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I(ヨウ素)

カラダの様々な機能を調節するミネラル。
ヨウ素の基本的な役割と、スポーツシーンでの重要性についてお伝えします。


機能

体内のヨウ素の70〜80%は甲状腺に存在していて、甲状腺ホルモンの構成成分となっています。ヨウ素を含む甲状腺ホルモンは交感神経を刺激して代謝を促す作用があります。体内の代謝や成長に関わるミネラルです。

・甲状腺ホルモンの材料となる
・エネルギー代謝を促進する
・成長、発達を助ける
・新陳代謝を促す

体内に存在する量はわずかなミネラルですが、スポーツにおいても重要な代謝や成長に働くミネラルです。


ヨウ素の食事摂取基準【推奨量(μg/日)】

6〜7歳      男性:75     女性:75
8〜9歳      男性:90     女性:90
10〜11歳    男性:110   女性:110
12〜14歳    男性:140   女性:140
15〜17歳    男性:140   女性:140
18歳以上     男性:130   女性:130


スポーツシーンでの重要性

<欠乏による影響>
日本人の要素摂取量は世界的にみても突出しており、海藻や魚介類などの海産物を摂る習慣のある日本の食文化では欠乏症はまれとされています。
もし、不足してしまうと甲状腺機能が低下し脱毛や貧血、体力の低下、倦怠感、成長期に不足した場合は成長障害が起きてしまうこともあります。
スポーツシーンにおいて、貧血や体力の低下はパフォーマンスの低下に直結してしまいます。また、成長期に十分な発育ができないことも、今後のスポーツ人生に影響を与えてしまいます。

<過剰による影響>
健康な人は排泄によって要素の量を調節できること、日本人は過剰摂取の影響を受けにくいことなどが分かっており、ヨウ素の摂取過剰による症状もまれです。しかし、特にヨウ素の含有量が多い昆布を過剰に食べ続けた場合には過剰症として甲状腺機能の低下や甲状腺腫が認められています。症状としては欠乏症と似たような症状が見られます。
昆布は低カロリーで食物繊維やヨウ素以外のミネラルも豊富な食材です。しかし、毎日おやつにおしゃぶり昆布を食べ続けたりするようなことは控えましょう。


ヨウ素を多く含む食品

昆布、ひじき、わかめ、あまのり、ひじき、卵、たら、かつお、まいわし、牡蠣、あさり                          など


一般的な食生活をしていれば不足も過剰も心配のない栄養素です。
日々の食生活の中に、海藻や魚介類などの海産物をバランスよく取り入れることを心がけてみてください!


この記事を書いたのは
公認スポーツ栄養士 乳井優生
Twitter:優生(ゆうき)/健幸ごはん
Instagram:管理栄養士 優生
YouTube:優生の健幸ごはん



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