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【お悩み相談】 自分に対するネガティブな思い込み

NY在住 何歳からでも諦めない人生をデザインする心理カウンセラー・コーチ 平野さきです。

今日は”ココロノマルシェに寄せられた、めろんさんのご相談に回答します。

ご相談文はこちら⇩

質問内容は、「低いレベルの私には、この位の低いレベルが丁度いい」という思い込みの外し方について。

この思い込みが私自身の中にあると気づいたきっかけは、今住んでいるマンションで半年前から隣の方が発する騒音に強い怒りを抱いた事です。この感情を抱いたのは先月で、それまでは「私が我慢すればいいや(このご時世、報復など何があるか分からないし・・・)」と自分の中の不快な感情を押さえつけておりました。

ところが、先月「なんでこの私が我慢しないといけないんや!!!!!」という強い怒りが急に湧いて出て、そこから音を録音したり大家さんに相談するなどして具体的な行動をとり始めました。(強い怒りを抱いた背景には教科書的な回答になりますが、私自身の自己肯定感が高まり、自分軸が出来てきた事が挙げられます。)ですが大家さんも動いて下さっているものの、未だに騒音は止みません。ライフワークにも支障を来し出したので、これはもう引っ越した方が良いかもしれないと、最近引っ越しの方向でも行動をとり始めました。

ここまでお読み頂くと単なる人間関係のトラブルになるのですが、問題はここからです(前置きが長くてすいません)。
私自身、今回の騒音問題に対する私の心の状態を掘り下げていったところ、冒頭の「低いレベルの私には、この位の低いレベルが丁度いい」(=こんな大したことない私には、音やタバコのにおいで始終困らされるような環境が丁度いい)という思い込みを持っていた事に気づきました。
それに気づいた時、これまで私が無意識的に我慢し続ててきた事(欲しいもの・仕事・在りたい自分など)が他にも沢山出てきて、いかに自分がこの私をより大事で丁寧に扱うための「欲」を封印して諦め、自傷してきたかという事に気づかされました。私自身の発する「不快だ」という訴えを無視し続けてきた自分を恥じると同時に、これまでぞんざいに扱ってきた私自身に対して罪悪感を抱きました。

ですが一方で、「この大事な私のために、もっと動いていこう!」という気が起こらない自分がいる事にも気づきました。この背景には我慢が習慣化されている事(諦め癖がついている事)も考えられますが、それよりも過去の自分に対する罪悪感にしがみつく事で、行動を加速させられない自分を正当化している、という事の方がより深部にあると感じられます。その根っこに「低いレベルの私には~」という思い込みがあるのでは?と考えた次第です。
私としては、この思い込みを外して「この私は大事で丁寧に扱われるべき人間なんだぞ」と私自身により強く思ってもらえるようになりたい、と思っております。そのために、「低いレベルの私には~」という思い込みを外すための行動や考え方をご教授いただければ幸いです。
長文になってしまい恐縮ですが、どうぞよろしくお願いします。

めろんさん

めろんさん

ご相談ありがとうございます。

ご自身の自己肯定感が高まり、自分軸が築かれてきてとのこと、その成果、ご自身でも成長がわかるほどに生活が変化しているということ、大変素晴らしいですね!

今抱えているお悩みは、めろんさんがさらに成長するためのステップだと思います。

自己肯定感が高まり、自分軸ができていくというのは、めろんさんの人生で革命的な変化ですよね。その変化・成長は、いきなり1から10にいくよりは、3.5, 4.0, 4.2, 4.5, 5.0……と言うように、少しずつ小さな成果が積み重なっていき、いつの間にか気づいたら9.0までになっていた、というものだと私は思っています。

よって、今ここで疑問を抱いて立ち止まっていることは、前向きな、意味のある一時休止なのです。めろんさんが、”私は大事で丁寧に扱われるべき人間なんだ”と確信できるように、明るくポジティブに取り組んでいきましょう!

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自分のことは実は意外とわからないもの

「低いレベルの私には、このくらいのレベルがちょうど良い」

という思い込みについて考えてみましょう。
”低いレベル”というのは、あくまでも、めろんさんの基準ですよね。

その判断は、果たして正しい判断でしょうか?
なぜなら、自分ではどんなにフェアに判断したつもりでも、自分を客観的にみることは非常に難しからです。どうしても主観が混ざってしまいます。

めろんさんにとっては「低い」レベルのことが、Aさんにとっては「真ん中」くらい、Bさんにとっては「高い」レベルに見えているかもしれません。

「低いレベルの私には、このくらいのレベルがちょうど良い」というめろんさんの思い込みは、長年培われた、めろんさんの思考の癖なのです。

それは、自分自身に価値を感じられていないために低いレベルと思っているのですよね。つまり、無価値感です。

自分に価値がないと思っているので、どんなに素晴らしいものを手に入れても価値が感じられないのです。手に入れた途端、この程度のものかと自分で価値を下げてしまうのです。

例えば、同じピンクのセーターでも、社内で一番かわいいあの女性が着れば素敵で映えるけれど、私が着ればいまいち、、、そんな感じです。

無価値感はブラックホールであり、どんなに素晴らしいものを手に入れても、決して満たされることはなく、終わりがありません。

私自身の発する「不快だ」という訴えを無視し続けてきた自分を恥じると同時に、これまでぞんざいに扱ってきた私自身に対して罪悪感を抱きました。

過去の自分に対する罪悪感にしがみつく事で、行動を加速させられない自分を正当化している、という事の方がより深部にあると感じられます。


罪悪感と無価値感は兄弟のようなものであり、ご自身の罪悪感に囚われて、ますます自分は価値がないと思い込みます。

無価値感のブラックホールを「外側から」埋めようと、ハードワークが加速します。しかし外側から満たそうとする限り、決して埋まることはないのです。その結果、一生をかけて、ハードワークで何かをずーっと探し求めることになります。

