地域の観光をリ・ハックする

邑南町で2023年春に立ち上がった任意団体「邑南町観光リ・ハック協議会」。
民間事業者10社以上で構成されたこの協議会が、個人的にはいまとてもアツい。
島根県邑南町はいわゆる観光地ではなく、マスに応えられる観光施設としてはスキー場の「瑞穂ハイランド」とハーブガーデンで知られた「香木の森公園」くらい。また「道の駅瑞穂」も町内最大級の集客力を誇る施設ではありますが、やはりこれくらいです。
そんな邑南町の観光をリ・ハック(乗っ取る=今までの観光とは違う新たな観光を作り出す)ことを目指して集まったメンバーたちです。


観光庁/地域一体となった観光地・観光産業の再生・高付加価値化事業とは

コロナ禍の中スタートした本補助事業の趣旨は次のとおり。

観光地経営のマスタープランとなる地域計画の構築・磨き上げ、および宿泊施設・観光施設の改修、廃屋の撤去、面的DXなど、地域・産業の「稼ぐ力」を回復・強化するための取組を支援します。

観光庁

邑南町観光リ・ハック協議会では、この事業の令和5年度第2期に採択されました。
伴走支援を受けながら感じたことのひとつには、「高付加価値化」=「稼ぐ力」にかなりフォーカスされている、ということです。もちろん、事業の趣旨にそう書かれているので、そうだろうと思っていました。
想像していたもの以上に、伴走支援の方から「高付加価値化とはこういう考え方」ということを伝えてもらいました。

事業概要|施設改修・DX

施設改修

宿泊施設や飲食店など観光施設と定義される施設の改修として11施設が採択されました。
自店舗を改修してサービスや空間の付加価値を高める。
空き家等を改修して新たなサービスや事業を始める。
などがあります。
この中には、コロナ前には年間1万人も集客していた大人気飲食店の復活・再生に向けた事業も含まれていて、期待が高まります。
日貫地区の会社として、2棟目の展開も計画として入っています。これについては別途お知らせしていきたいと思います。

DX(デジタル・トランスフォーメーション)

DXに関してはこの補助事業の中に「面的DX」という枠があり、リ・ハック協議会として、こうしたテックのところにも取り組んでいかないと観光をリ・ハックすることはできないと考えて申請したところ、採択されました。
こちらは計画していることはありますが、現在絶賛関係者と内容を詰めているところです。
個人的に大事な要素だと思っているのは、このDX計画の中でユーザー目線で何が盛り込めるのかということ。
現在の邑南町は観光の町というには弱く、観光客や関係人口にくくられる方たちの活動や買い物などの傾向といった情報がほぼないというところ。
なので、DXを通じて邑南町の施設一括予約サイト(仮)を構築し、そこを通じて得られるデータを邑南町の観光関連データとしてマーケティングなどに活用できるようにすることが大事であると考えています。

冒頭の写真は、このサイトのコンセプトやコピーについて議論しているところです。

観光と関係人口(序)

関係人口という考え方、概念がこの数年広く普及しました。
島根県は関係人口という観点からも先駆的な地域です。
一方で「観光」に正面から取り組む価値があるとも感じていました。
邑南町にはいわゆる観光地はそれほど多くはないです。
このあたりは、また次のポストでふれてみたいと思います。


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