく、アニソンっぽく歌を表現できるメンバーです。
歌ってみたの投稿数自体は少ないですが、今後成長した一条莉々華の歌声でどういった曲を歌ってくれるのか、とても楽しみにしています。
アニメのエンディングっぽいカッコイイ系の曲を個人的には所望しております。

儒烏風亭らでんの歌

落語家の卵であり、アカデミックな知識が豊富なReGLOSS随一の個性の人が儒烏風亭らでんです。
本人は「歌」への苦手意識をたびたび口にしており、実際「歌枠」の回数も「歌ってみた」の投稿数もメンバーの中では一番少なくなっていますが、綺麗で芯のある歌声は非常に個性的で、特にReGLOSSで歌う場合には強烈なアクセントとして機能し、表現の幅を広げる役割を担っています。


よくVtuberで自己プロデュース力というような言葉を聞きますが、まさに儒烏風亭らでんも「儒烏風亭らでん」の見せ方が圧倒的に上手いです。
一風堂の「すみれseptember love」の日本的な「耽美」や「雅」な雰囲気が、まさに儒烏風亭らでんの世界観と相まっており、本人が好きな曲というのもありますが、初めての歌ってみたにこの曲を持ってこれることが、彼女のプロデュース能力の高さを表しているとも言えます。
個人的には、音乃瀬奏とのコラボ曲の「聖徳太子」のように、コンセプチュアルでコミカルな曲が非常に似合うと思うので、「レキシ」の楽曲とか歌ってみたで聴きたいなと思ってみたり、オリジナル曲を出すなら美術関連をテーマに、落語をテーマに、とかほかのホロメンでは出せない色が出せるよな・・・と、妄想が広がるのも良きです。

轟はじめの歌

ReGLOSSの番長を自称するメンバーですが、その実ReGLOSSの中で最も繊細で儚げな歌声の持ち主です。
都会的で、アンニュイ・セクシーな曲調を好み、実際それに見合う大人びた歌いっぷりが普段の喋りと大きなギャップがあり、非常にカッコイイです。
3D実装こそまだですが、ダンスを得意としているメンバーで、投稿されている配信のOP・ED映像や、自身の特徴的な喋り(鳴き声?)を組み合わせた作業用BGMの投稿など、持ち前のリズム感を活かしたようなハイセンスな映像制作を武器として、クリエイターとしても意欲的な面が感じられます。

この曲が投稿されたときは、あまりの良さに興奮してしまったのを覚えています。ツッパってるけど、どこか優しくコミカルで憎めない、そんな人物像を横浜銀蝿以外で、しかもあんなに柔らかい歌声の彼女がモノにしてしまったという事に、感動しました。
アレンジで自身のかわいらしさを表現し、映像でもReGLOSSメンバーを登場させる構成、イラストの発注先も含めて彼女のセンスが存分に発揮された奇跡の動画であり、彼女の番長という属性も手伝い、今後「轟はじめ」以上にこの曲を表現できる競合が一切現れないだろう、というところに大きな価値があります。
Rシンプルに推しがすごすぎます。

本当は各メンバー同士のコラボ楽曲やもちろん、ReGLOSSのオリジナル曲についても書きたいのですが、とんでもない文字数になってきたのでこの辺で。
Vtuberに触れていない人はもちろん、ホロライブは好きだけど、まだReGLOSSまで見れていない、というホロリスにも是非彼女たちの成長を見て欲しいと思います。


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