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「やめとけと言われる地域おこし協力隊を辞めない理由」(地域おこし協力隊22ヶ月目)

ども!地域おこし協力隊の黒木です!

最近、うちの自治体に視察に来る方が多くて
毎回同じ話をするので今回は
「私の話はこの記事読めばわかるから~」
と言えるように書きました。

それでは
Googleで検索すればサジェストキーワードに「やめとけ」とか「クズ」「やばい」「ブラック」なんて言葉が並ぶ地域おこし協力隊を私が辞めない理由を話していきます。

前提

前提条件として私はこんな人です。

  1. 虫、自然が苦手

  2. 休日は家で過ごすのが至福

  3. ミニマリスト

  4. 衣食にあまり興味が無い

  5. 起業してみたい

これがベースとなって今後の話をしていきます!
この前提条件に全て当てはまらなくてもいいので
読んでいってください~

理由1「今の延長線上に未来が無い」

これは終身雇用ではないという話です。
成果を残せばその分需要に応じて生活費が稼げるようになるでしょうし、
そうでなければ三年間でさようならです。

サラリーマン思考では「あり得ない!」「やめとけ」と言われるので、サジェストが出るのも頷けます。
ですが日々の繰り返しの先に安定した未来があるとどうしても怠惰な気持が出てしまうのが人間というものです。

その生き方が悪いとは言いませんが私はつまらないと思ってしまうので、
強制的に区切られる地域おこし協力隊は「未来を切り拓く」力を付けるには最高の職だと思います。

三年間全力で地域貢献をしても
「無料だったから声かけてただけで、別にお金掛かるならいいや」
と言われてしまう可能性もありますし、

地域の行事に一切関わらず
三年後を見据えて「事業計画作成、法人格取得」を行ってた人でも
雇用を生んだり、その地域に大きな経済効果を生み出す人なら
「お金を払うから地域のお祭を盛り上げて欲しい」と言われるかもしれません。

未来を生み出す行動を「今」起こす必要性が求められるのが
地域おこし協力隊です。

定住を実現出来る人は後者でしょう。
後者になるvisionがあるから私は地域おこし協力隊を辞めないんです。

理由2「報酬+自己裁量=超大きい」

地域おこし協力隊の給与は年間で280万円です。
月額では23.3万円となります。

私の場合は日額で7,500円前後なので、
月額にすると7,500円×20日の150,000円が額面になります。

勤務時間は一日7時間なので、ざっくりと時給は1,071円となります。
加えて期末手当が支給され、住宅代、車両リースは0円。
燃料費の支給もありますので手取り額を見るだけでは推し量れない
利益享受があるのが分かると思います。

他の自治体では住宅、車両を自分で見つけなければならない場所が多いのですがうちの自治体の場合はやってもらえるので大助かりです。

さて、このような報酬に対して自己裁量は大変大きいです。

私の場合は「〇〇をやるように」と言われていることは無く、
常に三年後の定住を目標とする活動に対して理解が深いです。

もちろん明確なビジョンを持って、それを伝えていき
応援してくれるフォロワーを増やすことは必要ですし、
そのためにフォロワーの業務を手助けしたり特にならないことをしたりすることは重要ですが、それはどんな人でも社会と関わろうとする限りは必要だと思います。

上記のような信頼関係と当たり前のホウレンソウは前提として、現在私が自己裁量によって行っていることでは
・自身の業務の決定
・他人の業務の手伝い
・企画の作成
・時間休・休日の取得
・出張先の選定
・休日出勤の必要性
・副業の実施
・年額30万円の活動予算の利用
もちろんそれぞれに「ミッション実現に必要である」ということはありますが企業どころか周辺市町村の地域おこし協力隊の中でもぶっちぎりに自己裁量の範囲が広いと思います。

これまでのOBOGの方々の信頼と制度整備の歴史に
感動を禁じえません。

ということで私はこの自治体のお陰で自信をもって地域おこし協力隊をお勧めできます。(もちろんやめた方が良い自治体もあるのでそういった自治体の協力隊は目を見たらわかります)

理由3「自治体の悩みが知れる」

地域おこし協力隊をしていると自然と自治体の抱えている悩みが知れます。
(知りたいという姿勢が重要というのは前提)

商売は「悩みを解決する」か「欲求を満たす」かのどちらかですが、
悩みを解決するのであれば悩みを把握することが重要です。
自分には何もできないと思っている方であればなおさらこの課題解決に対してのニーズを満たしてあげることで商売が出来ます。


高齢者の免許返納で移動手段が無いことが困り事だということなら
⇒大型二種免許を取得して村営バスとして委託を受ける。

畑の草刈りが大変だという人が居れば
⇒草刈り機を購入して一回5,000円くらいで代行してあげる。

地域おこし協力隊がどう活動したらいいかわからないと言えば
⇒サポートデスクを設立して自分の経験を伝えてあげる。

PCやスマホが使えないお年寄りに手助けする人が欲しいなら
⇒ITサポートのサービスをやってみる。

どんな悩みもこんな感じで解決するサービスを提示することが出来るので、
大変お勧めです。
欲求を満たす方法でも稼げますが、行政や企業のような大きなお財布からお金を導き出すのは難しいです。

せっかくだから自分の所属する市区町村の課題解決に貢献してみても良いと思うのは私だけではないはずです!

理由4「信頼がある上で起業に挑める」

地域おこし協力隊は役場の会計年度任用職員であることが多く、
一般の方から見ると「公務員」です。
小学校にアポを取って体育指導補助を行ったり、
こども園で月に二回運動教室を開催できるのは
間違いなく地域おこし協力隊だからです。

いきなり起業するのはリスクが大きいですし、
知らない土地で商売を始めるとなると一層の覚悟が必要です。
当然ながら信頼関係もありませんし、自治体の悩みなんて知りようがありません。

でも地域おこし協力隊なら地域の方々や自治体の協力をしつつ、
自分の生業になりそうなことを副業の形でスモールスタートさせ、
生計が経ちそうならそのまま稼ぎ、
無理そうなら実家に帰ったり別の地区で地域おこし協力隊を行う。
そんな心持ちでもいいでしょう。

しかも地域おこし協力隊中に起業していれば
協力隊が立てた会社となり、印象も自然と良いものになると思います。

理由5「生活コストを下げられる」

収入-支出=資産
これは
個人だろうが
企業だろうが
関係無い不変の数式です。

「収入が30万ある環境に居て毎月その金額が入ってくる」
こんな環境であれば自然と支出が増えると思いますが、
収入が15万円(額面)であればそれだけ支出を見直さなければ
借金まみれになってしまいます。

特に地域おこし協力隊は
様々な面で自治体が負担してくれているものが多いので
それ以外の部分(支出)を絞り収入が増えても減っても
ある程度対応できる「心構え」にしておくことが大事です。

固定費や変動費をしっかりと把握することも
生活コストを下げる要因になりますので
地域おこし協力隊になった際には
是非見直し等してみてください!

最後に

ここまで理由をあげつらってきましたが、
結局のところ「前の場所より気に入った」というだけですね。

以前の職場には無かったもの
以前の環境では出来なかったこと

そういったものをここでは得られる、感じられると思えるからこそ
辞めないのだと思います。


人間はネガティブな情報を集める生き物です。
そして不満がある人の声は基本的に大きいです。

大きな声を恐れてネガティブな情報ばかり見ていても
幸せにはなれません。
今の環境に不安があったり、不満があれば一度エイヤっと抜け出してみるのも一度きりの人生にはいいスパイスかもしれないですね!


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