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LAST4 ヴァンフォーレ甲府vs松本山雅FC レビュー【2021 J2 第39節】

こんばんは。すぴっちです。

悔しい敗戦、アウェイ・甲府戦を振り返ります。

1. 結果:負け(2-3)

両チームの基本陣形は以下の通り。

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2.試合の流れ

 2-1. 甲府:左から陣地を奪い、右で仕留める狙い

近年の甲府さんといったら、ボール保持時の可変が特徴。多様なバリエーションで相手を惑わせる。今回の可変は以下のような形でした。

ポイントは、#17荒木に自由と時間を与えること。各選手が山雅にとって”いやらしい”位置をとり、#17荒木へプレッシャーをかけづらい状況を作っていました。

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甲府は以下の狙いで攻めてきました。
  1. #17荒木をキーに、左サイドから山雅陣地に侵入
  2. 左サイドに山雅を寄せさせる
  3. 逆サイドのSH or WBにクロス→仕留める。

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データ上でも、甲府は#17荒木を中心に攻めていたことが分かります(参照:SPORTERIA様,パスネットワーク図。荒木のパス数の多さは甲府の2番目に多い)

 2-2.  山雅:【前半】裏のスペース大事に

対する山雅。前半は「裏のスペースを取らせないこと」を第一に行動しているように見えました。5+2でブロックを組み、3TOPがカバーに走る…ような。

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試合後の名波監督のコメントより、プラン通りであったことが分かります。

積極的にスライド、縦ずれをするのではなくて、ここぞというチャンス以外はスペースを埋めるような守備をしていこうという形で入りました。

特に早い時間のうちは、以下のような展開が続きました。

a. 甲府がボールを保持する
→ b. 3TOP含めて 押し込まれる
→ c-1. 相手のシュートミス
→ c-2. ボールを奪った
 → d. 速攻を狙う。しかし数的不利で淡白な攻撃に。

本当に・・・攻められること攻められること。1失点で済んだのは正直運が良かったです。あと圍さまのおかげ。

また徐々に山雅は”遅攻”に舵を取り自分たちの時間を作りますが・・・この時間の甲府の5-4-1の硬さたるや。縦横程よい間隔。自分の担当レーンには強くプレスをかける。カバーも早い。この守備に美しさを感じました。

 2-3. 山雅:[後半] 仕留めにいくぞ!プレス!

後半に入ると、山雅は攻めの姿勢に入ります。甲府ボールの際、WBがガンガンプレスをかけていきます。

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甲府にプレッシャーを与え、前半よりは押し込まれる展開が減ります。

また、山雅がボール保持の際も、甲府の疲れのためか、はたまたフリーマン・セルジのおかげか、ライン間にボールが通るようになり少しずつ押し込める展開も増えていきました。

そして最近の山雅のストロングポイントであるCK(FK)で点を奪い、俺たちの戦いはここからだ!!!

・・・となったところで、あとは山雅・新喜劇。試合終了。

3. 反省:本当に危険なエリアは?

どんな戦い方にもメリット・デメリットがあるもの。100%悪い戦い方なんて決してない。

だがしかし。今節の山雅は、ここ最近の"引いて守る"と決めた山雅の守備は・・・良くない。

気になったのが4:31頃のシーン。甲府が#10リラに縦パスを出した場面。山雅の最終ラインが縦パスをトリガーに”キレイ”に下がり、#10リラにプレッシャーを与えられていない。

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もちろん裏のスペースを取られることは危険です。しかし、危険なエリアの定義は場面場面で切り替わるはずです。

他の場面でも、機械的に「まずは裏のスペースを埋める」ことをやっているように見えました。橋内のようなベテランがおらず、シンプルにプレーさせるためだとは思うのですが・・・。

本当に今節の前半1失点はラッキーだった。複数失点してもおかしくなかった。

短い期間ではあるが、少しずつでも改善していって欲しい。


……ただね…元スポーツマンとして、多少なりとも気持ち分かるんですよ…
…大学のときアメフトでCBやってたんですが…ロングパスで裏取られるの怖くて、”まずは下がる”っていう思考でプレーしてましたもん…
…けど頭空っぽでそれ続けると、永遠と5フックとかショートパス通されて結局ピンチになるっていう…けど大怪我はしないんですもん……

4. 希望の光:阪野と前の復活

悪かったこともありますが、次節に向けて良かったこともあります。

それが、阪野さんと前くんの復活です。

阪野さんは短い時間ながらも美しいヘディングにてゴールをGET。調子を上げているように見えました。これから、前半:榎本くん、後半:阪野さんで相手に脅威を与えてくれそうかと

前くんは…オフザボールの動きが本当にいやらしかった。受け手としても、出し手としても。頼もしい選手が帰ってきたなと感じました。

ルカオも復活しているようで・・・この終盤において選手層の厚さは嬉しい悲鳴です。

5. あとがき

残り3試合。18位との勝ち点差は5 (得失点差的には実質6)。なかなか厳しい状況が続き、毎週末メンタルえぐられてます。

その一方で、なぜか試合を見返すし、なぜかこんな記事を書いてる自分もいる。楽しんでやっているから、まぁ不思議。

ちょっと前まで、J2から落ちても自分は山雅を応援できるのか不安になる時がありましたが・・・この分なら大丈夫そうです(笑)。

こんなことを書いてますが、もちろん諦めているわけではありません。阪野・前という希望もあれば、テゲバジャーロ宮崎という仏様もいます。マンゴー食べて応援してます。

残り3試合。目一杯山雅を応援して、楽しんでやります。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

それではまた、ホーム山口戦のプレビューで。