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うどん(映画「ブラックレイン」)

味噌煮込みうどんはカボチャが美味しい季節に登場します。体の温まる根菜を煮て、味噌で味付け、きしめんを投入。カボチャは煮崩れしやすいので形を残したければ加熱しておいて、最後に投入する方がよいのかもしれません。醤油味の煮込みうどんも好きなのですけれど、カボチャと味噌の優しい栄養たっぷりのこのメニュー、風邪予防におすすめのうどんなのです。ちなみに山梨名物「ほうとう」は、ゆるきゃんに登場します。なでしこ一家がご馳走になるので、興味ある方はご覧あれ。

映画「ブラックレイン」には、高倉健さんとマイケル・ダグラスが屋台でビールのおつまみとしてかけうどん(具は不明)を食べるシーンが出てきます。そしてマイケルははしの持ち方をおばちゃんに注意されるという。この頃の健さん若いなあ、、と思い、そしてあの松田優作さんも登場するのです。「佐藤」という作中人物の狂気にも似た凄みに、ああ、もっと松田優作さんのお芝居を見ていたかった、とため息が出るのです。がんの闘病中に演じていたとのことでした。犯罪を重ねるときの不敵な表情もそうですけれど、捕まったときのうろたえる表情も手を抜かず、間抜けそうな、カッコ悪く見える表情。すごいなあ、、と思いました。

マイケルの相棒役があのアンディ・ガルシア。びっくりするのはこの頃すさまじいイケメンで、久しぶりに見かけたのが「マンマ・ミーア・ヒアウィーゴー」に出てくるダンディなおじいさん。自分歳をとるわけね、と妙に納得。この圧倒的な俳優さんたちが画面の中で動いているだけで、もうぽわ~んとなるのです。

自分の心にとても残っているシーンが、組の親分さんの流暢な英語のシーン。「佐藤」というキャラクターを解説するかのようなあのシーンがたまらなく残っています。一番いいとこ持って行ったのはこの親分さん。そこに「ブラックレイン」の意味も。おおっとネタバレるところでした。もうひとつ、高倉健さんとアンディがバーでレイ・チャールズの歌を歌うシーンもすごくよかったのです。アンディが誘う。音楽にノって、一気に打ち解ける。あの健さんがサングラスかけて、体幹をリズムに乗り切れないままスィングさせ、酔って歌ってるんです。ああ、健さんでなければ、屋外であれば、これ職質されそうな不器用な雰囲気がとても上手い。言葉が違っても、肌の色が違っても、リズムを一緒にドライブすれば、仲良くなることはできるのでした。

大阪の当時の熱を感じるような夜景もよかったです。少しショッキングなシーンもあるのですけれど、時間をおいて、何度も見たい映画のひとつなのです。この映画は撮影当時を振り返るメイキング番組も何度か見たことがありまして、胸アツなエピソードもネットに散見される、まさに伝承の映画です。


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