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【変動相場制と固定相場制】マクロ経済学 part13

 ブレトンウッズ体制というものが1971年に崩壊してから、日本は固定相場制から変動相場制に移行しました。
 50年以上前の出来事ですが、経済や世界史に通じている人は知っているでしょう。今回はその相場制についてと、マクロ経済学にどうつながるかについて解説します。前回はこちらから。


前回までのあらすじ

  • マクロ経済学はグラフを動かしてGDPを増やす。

  • 開放経済の下での経済を考える

  • 為替は円と外貨の交換比率

  • 円建てで為替が上がると純輸出は増える

変動相場制とは

 変動相場制は、為替が市場の需給に応じて自由に変動する制度です。
 政府や中央銀行が為替を一定の水準に固定するのではなく、外国為替市場での取引に基づいて為替が決まります。
 この制度では、市場の力が通貨価値の変動を決定し、経済の変化に柔軟に対応することができます。

固定相場制とは

 固定相場制は、為替が政府や中央銀行によって一定の水準に固定された制度です。政府や中央銀行は為替レートを一定の水準に保つために積極的に介入します。
 例えば、外国為替市場で自国通貨を買って供給を増やし、外国通貨を売って需要を減らすことが行われます。
 固定相場制は、経済の安定や国際取引の促進に寄与する場合もありますが、外部ショックや経済の変動に対して柔軟な対応が難しいという課題もあります。

円安と固定相場を歴史に当てはめてみる

 両者の制度を一言でまとめると、為替が固定されていないか、固定されているかですね。
 今の日本は変動相場制です。戦後少しの間は1ドル360円という形で相場が固定されていました。

 もし固定相場制の場合で1ドルが360円の歴史に戻ってみましょう。1円約0.003ドルですので、今からみるとかなり円安ですよね。つまり輸出がとても有利なのです。

戦後の少しあとの日本は円安による輸出の伸びもあり、高度成長に貢献したとも言われてますね。

マクロ経済学にどうつながるか

 マクロ経済学と相場制は、関係があります。ここでは詳しく扱いませんが、次回扱おうと思います。

 相場制を応用したモデルをマンデルフレミングモデルといいます。変動相場か固定相場かで、財政政策もしくは金融政策が効かないことを導くという、難しいモデルです。

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