見出し画像

ヤマアラシのジレンマ

ヤマアラシのジレンマ」とは、
ヤマアラシが互いに身を寄せ合って暖め合いたいが、近付き過ぎると互いのトゲで互いを傷つけ合ってしまい近付けないという人間関係のジレンマを寓話として表現された言葉とされています。

しかし実際のところ、ヤマアラシ達は仲良く寄り添って眠っています。
トゲを持つヤマアラシ達は寄り添えるのに、トゲを持たない人間同士が寄り添えないのは何故でしょうか。

***

私は昔からコミュ障で対人関係が下手です。
嫌われ不安がとても強く、踏み込んだ人間関係が築けないのですが

それはヤマアラシが警戒心を強め、トゲを逆立てて背中を向けている状態なのかな、と思いました。

コミュニケーションが怖いと思っているのはコミュ障の本人だけではなく、相手や周りの人物から見ても
「この人なんか怖い、近づきたくないな」という存在になっているのでしょう。

コミュ障を改善したくて色々考えたり調べたりしている内にこんな診断を見つけました。

ちょっと思うところあって診断をやってみたのですが、結果はこんな感じでした。

数字が10以上であればその傾向が強く
15以上の場合はその傾向が非常に強いそうです。

回避型愛着スコア…19点。
なかなかの高得点です。
コミュ障の一因はこれかと思います。
改善するには、まずは自覚するしかない。

人間関係が苦手な理由は
否定されたくないから嫌われたくないからと関わりを回避して来た結果なのだと。

そういえば、祖母も両親も口を開けばまず否定的な言葉ばかりだった。
同級生や兄弟と比較しても、自分が一番どんくさくて、バカだから仕方ないと思っていた。

失敗したら全員からダメだしされるのが当たり前になっていた。それは今でも続いていて
それが愛情だと思っていた節がある。

17年前に結婚した夫ももれなく
口を開けばまず否定タイプ
先日ビールをこぼしてしまい、拭いて片付けている間、延々とダメ出しをされていた。

あ、これだ。この久しぶりに感じる私が生まれ育ったあたたかくない家庭の雰囲気。
子供の頃感じていた懐かしい気持ちだ。

ダメ出しを聞いている間、気まずそうにしている娘達。
楽しい夕食の時間を居た堪れない空気にしてしまった申し訳なさと、頭が真っ白で何も考えられないこの感じ。

常に警戒心を強め、トゲを逆立てて居ては
誰とも仲良くなれない。

攻撃するつもりなんて無かったけど
攻撃的な人間として生きてきた。

嫌われたくないと愛想を振りまきながらも
心の中では相手のことを否定して拒絶してきたのかもしれない。

好きな人は大切にしたい。
優しくしたい。
信じたいし肯定したい。

だから、
なによりも先に警戒心を捨てなくては。
こんな私にも親しくしてくれる大切なひとを攻撃してしまわないように。

いつでも優しかった祖父のようになりたい。善良で穏やかなひとになりたい。
優しく見守ることができるひとになりたい。

言われっぱなしの情けない私だけど、娘達が否定された時は頑張って反撃してきた。
大切なひとを守るために、否定的なひとを全否定して生きてきた。

そこには自分を守るというオプションはなかったけど、娘達が庇ってくれる事も少なくなかった。

友人が庇ってくれた事も助けてくれた事もたくさんあった。
実際、家族以外の人間関係には恵まれていると思う。

だからこれから先もトゲは無くせない。
しばらくは逆立てたままかもしれない。
せっかくトゲがあるのだから自分のためにも有効活用するべきかもしれない。

だけど、大切なひとだけには背を向けず、適度な距離をとって寄り添っていきたいなと思った初冬のヤマアラシのジレンマ。


先週から一気に冷え込んで来ましたね。
厳しい寒さに負けないよう、心身ともにあたたかくしてお過ごしください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?