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私に影響を与えた映画監督

ありきたりなタイトル。

私の映画人生は以前投稿した通りなのだが、私の人生で衝撃を与えた作品が何点か存在する。私の分岐点になった時に鑑賞した映画作品。

母親と妹が映画好きで休日になると家では一日中映画(当時はVHS)を鑑賞しているのを横目に「何が楽しいんだ」と思っていた私だが、高校生の時に最初の衝撃を受ける事になる。

それは深夜のテレビ放送で見た「タクシードライバー」

それまで映画といえば、家族で観に行った「バックトゥザフューチャー」や「ターミネーター」「ジュラシックパーク」のような超娯楽作品か、妹が好きでよく観ていた「ツインピークス」や「マルホランドドライブ」のようなデビット・リンチの難解な作品。
リンチ作品はまだしも娯楽作品は私も楽しんで観ていたが、それ以上でもそれ以下でもなく「映画が好き!」と呼ばれるような体験ではなかったのだ。

ベトナム戦争から帰還した男は何をやってもうまくいかず、ある計画を実行しようとする。簡単に書くとこんなストーリー。
今まで観ていた映画とは全く別物で、途中に大きな事件が起こるわけでもなく、出演者のセリフ回しも淡々としている。むしろ何を言ってるのかわからないシーンもある。

これも映画なのか。

何よりロバート・デ・ニーロがかっこいい。モテなくて不眠症で全然ダメダメなはずなのに内側から発せられる男らしさと狂気は一体何なんだ…と高校生の私は衝撃を受けた。
それから私は近所の小さなレンタルビデオショップで「キングオブコメディ」や「ゴッドファーザー」のような関連作品を観て映画の面白さに気づき始めたのであった。

その後私は成人してレンタルビデオショップでアルバイトを始める事になり、同世代の映画好き達と出会う事になる。
彼らに比べると鑑賞本数も映画の知識も乏しい私は彼らに言われるがまま、映画を鑑賞しまくった(その店は1日1本好きな映画を借りて良いルールがあった)

そこで紹介されたのが「パルプフィクション」

言わずもがなクエンティン・タランティーノの出世作で、「ボスの妻の相手を一晩しなくてはいけなくなったマフィア」「マフィアボスに八百長試合を打診されるボクサー」を主軸にマフィアボス、その妻、マフィアの相棒、ファミレスで強盗しようとするカップルなどが複雑に絡んでいくクライムムービー。

何より驚きなのが本来の時間の流れと別で映画が進んでいく事。
結果がわかっているシーンの後に、時間が戻って別の視点で話が進むとこんなにハラハラするのかと当時感動したのを覚えている。
例えば、冒頭でファミレス強盗を試みるカップルがいる。その後強盗を始める前のファミレスに、主人公のマフィアとその相棒が食事に行くシーンがあったり。
そしてセリフや立ち振る舞いが全員いちいちカッコいい。

そんなクライムムービーにハマった私は「レザボア・ドッグス」「ユージュアルサスペクツ」「ロック、ストック&トゥースモーキングバレルズ」「スナッチ」のような作品をひたすら鑑賞する日々に。
「時計仕掛けのオレンジ」でスタンリー・キューブリックにもハマった私は「博士の異常な愛情」「2001年宇宙の旅」「シャイニング」「フルメタルジャケット」「アイズワイドシャット」など映画史に残る名作を続けて鑑賞。

「タクシードライバー」のマーティン・スコセッシ
「パルプフィクション」のクエンティン・タランティーノ
「時計仕掛けのオレンジ」のスタンリー・キューブリック

は今でも好きな映画監督。

ただそれ以上に影響を受けた監督が…と思ったが、ここまで非常に長くなったので、続きは第二弾で。それではまた。


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