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スパゲティナポリタン(映画「岳-ガク-」)

ナポリタンは子どもの頃よく母が作ってくれましたが、「不味かった」思い出しかなくて、ナポリタン嫌い星人に成長しました私。思い返してみると玉ねぎがほぼ生だったので、パスタ、ケチャップ、ウィンナー、ピーマン、玉ねぎのハーモニーの味よりも、オニオンスライスの味が独り勝ちのスタンドプレー的な異彩を放つレシピだったのです。

大人になり、意外と出会う人にがナポリタン好きという人が多く、ある日レシピを見ながら作ってみたら、新しい世界を発見。「美味でございます~!」とその日からナポリタンフリークに白旗を挙げることになりました。

さて、映画「岳」には山小屋で注文すると山盛りのナポリタンが出てきます。それを美味しそうにおかわりまでして頂く三歩君とクミちゃん。2人は山岳救助の人達です。登山で遭難する人を助けるために大活躍するのですが、作中にはお亡くなりになってしまう登場人物もいます。遭難するリスクを冒してまでなぜ山に登るのでしょう?そこに登山の魅力があるのだと思うのです。山に置いてきてはいけないものはゴミと命。三歩君は遭難救助した人に「また山に来てね」と伝えます。遭難しても山を嫌いにならないでほしいと思う山岳救助ボランティアなのです。

この「岳」の作品のつくりかたには賛否両論あるようです。あのシチュエーションは無理があるとか。若い人の成長をテーマとしたドラマと思えば「これはこれ」と思います。ヘリコプターでの山岳救助では「よみがえる空」という航空救援隊のアニメがありまして、こちらの方がよりリアルに近いかもしれません。吹雪でヘリコプターを操縦することの難しさとか、臨場感満載です。

脇にそれますが、私の父がやはり山がめちゃくちゃ大好きで、小さい頃から山の話はたくさん聴いており、ううーん山のあれこれを忠実に完全再現すると映画には出来ないだろなと思ってみたりしています。父は山で寝泊まりするときに今風のようなテントは使わず、穴を掘って眠ったそうで、シャベルは必需品だったようでした。

限りなく必要最低限なものを軽装で、寝泊り出来る装備で、となると、ミニマリスト&サバイバルの術を会得できそうです。さらに体力勝負ですので、筋力も必要。変わりやすい天候を読む適切な判断力も必要。私はせいぜい登れて日帰り高尾山くらいなのですけれど、山は好きです。御嶽山の宿坊に泊まったこともありますが、山の人達はみんな親切。昼はハイキングして、夜は綺麗な星空を撮影し、朝は日の出を撮影して、ご飯もおなか一杯、体に良いものを頂きました。自分に合った山をひとつ見つけておくと、入山という儀式と体験を経て、非日常と日常は地続きであることを知るのです。


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