![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/65675150/rectangle_large_type_2_abe3db396f7a46c516175c39fdd8803e.jpg?width=800)
名前の呼び方
新卒で入社した職場で『名前かぶり』をしてしまった。
同姓同名というわけではないが、
私の名前が「山田花子」だとすると
「山田智子」さんと「鈴木花子」さんという先輩がいて、既に
「山田さん」「花子さん」と呼ばれていた。
そこに新人の山田花子がやって来てしまって呼び名がかぶってしまったのだ。
お局様が新人につけた呼び名は『小さい方の花子』
背の低い新人だ。
誰もが一目で判別できるだろうがフルネームで呼ぶよりも長いし、道徳的にどうなのか。
しばらくは「小さい方の花子」と呼ばれていたが、忙しくなると当然、省略される。
あっという間に私の呼び名は
『小さい方!』になった。
なかなかの屈辱。
将来犬を飼うことがあったなら『チビ』という名前だけはつけないと心に誓った。
まぁ友達を作りに来てるわけじゃないし
仕事ができて給料がもらえたらいいわ。
と、可愛げなくスルーしていたが
支配人だけはきちんと苗字で呼んでくれた。
「山田さん」だとややこしいので
呼び捨てで「山田ぁ⤴️」。
威圧感を与えないように気遣ってか
間延びした感じで語尾を上げて
「やまだぁ⤴️」
と若干、間抜けな感じで呼んでくれるようになった。
やっと人間に戻れた気がした。
帰って泣いた。
混同しないよう工夫してきちんと名前で呼んでもらえる事が嬉しかった。
『小さい方!』は人の名前でもなければ、
部下を呼ぶ時に使って良いあだ名でもない。
それから徐々にお局様以外の人達は「花子ちゃん」と呼んでくれるようになった。
私自身、名前を覚えるのは苦手な方だけど、
名前って本当大事だな、と思う。
苦手を不誠実の言い訳にしないように
最大限努力します。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?