見出し画像

はじめは勢いが大事

夏のクラスが始まった。春セメスターが終わってまだ3日しか経っていないが、今日から3週間の集中攻撃を生き抜いていかねばならない。地獄のような日々にならないことを願っている。

この3週間を乗り切ったら、次は6週間の後期のクラスが私を待っている。そうしたらようやく夏休みだ。と言っても丸々1ヶ月は休みがあるので不満はそうない。

春セメスターが終わる頃にはオンラインの授業にも慣れて、むしろクラスに行く感覚を忘れてしまう勢いだ。今更ではあるが、この春のセメスターが私の初めての大学生活だった。振り返ると初めからなんだか踏んだり蹴ったりである。

とはいえアウトドア、インドアのどちらも好みであるため、オンライン授業も大して苦痛ではなかった。ひとつ問題があるとすれば、毎週懲りずに週末になってようやく課題を始める悪癖はいい加減治した方がいい。

友人に会えないのは寂しいが、状況は少しずつ良くなっているらしい。ビジネスのクラスで出会った韓国人の友人が、次のセメスターも何かひとつ同じGE(General Education)のクラスを取らないかと提案してくれたのでそれはそれは喜んだ。カカオトークをインストールしておいてよかった。

初日からオンラインで授業を始めるのは今までにない経験である。最初のセメスターはそれこそ初めてのキャンパスライフ、しかもアメリカでというかつてない期待と高揚と緊張感が織り混ざった初々しい気持ちを抱いていたのに、今回はクリックが全てだ。隣に座った人に挨拶することも、アイスブレイクゲームもない。始まった、という感覚も乏しい。

一度文句を言い始めたら止まらなさそうなのでここらへんでやめておこう。まだまだ時間はあるのだから、来年にはまたキャンパスライフを楽しんでいると信じていよう。その時こそまた初心に帰ることができるのではないか。

4週間後、私は再びはじめましてを迎える。その時は6週間のうちに、友人が1人でもできたら喜ばしいのだが、果たしてオンラインクラスで友人はできるのだろうか。

ハウスメイトたちはみんな夏休みを迎えて、毎日嬉々としてアパートのプールに日焼けしに行っている。私は人生で初めてサンオイルを買った。日焼けしたいわけでもないが、頑なに日焼けしたくないわけでもない。ただ、強い日差しに当たりすぎると、肌がピリピリするため、何かしら肌に塗っていきたいのだという旨の話をすると、それを勧められたわけだ。身体の芯から汗が吹き出すくらい陽に当たったあと、勢いのままにプールに飛び込むのがまた気持ちいい。

縦20メートルもないくらいのこぢんまりしたプールだが、他に利用している人もいないので十分泳げるし、日焼けするのにもちょうどいい。おかげでなんだかんだ健康な日々を過ごしている。思いっきり褐色肌になるのはいつぶりだろうか。毎日外に遊びに行っていた小学生以来かもしれない。お昼を食べて、水温が上がる午後に日焼けをしてプールで泳ぐと、アパートに帰ってきたときにはもうヘトヘトである。それはそれですごく夏らしくて好きだ。

しばらくは課題をこなしながらの日々が続く。夜はどうせ体力が残っていないので、必然的に午前中に勉強を終わらせておかねばならない。その生活が続けば、ますます健康になりそうだ。

夏休みの宿題は今年もたくさんある。遊んでばかりはいられない。いっそ一行日記とか、ラジオ体操とか、読書感想文とかもやってみようか。朝起きてクイズを受けたらラジオ体操のスタンプカードを作ろう。ハンコはどうしようか。無いものは仕方がないので自分でにこちゃんでも書くしかない。

何事も勢いをつけてやるのが好きだ。続かないとわかっていても、楽しそうだと思ったら身体がもう動いてしまう。

三日坊主も繰り返せば習慣になるものだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?