早すぎたギャンブルタイム
日本の予選突破が決定。
2位通過で次の相手はベルギーに決まった。
しかしながら、こんなモヤっとした気持ちで予選を終えるとは想像もしなかった。
じゃ、三連敗です、惨敗です、頑張って挑んだけど、玉砕されました、が良かったかというと違うし。人間は忘れる生き物とはよく言ったもんで、今回のハリル解任からのドタバタっぷりから、期待度0%で開幕し、初戦に勝っちゃったがゆえ、期待度が急激に上がってしまったことや、そんな中でも第2戦終了時で4ポイントを稼いでいる、と誰が想像できたよ、ということだったり、その昔、ドーハで時間を食いつぶす事に失敗し悲劇を招いた事など、さまざまな事を忘れさってしまう。
それでも。
昨日のポーランドはハッキリいって日本以上にやる気なしだった。そんなポーランドから失点した事が全ての元凶。それでも追いつけない相手には全く見えなかった。
だからこそ、何故行かない!という気持ちに拍車がかかる。見てる方としては、いや!行けるぞ!と思わせる相手。それが昨日のポーランドだった。
おそらく西野は、「もしセネガルが追いついたらどうするつもりだったのか?」という質問を死ぬまで受け続けるだろうな。
あれはハッキリいって戦術でもなんでもなく、ギャンブルですよ。西野がギャンブルに勝った。昨日はそういう試合。
ただ、試合後の選手たちのコメント、表情を見ると、一様に「致し方なし、任務を遂行した安堵感」というある種、スッキリしたものを感じたのは俺だけか。もちろんあの判断に反発もあったろうし、もどかしさはあったはず。それでも、その上をいく感情、決勝トーナメントに行く!という強い信念が彼らを動かしていたように見えた。そこは色々あるけど、まとまってるな、という意味で好印象だった。
世間からはサムライ失格の烙印を軽く押されてしまった。そんな中、吉田のコメント。
世間が期待するといつも悪い結果になるので、もっともっとバッシングしてくれればいいと思います(笑)。
なんと!ふてぶてしい!
今までの爽やか日本代表にはなかったこの図太さ。
あのブーイングの中で、任務を遂行したメンタルは評価したい。
そんな昨日の試合で良かった事は三つ。
一つ目は、判断をハッキリとし、意思統一が完璧だったという点。
中途半端な状態がもっとも危険で、行くのか、引くのかの判断がハッキリしないのが最もマズイ状況。その中で、引くという判断を下し、選手たちがその意識でまとまった点。これはチーム内のまとまりがなければ出来ない。前線は攻めちゃって後ろは引いちゃってる、というバラバラな試合を俺も何度となく見てきた。その点は良かったかなと。長谷部の人徳か。
二つ目。これは試合ではなく、その後。これだけ世間で議論されている状況は素晴らしいなと。「あれ?昨日なんかあったんですか?日本」的な反応が一番悲しい。その意味じゃ、そこまでサッカー詳しくない人レベルでも、「あれはないわ」「いや、よくやった」という議論が巻き起こっている。良くも悪くも日本がだんだんとそうなって来たのは、良いこと。
最後の三つ目。
第1戦、第2戦を通して、「行ける!」「ベスト4だ!」と思わせたこと。トーナメント表を見る限り、一位で突破すればチャンス!と考えた人も多かったはず。俺もそうだし。
だからこそ、昨日がもどかしく感じるわけで。はなからグループリーグ突破が最大目標ならここまでの議論になっていない。国民の何%かに、もっと上を意識させることが出来た。
しかし前にも書いたが、はじめは期待度ゼロだったのだ。そこから考えればよくやっている。
まぁ、ここで満足しては終わりなんですが。
でも、おそらく何も残らないW杯になるな、と思っていたので、その点、良かった。
反省点も立派なデータなわけです。
とにかく、まだ日本のW杯は続く。
ここで愛想尽かした人は見なければよい。そこは個人の自由。悪いわけではない。何を求めるのか、の違いなだけだ。
俺はもう少しだけ、バモバモしてみようと思う。
最後に。
西野よ、
ギャンブルタイムさ、
早くね?
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