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AirPods Pro2 (Gen2)vsAirPods Pro (Gen1)比較レビュー

こんにちは、色々と今年は記事を書こうと思っていたのに気づいたら秋が来てしまっていました。この記事ではそんな秋の名物、Apple Eventで発表され、23日に発売を開始したばかりのAir Pods Pro2を先代のAirPods Proと比較しながらどこが変わっているのか、実際の感想と一緒にレビューしていきます!

1代目と2代目、何が変わった?スペックで見る違い

はじめに、今回新しく発売された第2世代と先代の第1世代で何が変化したのかをまとめてみました。

・SoCのH2チップへの換装

 まず第一世代から刷新されたのが、AirPodsの脳であるSoC(システムオンチップ)です。先代のH1から変わった新しいH2チップでは、より原音に近い音の再現や音の歪みの低減、2倍に強化されたアクティブノイズキャンセリングや工事現場などの大きい音を調整して耳に届ける適応型環境音除去などが可能になりました。

・スワイプによるタッチコントロールアクションの追加

 また、この第二世代では新しくタッチコントロールでスワイプ操作が可能になり、今まではiPhoneやApple Watchに手を伸ばす必要があった音量の調整もAirPodsのステム部分からできるようになりました。

・Apple Watch 充電器への対応

 ケースにもいくつかの変化がありました。一つ目はApple Watchの充電器での充電にも対応したことです。今までもLightningの他にMagsafe、Qi充電にも対応していましたが、さらに対応した充電器が増えたことで他の充電器が使用中でもさらに充電がしやすくなりました。

・ケースへのU1チップ内蔵

 二つ目のケースへの変化として、U1チップの内蔵がありました。第一世代では大体の場所しかわからなかったケースがU1チップによってUWB(超広帯域無線)に対応したことで、ケースを失くした時に10センチ単位での捜索が可能になりました。さらにケースにスピーカーがついたことで音で場所を把握することも可能になっています。

開封→丸一日使用してわかったこと

ここからは使ってわかったことを写真を交えながら書いていきます

まず箱ですが、開封が難しいようにiPhone14シリーズ同様上下2箇所にピロピロシールが新たに付いていました。違いはそれだけです…あとは新たにXSサイズのイヤーチップが同梱されていました。

ほぼ一緒だね:)
新たに追加されたXSサイズのイヤーチップ、デフォルトではMが装着されている。

・ケース&本体のデザイン

 次にケースと本体のデザインについてですが、こちらも先代とほとんど変わらないデザインでした。ケースにはストラップループとスピーカーの追加がなされていて、シンプルさを求めてきたJonny Ive時代のものとは少し違った印象を感じさせます。(若干野暮ったいかも)ただJonny Iveがいた頃にもiPod touchにストラップホールをつけてみたりもしていたので(結局は消滅)今後これが広がっていくかも注目です。
 寸法自体は全く変化がなかったので、公式としてはスピーカーなどを塞ぐ為互換性があるとは言わないでしょうが、第一世代のケースも使うことはできます。(シリコンケースの場合、スピーカー部分を塞いでも充電時や接続時、捜索時の音はほぼ変わらず聞き取れました)

 イヤホン本体には装着時に外から判別できるほどの大きな変更はありませんでしたが、肌検出機能や適応型環境音除去への対応のためにマイクやセンサーの位置に若干の変更がありました。

新たに追加されたマイク(左側)

 個人的には仕様上厳しいのかもしれませんがケースを開いた時の外側と内側部材の結合部の段差に汚れが溜まりやすかったのでなくして欲しかったところでしたが、変更はありませんでした。

最大のアップデート、適応型環境音除去機能の実力は?

 続いて今回最も大きなアップデートとも言われてきた適応型環境音除去の実力についてです。毎秒48000回のノイズ処理によってノイズを除去するだけでなく、地下鉄や飛行機、工事現場、自動車などの耳に有害なレベルの騒音を無害にかつ認識できるレベルまで低減することができるようになったとのことです。
 実際に電車内(窓を開けた状態の115系車内)で試した結果としては、装着前は約80dBほどだった騒音が装着後数秒で65dB程度まで低減されました。特に効果を実感したのが低音域の走行音の低減で、ジョイント音や外から入ってくる走行音を体感で半分程度にまで抑えられている印象でした。一方で車内放送や反対側の人の声はそこまで抑えることなく音を選別して減らしているため、低減されていない部分に関しては若干の波が発生してしまっているようにも感じましたが、音楽を聴いている分には全く問題はなかったです。(むしろ今まで外音取り込みのまま電車に乗ることはほぼ無理だったので凄い進化だと思います!)

