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スキー研究-現場とのつながり①

私は今年の1月末に初めて、菅平パインビークスキー場にてスキーの運動測定をしました。

この測定では来年の修士論文で用いるためのデータを取得することを目的としており、できるだけレベルの高い選手のデータを求めていました。

そこで、私は中川岳志コーチに内容をお伝えし、練習参加している選手で実験に参加してくださる方がいらっしゃらないか尋ねさせていただきました。

すると中川さんも選手の方も快く受けてくださり、練習時間の合間を縫って参加してくださいました。大学トップレベルの選手元オリンピアンの方も参加していただけて、本当にありがたかったです。

中川さんは私達の研究内容に興味を持ってくださり、先日、大学の指導教員の方とその際のデータをまとめたものを中川さんに説明させて頂きました。その時感じたこと、これからどうすべきか、少し内容にも触れながら話したいと思います。具体的な内容については、この場で話せない部分が多いので少し抽象化した感じに書きたいと思います。

お話させていただいた内容

私の方からスキー研究で最近行われていることや1月に行った測定で得られたデータ、私自身が研究として行っていることについて説明させていただきました。

説明させていただいたというものの、私なんかよりよほどスキーに詳しい方なので、私達が教えていただくことのほうが多かったです。

それでも、滑走中の選手個人の関節角度や雪面抗力のデータを現場の第一線で活動するコーチの方に数値としてお見せできたことは、私がこれから行っていきたいことの一部分であるので、貴重な機会となりました。

研究と現場の使う言葉の違い

今回、中川さんもおっしゃっていましたが、研究で意味する言葉スキー現場で用いられている言葉には若干違いがあると感じます。

例えば、「重心」という言葉。指導の場でもよく耳にしますが、人によってそのイメージは若干異なり、概念的な言葉として使われているような気がします。

しかし、私たち研究者が重心という言葉を用いるとき、それは力学で言われる重心を意味しています。

物体の各部に働く重力をただ一つの力で代表させるとき、それが作用する点。質量中心。(コトバンクより引用)

これはセグメントごとの質量と姿勢が分かれば、数値として出せるもので、普通に立っていたらおへそあたりに来る人が多いです。これに関しては次回あたりに詳しく書こうと思います。

また「軸」という言葉。これもスキー業界ではよく用いられる言葉ですが、これもコーチや選手によって意味する・イメージするものが違うように感じていました。

これに関しては研究者として今まで表現したことがないものなので、うまく意識と直結するような表現方法を探したいと思いました。

このような違いは活動している畑が違う以上あって当然なので、どちらが良い悪い、間違っているということではなく、会話する際に共通の認識を持てていることが大事になります。こういうすり合わせという意味でも今回お話できたのは良かったと思います。

内容が伝わるようにするために

研究のための研究とならないように、現場の方に研究内容が伝わってなんぼだと思っています。こちらから説明する際の伝え方として、私達が得意とするのは内容を感覚や意識と結びつくような形にした動画や数値で視覚化することだと改めて感じました。

特に動画からうまく抽出するような方法、その見せ方を意識してこれからも研究していこうと思います。

なんだか自分の備忘録みたいになってしまいましたが、こういう感じのも書いていきたいと思います。

おわり


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