【マンデルフレミングモデル、資本流出入編】マクロ経済学part14
もしも政府が財政政策、金融政策をしたとして、それが無意味になった場合を考えたことがありますか?無意味になると考える論理が経済学にはあるのです。
いよいよ開放経済の醍醐味であるマンデルフレミングモデルw取り扱おうと思います。その際に必要な知識をここではまとめます。
どうもこんにちは! こちらの続きです!
前回までのあらすじ
マクロ経済学ではグラフを使ってGDPを増やそうすることを目標とする。
開放経済下では、財市場均衡は$${Y=C+I+G+NX}$$、金融市場均衡は$${L=M}$$とする。
為替が動くのが変動相場制、動かないのが固定相場制という
円安とは円の価値が低くなること、円高は円の価値が高くなることをいう。
マンデルフレミングを理解する準備
マンデルフレミングモデルで分かること
マンデルフレミングモデルを勉強すると分かることは、政策に効果がない場合と、効果がある場合があることが分かります。ここの仕組みがかなり面白いです。
なぜ効果がなくなるのかという仕組みを少しだけ説明します。もしも、GDPを増やそうと政策を実施します。しかし、GDPが増えるも、為替の仕組みが影響してしまい、GDPを下げることがあります。この要因によって、政策が無意味となってしまう場合があります。
今回はその為替の仕組みを見ていきます。
小国の仮定
ここでのマンデルフレミングモデルは小国の仮定を置きます。小国とは、小国の利子率が変化したとしても大国の利子率に影響が及ばないということです。日本が小国としましょう。
もしも、日本の利子率が外国の利子率より上がったとしたら、外国の方々は日本に預金をしたり、債券を購入しようとします(日本の方が利子収入を得られるので)。ここで話が終わると仮定するのです。
ここで、もしも外国の利子率が変動したらと考えるとかなり複雑になるので、日本の利子率の変動が外国の利子率に影響を与えないことを考えます。
資本移動とは、移動する理由、資本流出入について
マンデルフレミングモデルでは、資本移動が完全、なしの場合を考えます。
資本というのは「円」です。円がドルに移動するか否かの話をしています。移動することは、円を売ってドルを買う、または、ドルを売って円を買うなどをして、円がドルに移動しています。
移動する理由は利子率が一つあります。日本の利子率の方がアメリカの利子率よりも高いなら、外国の投資家はドルよりも円をもって資産運用しようと考えます。もしも、政策で利子率が上がった場合、円の移動が発生することになります。これ今後で重要です。
円をドルに変換することを資本流出といい、円を売ってドルを買うことをします。円が外国に流れると考えると分かりやすいです。
ドルを円に変換することを資本流入といい、ドルを売って円を買うことをします。円が外国から入ってくると考えると分かりやすいです。
資本流出入が円高と円安にあたえる影響
資本が流出すると、円の価値はどうなるでしょう。円を売ってドルを買うので、円の価値は下がりドルの価値は上がります。つまり、資本流出は円安になります。
資本が流入すると、円の価値はどうなるでしょう。ドルを売って円を買うので、円の価値は上がりドルの価値は下がります。つまり、資本流入は円高になります。
固定相場制の仕組み、LM曲線が動く
実のところ、固定相場制では為替が動いています。為替が一定になるように金融機関が無理やり操作しているのです。
例えば、円安気味になった場合は為替を安定させようと円高にさせます。円高気味になった場合は為替を安定させようと円安にさせます。
金融機関が、資本を流入させたり流出させることで、為替相場を固定させようとしているのです。
ここでLM曲線が関係してきます。資本が流入するということは、円が増加するということです。逆も然りです。
このときの資本、つまり円は中央銀行が円を発行したり回収したりすることで調整をしています。つまり貨幣供給が操作されます。
つまり、資本流入は貨幣供給が増え、LM曲線が右シフトします。資本流出すれば、貨幣供給が減り、LM曲線が左シフトします。
固定相場制では、最終的にLM曲線が動くのです。この話は冒頭の為替の仕組みと似てませんか?固定相場制はこの影響がもろにマンデルフレミングモデルで関わってきます。
まとめ
マンデルフレミングモデルでは、小国の仮定を置く。
資本は円のことであり、利子率で資本は移動する
資本流入で円高に、資本流出で円安になる。これでLM曲線が動く。
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