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糖質(炭水化物)

スポーツをする上で、糖質(炭水化物)について正しい理解を持つことは、とても重要です。

炭水化物と糖質の違い
どんな食品に含まれているのか
どんなシーンで、なんの食品が適しているのか

ぜひ、参考にしてみてください。

糖質・炭水化物の違い

​炭水化物 = 糖質 + 食物繊維
糖質 = 糖類 + 多糖類 + 糖アルコール など
(糖類 = 単糖類、二糖類)

炭水化物は糖質と食物繊維をまとめた呼び方です。
糖質は消化性炭水化物(消化できて、エネルギーとして有効利用できる)食物繊維は難消化性炭水化物(消化できず、エネルギーとして利用されにくい)とも言われます。

上記の通り、エネルギー源となっているのは糖質で1gあたり4kcalのエネルギーを作り出します。
糖質から作られるエネルギーは最も利用されやすく、かつ、運動時には使われる量が大きく増えます。
脂肪もエネルギー源になり得るのですが、糖質に比べて、エネルギーとして使える状態になるまでに時間がかかってしまうため、糖質の「貯金」がカラダの中に十分あるかどうかは、パフォーマンスレベルを左右します。

では、パフォーマンスレベルに関わる炭水化物を何から摂るのか。
食品に落とし込んでいきます。


糖質(炭水化物)を含む食品とその特徴

糖質(炭水化物)の摂り方についてはまた、別の記事で詳しくご紹介します。この記事内では糖質を多く含む食材とその特徴について紹介します。

1)精製された穀類

「炭水化物」と言われて、まず思い浮かぶのはごはんやパン、めん類などではないでしょうか。
その中でも特に、白いもの。白米や餅米、小麦粉をもとに作られているものが「精製された」穀類です。
主な成分はでんぷんで、糖質の中で最も小さい単位の物(単糖類)の一種、ブドウ糖がいくつも長い鎖状に繋がっています。連結が多い分、単糖類や二糖類に比べると消化吸収に時間がかかりますが、比較的消化吸収されやすいことが特徴です。
しかし精製されている分、食物繊維やビタミン、ミネラルの量が減ってしまいます。
練習やトレーニング、試合前の食事や補食、運動後など内臓疲労がある時の食事におすすめです。

2)精製されていない穀類

玄米や胚芽米、5分搗き米、雑穀類、全粒粉、そばなどが、このグループに含まれます。精製された穀類と同じようにでんぷんを多く含みますが、食物繊維やビタミン・ミネラルも残っていることが特徴です。
食物繊維が多い分、消化吸収には時間がかかるため、運動前の摂取にはあまりおすすめしない場合が多いです。
運動開始まで十分に時間の余裕がある場合や、普段の食事に摂り入れることがおすすめです。

3)いも類

じゃがいも、さつまいも、さといも、ながいも、こんにゃくなど。片栗粉の原料も実はじゃがいもです。
こんにゃくを除くいも類は穀類と同じようにでんぷんを多く含みますが、食物繊維やカリウムの多さが特徴です。
また、じゃがいも、さつまいもに関してはビタミンCも豊富です。
糖質摂取量を増やしたい場合におかずに取り入れると、主食量ばかりを増やすことなく、糖質の摂取量をUPすることができます。
不溶性食物繊維の多いさつまいもや、皮付きのじゃがいも、こんにゃくなどは、運動前は避けておくと良いでしょう。

4)果物

単糖類の中でも「果糖」を豊富に含みます。同じ単糖類でも、でんぷんを構成している「ブドウ糖」とは違う代謝のされ方をしますが、糖質として1gあたり4kcalのエネルギー源となります。
糖質の他には、食物繊維やビタミンC、カリウムを豊富に含むことが特徴です。
果物の種類にもよりますが、一般的に消化に負担のかかりにくいものが多いため、補食などにも向いています。

5)砂糖・甘味類

砂糖やはちみつ、水あめ、メープルシロップなどが該当します。
単糖類や二糖類が主成分で、その他の栄養素はほとんど含みません。その分、消化吸収のスピードも早く、素早いエネルギー補給におすすめです。
日常的に摂りすぎると、血糖値の乱高下を招く、肥満につながるなどのリスクもあります。


それぞれの食材を自分に必要な量を把握した上で、うまく活用できるようになるとパフォーマンスアップにつながります。
主食を十分に、自分に適した量を、適した食材から摂取すること
食事に加え、補食を活用すること

アスリートにとっては欠かせません。
ぜひ、参考にしてみてください!


この記事を書いたのは
公認スポーツ栄養士 乳井優生
Twitter:優生(ゆうき)/健幸ごはん
Instagram:管理栄養士 優生
YouTube:優生の健幸ごはん

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