海を舞台に世界を旅する 7 NZ編
仕事を辞め、英語も話せず、大男が、情熱と好奇心で海を舞台に世界中を巡るノンフィクション青春ストーリー。 笑
思いっきり笑い、たくさん泣いて、仲間と共に世界の絶景に出会います。僕の大切な3年間にわたる冒険のお話
当時の書きためたノートや日記、メモをもとに書いていきます。
はじまりはじまり。
乗船して数日、
ギャレーの仕事にも慣れて来た。タチアナは肝っ玉かあさんみたいでいつも怒ってるみたいな口調だけど本当に優しくて親切な人だった。
「あんた!あんた給料もらってないんだって!?だったらいっぱい食べな!食事があんたの給料なんだから、お代わりしな!!」って鍋叩きながらお代わりを注いでくれて、間食とか、買い物とか全くそんなことをできる余裕のなかった僕にはとても嬉しかった。
タチアナの料理で美味しかったのは鹿肉のスープ。鍋に足一本ドボーンて入れたのはびっくりしたけど。
船長に呼び出され、「君の紹介状を読んだよ、とても素晴らしい。デッッキで仕事してみないか?」
え?いま?
読むのおそくなーーい?
それでも嬉しい。イェス!イエス!!
最初にやったのはペンキ塗り。
・・の準備。
イカダ作ったりして。
金具外すの手伝ったりして。
その金具、錆をおとして、ペンキを塗って。
小さな仕事をもらって、それができるともう少し大きな作業に関わって、英語も毎日辞書を読んで。
今日困った英語、言い方わからなかった英語をメモしといて、夜に辞書で引いて覚えて次の日その英語をひたすら使いまくると言った具合。
「〜を探しています」を「Im looking for~」で言いまくっていたら、英語で他のクルーから「Have you seen ~ 」って言った方が良いよと英語で教えてもらう。と言ったことを繰り返した。
そんなある日、僕の英語が原因で事件が起きた。
僕の上司というか世話を焼いてくれていた、ボースン(甲板長←偉い)のローラという女の子に
「海外の帆船は手仕事が多くてとても勉強になる!」と来てよかったと感謝も込めて伝えたくて、手仕事を手=Hand、仕事=job と訳し、 ハンドジョブが多くてこの船は素晴らしい!と言った。ローラは目をまん丸に見開いてびっくりし、周りの男のクルー達は一瞬氷ついた後、爆笑した。
「その場合はHandworkと言った方が良いよ」とローラは笑いをこらえながらきちんと教えてくれた。
その時、僕は全く何があったのかわからず、「なんかウケた。」くらいにしか思わなかったけど、後で男のクルーが近寄ってきて意味を教えてくれて、僕は顔を真っ赤にしてローラに土下座した。
恥ずかしくてしばらく気まずかったけど、この事件で、僕は人気者になれた。
と勝手に思ってる。
続きますー
僕の今の仕事は帆船を使った研修やヨットのインンストラクター、子供達に海の体験を提供するインストラクターをやっています。人と直接関わる仕事で、しかもイベントが主体(笑)今年のお仕事はすべてキャンセルになりました。
最近ぜんぜん更新もできてなくて、これからどうしようか・・・なんてくよくよしてたんですが、海で僕が何を感じて、帆船でどんなことを体験して、海の魅力や自分の力で旅することの素晴らしさをみんなに知ってもらえるようにたくさん文章を書こうと思いました。
幸い時間はいっぱいあるし、かけるだけ書いていきます!
写真をアップするためにインスタも始めましたー!旅の写真がストーリーズで公開されてます。
あなたのサポートのおかげで僕たちが修理している船のペンキ一缶、刷毛一つ、ロープ一巻きが買えます。ありがとう!!