"イノベーション=発明"ではない
Innovation.
現代社会でビジネスをしていたら、このバズワードに触れない人は、そう多くないのではないでしょうか。
一般的に「技術革新」の翻訳で知られていますが、これはイノベーションのほんの一側面に過ぎません。
よく勘違いされがちですが、実は Innovation って、何かを発明したりすることと同義ではないのです。
原義は「新しくする」こと
イノベーションの語源はラテン語の innovare から来ており、意味としてはリニューアルして新しくすることを指します。
よく「あの企業はイノベーティブだ」とか言いますよね?
次々と新しい技術やプロダクトを生み出すような様を表現する形容詞ですが、こちらが原義に近いですね。既存の概念や製品を置き換えて、新しいものを取り入れることの名詞形がイノベーションということになります。
では、ビジネスにおける本来の Innovation とは、一体何なのでしょうか。
発明したテクノロジーで社会を変える
iPhoneの登場は、後世のIT史を紐解く際にも、今世紀初頭を代表するイノベーティブな出来事として扱われるであろう出来事ですが、開発しただけでは、社会にさざ波一つ起こすことはできません。
印刷機も、蒸気機関も、白熱電球も、発明してそれを社会に実装することによって、世界に新しいものを受け入れてもらえるのです。
スティーブ・ジョブズはiPhoneの発表会において「電話を"再発明"する」と言っていますが、スマートフォンと呼ばれるカテゴリの商品はすでに存在していました。1994年に発表されたIBMのSimonや、1996年のNOKIA 9000 Communicator が起源、とされていますが、スマートフォンを社会に実装して世界を大きく変えたのは、2007年の初代 iPhone であることは、衆目の一致するところでしょう。
人類を前進させるのがイノベーション
いつの世も、人類を前進させるのはテクノロジーです。科学によって発明された技術を社会に導入して、世界に新たな変革を起こすことで、歴史は動いてきました。
鉄砲を発明するだけではなく、新しい使い方を見つけないことには、世界は変わりません。変革を起こして、社会に生きるみんなに当事者になってもらうことがイノベーションなのです。
さぁ、未来をはじめよう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?