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英語慣用句(5): Dog's Breakfast

久しぶりに短めの記事。英語のお話。

辞書を引いて面白いなと思った英語の慣用句を書いておく備忘録第五弾。

こうして自分の言葉で書くと、普段は使わないとしても、アウトプットするという効果のために、後々まで覚えている確率が格段に高くなります。

暗記したい事柄は誰かに話すか、こうして書き出してみましょう。

ペンをとって紙の上に書くとアウトプット効果は倍増、でも最近はコンピュータにばかり書いています(笑)。

自分の経験からも、持続する記憶力を高めるためには地道に手を使って紙の上に書くというアナログな勉強法がより効果的なのだと思いますよ。

この記事の慣用句も、スマホ上でコピペしたりしないで、自分の手を使って紙の上に書き写すか、音読されると暗記効果が高まります。

今回は以下のような慣用表現たち。

Dog's breakfast

以前一緒に親しく仕事をしていて良くしてくれていた同僚に、海外で長く暮らした経験のあるキウィの方がいました。 

英国的なスラングが大好きで彼女の英語の言い回しは古風で楽しかったのでした。

その彼女ですが、何か問題があると

That's a dog's breakfast

めちゃめちゃでひどすぎる
まったく整っていない

という表現で状況のひどさを表現したものでした。

英国英語のイディオム。合衆国英語ではあまり使われないようです。

直訳すると「それは犬の朝ごはんと同じだ」!

自分が犬を飼っていた頃には犬のご飯は晩御飯と時々スナックを挙げるというパターンで朝ごはんはやらなかったのですが(笑)そういう意味ではなく、犬が食い散らかす朝ごはんのようにごちゃごちゃであるという意味。

The politician's speech was a dog's breakfast - full of empty promises and contradictions.

その政治家のスピーチはハチャメチャだった
矛盾と口約束ばかりだった

My grandmother's attempt at baking a cake was a dog's breakfast - it looked nothing like the picture on the box.

おばあちゃんのケーキを焼いてみようという試みはひどいものだった
全然、箱に書かれた写真のようには見えなかった

でも犬は食事をもらうと、最初は確かにまさに犬食いで、頭をご飯に突っ込んでとても行儀が良いようには見えませんが、最後にはお皿をきれいに舐めてしまって、お皿はピカピカになります

だから犬好きにはこの言い回しはニュアンスがおかしいものに思えます。

Wait(待て!)といわれて
ご主人様の言うことを聞くのがかわいい
よだれを垂らしながら(笑)

英語にも犬関連の慣用句はたくさんあります。

日本語では「犬も食わない」(犬さえも見向きもしないひどい食事)とか「犬も歩けば棒に当たる」(犬でさえも幸運に巡り合う)などとあまり犬の言葉が見つかりませんが、やはり狩猟民族と農耕民族の違いでしょうか。

犬は人間にとって最も古い友達なのですから。考古学的に実証されています。

https://7esl.com/dog-idioms/

throw my hat into the ring

このフレーズはとても面白いので気に入っています。

何かに挑戦するときに使うフレーズ。

選挙に立候補するとか、新しい仕事に申し込むとかの決まり文句でもあります。

自分から進んで思い切って何かをやってみるときに使うと良いフレーズです。

候補者は輪(Ring)の中に帽子を投げ入れて、
立候補の意思を表明しましょう
これが原義

日本語で言うならば「清水の舞台から飛び降りる」でしょうか。

When my coworker announced she was leaving for another job, I threw my hat into the ring and volunteered to take over her projects.

同僚が新しい仕事のために
今の仕事をやめるといったとき
僕は思い切って
自分から彼女のプロジェクトを
引き継ぐことにした

こういうイディオムは和訳すると面白いニュアンスがなくなってしまいます。

折角ですので、「清水の舞台」を使った訳し方をしてみると

When my friend asked if I wanted to go skydiving, I threw my hat into the ring and said sure thing - even though I'm terrified of heights.

スカイダイヴしてみたくないかと友達にきかれて
清水の舞台から飛び降りる思いで
「もちろん」と答えた
本当は高いところが怖いのだけれども
スカイダイヴィングって
一度くらいしてみるといいかも

on the fence

これはよく耳にしますね。

「フェンスの上、塀の上にいる」とは?

つまり二つの陣営というか、二つの家などの境界に立っている中間地点にいて、どちらに降りるのか、どちらにつくのか決められないという慣用句。

Sit on the fence (塀の上に座ってる)でも Be on the fence (塀の上にいる)でも同じ。

ああどちらにしよう、決められない!というときにカジュアルに使えます。

AIイラストはユーモアを込めて、ロダンの考える人風にしてみました。

I've been on the fence about whether to quit my job or stay - I just can't seem to make up my mind.
「仕事をやめるべきかとどまるべきか、ずっと考え込んでいる
どうにも決められないな」

My friends are all divided on whether we should see the new action movie or the romantic comedy - we're all still on the fence.

次の映画はアクション映画にすべきかラブコメにすべきかで
友人たちの意見が分かれてしまった
みんなまだフェンスの上だ(=全然決められないんだ)

A greener pasture

Grass is Greener on the Other Side「隣の芝生は青い」

他人の物は自分のものよりも素晴らしく見える

という言葉から派生したと考えられるイディオム。

英語圏で(外国語でも使えますが)仕事探しに役立つ
ビジネス用ソーシャルメディアのリンクトインLinkedInより
https://www.linkedin.com/pulse/greener-pastures-my-foot-reuben-sitali-aszihrm

新しい仕事を探すときの決まり文句。

Seek for a greener pasture より良い土地を求める
Move to a greener pasture  より良い土地に移る 

より青々と草が育った牧草地という意味が
Greener Pasture 原義

こんな使い方ができますね。

After years of hard work, I finally have the opportunity to move to a greener pasture and start a new chapter in my career.

長年のハードワークの末に
ようやくより良い場所において
自分のキャリアの新しいときを始める機会を得た

これらの四つが最近調べて面白いなと思った英語慣用句でした。

まだありますが、今回はここまで。

実用的なフレーズばかりなので、ぜひとも使えるようになってくださいね。

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