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永別

「永別」永遠に別れること。ながの別れ。永訣。死別。

先日「永別」という言葉があることを知った。
私は今まで感じていたことを簡潔に説明できる言葉に出会えたと思って嬉しくなった。

瀬戸内寂聴さんの短い記事を読んでいた時だった。
なにか名言的な思想的なものを手っ取り早く取り入れたくなって、母の本棚から「有名人の名言365選」と書かれたような本を取りだした。

私は世間に疎いので読み進めてもほとんど知らない人ばかりだった。
唯一瀬戸内寂聴さんだけ知っていた。そんなレベル。

全ての別れは永別。二度と会えると思うな。
例えば旦那さんを仕事に送る時当たり前に帰ってくると思うな。
そうすれば人にかける言葉や感情が変わってくる。

ざっくりとこんな節のことが書かれていた。

人と遊んだ帰り「また遊ぼね〜じゃね〜ばいばい〜」ってお別れするけど確実に会える保証がないのが悲しい。
って言っても「当たり前だ」とか「何が悲しいのかわからない」と言われるだけだった。

私はこんなに悲しいのに!

「そういう約束って絶対じゃないのが悲しい」って知人に言ったら「じゃあ今度暇だからそっち行こうか?」と言われた。
涙が出るほど嬉しかったけどそうじゃない。
その期間までに何があるかわからない。
絶縁、地震、台風、事故、突然死、etc...

人と会っている最中もそんなことを考えてしまう。
今一緒にいるのに心ここに在らずで申し訳ない。
でも「ちょっとトイレ行ってくるわー」って言ってそれが最後の会話でした。とか嫌じゃん。とか思って一々悲しくなってる。

まだ何も解決してないけどごちゃごちゃだった感情に簡単に説明のつく言葉や具体例が手に入ってよかった。
感情にそんな簡単に人の言葉を借りて説明をつけていいのだろうかと疑問ではあるけれど、人に伝わりやすくなったと思えばまぁ...

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