公式の謳い文句


ノイズキャンセリングの強化

 ノイズキャンセルについても公式としては2倍強化されたと発表されていましたが、こちらもしっかりと電車内や屋外などで調査しました。
まず謳い文句の正確性についてですが、2倍強化されたかどうかについては、元々先代のノイズキャンセリングが当時業界最強レベルだったので、2倍まで強化されてかどうかまで実感することはできませんでした。
ただ、ノイズキャンセリングの質自体は圧倒的に強化されていて、今までは若干のノイズ感が乗っていたノイズキャンセルですが、より滑らかになり、さらにこちらも適応型環境音除去機能と同じく特に低音域が強く聴いている印象でした。電車内にいると普段は主にレールと擦れたり風を切ったりなどの高音域の騒音とジョイント音や連結部などから出る低音域の騒音の二つが耳に入ってきますが、先代のモデルでは前者後者とも均一に7割程度の音をカットしてくれているような印象でしたが、このモデルでは高音域では8割、また特に低音域の騒音については95%近くカットされている印象がありました。

H2チップへの換装で強化された音質

 ついに本題の音質についてです。
セットアップして最初に聞いた時の感想は「うをっ」って感じでした。
音の雰囲気自体は先代と同じくAppleらしいバランス感の取れた物になっていますが、先代に比べて圧倒的に音の厚みが違いました。(まだエージングが終わっていないので本来はこれよりさらに厚い音が出るかもですが…)先代のモデルもEarpodsなどに比べると厚い音ではありましたが、さらに中音域の厚みが増したことで音により奥行きや広がりを感じることができます。特にPop系の音楽を聴くときに、今までより彩りのある音を楽しめるようになったんじゃないかなと思いました。
さらに低音域もかなり強化されていて、Billie Eilishのxannyなどを試しに聞いたところ、中程度の音量でも耳にまで低音域の振動が伝わるくらいに進化していました。本質的な音質強化はこの二つではありますが、Appleの音といえば三つ目の要素もあります。それが空間オーディオ機能です。この機能はAirpods pro第一世代で初めて搭載された機能ですが、それも今回さらに強化されました。先代と比較すると、こちらもより空間の再現度が高くなっており、音楽ではVoの位置や距離感がよりリアルに(曲によっては息遣いが感じられるレベルまで進化してます!!)感じられるようになりました。

スワイプでの音量調整が超便利!

 最初に進化点としてあげていたスワイプによるタッチコントロールですが、数日間使っていてこの機能がかなり便利で気に入りました(もう戻れない…)今まではiPhoneの音量ボタンやWatchのクラウンに手を伸ばす必要があり、僕のiPhoneの場合だとケースの形状上ポケットに入っていると音量ボタンと電源ボタンがいまいちよく分からず、Watchをつけていないときはいちいち取り出す必要がありました(YouTubeなんかは間違えて画面消しちゃうと面倒臭い//)が、これがついたことでそのワンアクションが減り、スマホの画面をつける必要も減りました。スマホを離れた場所に置いてあるときなんかは特に超便利です。もう一度言います、超便利です!!

公式の謳い文句

Find myでの捜索も簡単に

 こちらも最初に紹介した通りですが、新しくケースにもU1チップが搭載されたことで、より捜索も簡単になりました。こちらの操作感も実際に試しましたが、雰囲気はAirTagと全く同じです。さらに下の写真のようにFind myアプリでは距離を見ながら音を鳴らすこともできるので方向も簡単に絞ることができました。

ちゃんとストラップループもついてる!

終わりに -「買い」かどうか-

 ここまで大体の機能を紹介してきました。まだ音などは馴染むまでなんとも言い切れない点もありますが、Appleエコシステムの中で使う製品の中ではAirPods Maxと同等の良さだと思います。第一世代をまだ持っていない方で少しでも欲しいと思ったあなたは、感動できます今すぐ購入しましょう!(すぐ買えるように下に貼っておきます)

その一方で第一世代を既に持っている方、AirPods Maxを持っているかたでAppleの謳い文句に揺さぶられて購入ボタンに手を伸ばしつつある方は、、、
もう少し調べてからもう一度自分に問いかけて購入ボタンに手を伸ばすのをお勧めします。性能進化自体は素晴らしいですが、2倍とまでは言い切れませんでした。ただ、その一方でバッテリーがへたってきている方もいらっしゃると思います。そういった方は買ってみてもいいと思います(僕自身も購入動機はバッテリーでした)。おそらくバッテリーも体感として大幅に増え、同時に性能進化も享受でき、得した感が大きいと思います!



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