めちゃくちゃ頑張っているのに、いつまで経っても自分に自信が持てません。その繰り返しの中で、自信のなさと同時に不安、怖れ、寂しさ、虚しさを常に感じ続けることになります。

自分には見えていない自分の価値

さらに、無価値感があると外側に価値を感じるものがたくさん見えます。
自分には価値がないけれど、周りには価値のあるものがたくさん見えるのです。

ただし、実はそれ、めろんさんの中に既にあるものなのです。
なぜなら、この世でめろんさんに見えるものは、めろんさんがそれを認識しているから見える訳ですよね。めろんさんの中にその価値がなければ、外側にそれを見ることはないからです。投影の法則です。

ということは、どこかで自分の価値を認め、自分がその価値を持っていることを認めない限り、終わりなき旅は永遠に続くのです

自分の価値を認めるために


では、その無価値感を克服し、めろんさんがご自分を本当に労わることができるようになるためには、どうしたら良いでしょうか。

先に説明したように、「外側から」どんなに満たそうと頑張っても、無価値感のブラックホールは埋まることはありません。とすると、「内側から」満たさない限り、ブラックホールを克服することはできないのです。

内側から満たす、、、とはどういうことでしょうか?

その点について、下記に3点説明させて頂きます。

1、愛 = 内側から湧き上がるエネルギー


ここでいう「愛」とは、自分が本当に望むこと、自分が本当に好きなこと、自分が本当にやりたいこと、自分が本当にワクワクすること、自分が本当に感動すること、自分が心から楽しいと思えること、などなど、内側から湧き上がるポジティブな感情のことです。

内側から湧き上がるポジティブな感情には、必ず「愛」があります。何かを愛していると、ポジティブな感情が湧き上がるのです。

その感情を、できるだけたくさん自分に与えること、が大切になります。

めろんさんは今、本当にしたいことをどれくらいやっているでしょうか?
そもそも、めろんさんは、自分が本当に喜ぶことが何かをいくつ知っているでしょうか?
心から楽しいと思ったのはいつのことでしょうか?

そ愛することを、まずは自分に許していくことです。

具体的には、

  • 休日はひたすらやりたいことをやりたいようにやってみるのも良いでしょう。

  • ちょっとやり過ぎかなと思っても、気にせずやりたいようにやってみましょう。

  • 好きなこと、やりたいと思っていたけれど許可を与えていなかったことがあれば、許可を与えてやってみるのも良いでしょう。

  • 好きな人に感謝を伝えたり、話しかけてみるのも良いでしょう。

  • 自分の心にしっかり向き合って、瞑想してみるのも良いでしょう。

そんなとき、「ちょっと待って、そんなに自分を甘やかしたら危険だよ」というもう1人の自分の声が聞こえるかもしれません。

そのようなとき、その声に飲み込まれずに、自分に許しを与え続けていきましょう。

ちなみに、「愛」=「内側から湧き上がるポジティブな感情」によって心のブラックホールが満たされると初めて、本当の意味で他人を愛することもできるようになります。

自分が持っていないものを他人に与えることはできませんよね。
自分を大切にすることなく、他人を大切にしていたら、それは「犠牲」です。犠牲ではなく、満たされた自分から溢れ出るエネルギーで他人を愛することができるときに、自然と無償の愛を与えることができるようになります。

2、自己肯定感


自分の価値、魅力、長所、才能などの素晴らしい自分、最高の自分を受け取ることも、ブラックホールを満たすことに役立ちます。
そのように、自己肯定感をあげていくに連れて、無価値感も癒されていくこともあります。

自己肯定感と無価値感は両輪のようなもので、逆に、自己肯定感を上げようと思っても無価値観が邪魔したりすることもあり、ややこしいですよね。

ただし、繰り返しになりますが、自分の価値、魅力、長所、才能は、実は自分ではなかなか見えないものです。よって、家族、友人、上司、同僚、先輩、後輩、などなど、周りの人に聞いてみることは非常に役に立ちます。
ちょっと勇気がいるかもしれませんが、ぜひチャレンジしてみてください。

そして、それらを素直に受け止めてください。
最初はなかなか腑に落ちないかもしれません。
まずは「ふ〜ん、そうなんだぁ」くらいで大丈夫です。

3、無価値観のルーツと癒し

そこまで強い無価値感はどこから来ているのか、そのルーツを探り、癒していくことも大切です。

ご家族との関係、幼少期、思春期の人間関係、過去の恋愛、トラウマなど、セッションではさらに深く扱っていきたいところです。

親から愛されなかったことが原因なのか、もしくは愛されても条件付きの愛だったのか、もしくは友人に虐められたこと、過去の恋愛、トラウマ的な経験、など、ヒントが隠されているかもしれません。

ひとりで行うのは難しいかもしれません。その場合は、信頼できるカウンセラーと一緒に取り組んでいけると良いと思います。

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最後までお読みくださりありがとうございます。
自分の価値を認め、この私は大事で丁寧に扱われるべき人間なんだぞ、と思えるようになることは、結局のところ、「楽しく笑って生きていこう!」
ということですね。


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個人セッションでは、さまざまな視点からさらに深く問題をみて、
継続的に変化をサポートしていきます。

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心理カウンセラー・コーチ
平野さき



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