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あの人が願っていたこと

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こちらのマガジンでは、対話の中で聴かせていただいた願いを絵と文章で綴っていきます。聴かせていただいたの願いを応援し、それが誰かの背中を押せるように。絵を書かせてくれる人も募集して…
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2022年10月の記事一覧

あの人が 願っていたこと 29

あの人の話は  思い描く姿の 描写から始まった  生命が求めているものを 聴いていたい この未来を描く きっかけに なったのは 子育ての 勉強を始めた時 モンテッソーリ教育を 学ぶ中 価値観を 大きく揺さぶる事実に出会う 子どもには  自らを育てる力がある という事実を あぁ そうなのだ 人間は 本来 自ら立つ力を 持っているのだ 手をかけて 育てることは  必要ないのだ 良い 悪い などという評価は そこには 存在しない ただただ その力を信じて 見守って

あの人が 願っていたこと 28

あの人の話は 平和という話題から 始まった それは 手を取り合う平和ではない もっと身近で 誰にでも手の届く平和 心の中の 平和だった それは 人と人との関係性とも言える 誰も一人では 生きていくことはできない 誰かと誰かの間に 私は生きるのだから ならば 私と誰かの関係性が 満ち足りた ものであれば そこに居る私もまた 満ちるのではないか あの人は しがらみから解き放たれた 深く静かな出逢いを 作り出そうとしていた しかし それだけでは不十分だ 内的な世界だけで

あの人が 願っていたこと 27

あの人は 昔話から対話を始めた あの人は 自分自身が生きる意味を 見出せていなかった だから 人よりも優れていることを 願った 成果を出さなければ 結果を出さなければ そういって 自分を追い込み 苦しさをバネにし 仕事を続けてきた そうでなければ この社会にいる資格がないと ほんとうに 信じていたのだ 光のない 暗くて 重い世界 人生を変えたのは 1匹の犬との出会い その子は 飼い主の都合で 飼えなくなってしまった子 年老いているが 人間が怖かった 当然のよ