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夏の総括 ’23

この夏、いくつかの投稿サイトへの俳句、短歌、都々逸の自選集です。
ここ100年で最高の暑さだったと言われていますが、それは別にして、個人的に今年の夏はいつもとは違っていました。

note に居たからこそ、の夏でした。

よろしければ、こちらを聴きながら読んでいただければとおもいます。



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❅十七音


蟷螂かまきりと首を傾けにらめっこ

澄み渡る青の記憶や原爆忌

秋立ちて戦死の伯父の日記帳

蘭秋やマティスと出会う珈琲屋


”てふてふ”という投稿アプリ(毎日新聞社主催?)への拙句です。
推敲で手直ししたのもあります。
ここも、notomo? さんに教えてもらったサイトです。

毎日毎日流れるように数多の十七音が現れては消えていきます。
ほんとは残っているのですが、見る見る間に遠ざかっていくような気がするのです。
でも、たいていの投稿サイトがそうかもしれませんね。

 ひつそりとただ在るだけの詩がある褒められもせず貶されもせず

みたいな… 。

三首目(戦死の伯父の…)は、上の画像のです。
お盆に供養のつもりもあって、投稿しました。

伯父は二十歳そこそこで、遠い異国で亡くなっています。
この夏、ふと仏壇の中にあるのを見つけて開いてみて驚きました。
日記に混じって詩歌のようなものも書かれているではないですか。
でも旧仮名遣いやくずし字もあって、難しくて読めない部分が多いのです。

読み取れた文のほんの一節だけ記します…

 流れゆく雲に物寂しさを感じ乍ら
 無名の川畔に立った 
 川の水も秋やせて 岸の景色も淋しい
 しだれ柳の陰にも 薄命の悲しさが見える
 自分は今 遮るものもない川畔から
 淋しい秋の姿を国境の夕暮れの中に見る
 
入隊前に書いたのか、後なのかもわかりません。
読み直そうと実家から借りて帰ってきました。
伯父の遺稿として丁寧に、時間をかけて紐解こうとおもいます。



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❅三十一文字


天頂にこと座のベガをおく夜はきみに借りてたSPITZを聴く

夕映えの風は西からさやさやと さやさやさやと届きて七夕

すこやかな風をはらんで梅雨明けの朝に木綿のシーツはためく

異世界にいざなうような夕焼けに召されて吾はハイウェイ下る




一首目は、旬杯の再掲です。(おそらく)返すことのないCDを十数年ぶりに聴いてみました。自分では思い入れのある一首です。

最後のは、最近投稿した「ヒマワリヘ」の元歌です。

 ヒマワリヘ溶け込むような夕焼けに召されて吾は畦道をゆく

「ヒマワリに」、にしたかったのですがルールに従って「ヒマワリヘ」としました。やっぱりもひとつ感じがでなかったですね(反省)。


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❅二十六音(七・七・七・五)

    ( )内はお題


夕焼け空は永遠とわの象徴
あした世界が終わろうと
(焼)


祭り囃子が聴こえて来たら
提灯持って星になる
(涼)


それほど好きでもなかったつもり
他人に盗られて分かる恋
(焼)


年々薄れてゆく季節感
故郷も母も遠くなり
(母)


深夜の帰宅冷めきった風呂
ちょうどいいやと月を観る
(寒)


最近、都々逸(七・七・七・五)は四コママンガのようにとつくってます。
起・承・転・結。 俳句川柳より短歌より、ピタッとハマります。
どんなオチになるのかで、作品のクオリティが大きく変わるんです。

すべて it's 都々逸(まるせんグループさん)というサイトへの投稿作品です。
この都々逸が自分の中ではメインになりつつあります。

note での都々逸の先輩・先生方に感謝!


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よつばちゃん、お借りしました。
イラスト: じゅんこ3さま
字: 泉心
Special Thanks: おはよねさん
(許可いただいてます)

❅ おはようの空 (歌詞)

一、こもれび射す朝
 背伸びをしていたら
 遠くのお空から 旅する風のように
 おはようの声が 聞えてきました
 いちばん新しい 一日の始まり

二、ひまわり咲く朝
 雲 静かに流れ
 お花もみどりも ぜんぶが新しい
 みんなの願いが あの雲に乗って
 地球を回って 戻ってくるかな

三、星降る空から
 届いた便りは
 思い出の中で いつも優しい
 もうすぐ夜が明け 聞えてくるんだ
 元気な声だよ みんなのおはよう

あれっ!?
3番がありますね。

歌詞なんだから3番もあるでしょ、ってことでつくってしまいました。
軽い気持ちでつくり始めたのですが、なかなかの仕上がりになりました(自画自賛)
童謡唱歌のつもりですので(どこかの)子どもたちに元気に歌ってほしいなぁ。

曲を提供いただいた?、おはよねさんには深く感謝 です。
(無理矢理、作詞したとの話も)
これもこの夏、忘れられない出来事のひとつでした。

昔はよくギター弾きながらつくってたんですよ。
もっと違うジャンルの歌ですけどね。
で、一曲だけ、作詞したのがCDにもなりました。
ある企業さんのイメージソングでしたけどね、応募して採用されました(作曲はずいぶん有名な方です)。
そんなことを、思い出しながらの作詞でした。楽しかったです。


以上、Sen-sing の ’23 夏の総括 でした。
長々とお付き合いいただきありがとうございました。

感想をいただけたら(すごく)うれしいです。

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