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京都などぅり +高麗美術館+

11月3日の祝日は、調整を入れてお休みにしていました。
ゆるゆると過ごしていた前夜、急に、忘れかけていたこの気持ちが爆発。

螺鈿(らでん)だ!高麗美術館だ!きっと行くんだ!
ツイート日の私は割と消極的な感じに書いてるけど、この半月でガクッと減った感染者数、そして自分がワクチン済+2wオーバーという事実に、どれだけ精神的負担が少なくなっているかを実感…。

すぐ、決めた。
明日、行く。

こうして、突然の京都などぅり(お出かけ)が決定したのでした。


だがしかし職業病

阪神大震災の経験以降、必ず欠かさない「明日着る服は出しておく」を終えて素早く床についた。だがしかし普段の就寝時間が午前3時な私にとって「早く寝る」は苦行なのである。結局いつもと同じような時間に眠った気がする。
私は、8時半ごろに起きたかったのだ。11時から始まるという、ギャラリートーク(スタッフさんの解説)に参加したくて。だがしかし私にとって11時とは始業時間(1コマ目=11時から)であり、みなさんにとっての9時なのです。
そして、我が田舎から京都市街地北部までは、2時間弱かかる。逆算の地獄。

8時30分に目覚ましは鳴った。
9時15分に起きた。
嗚呼、無念。


お出かけが、久し振りすぎて

それでも、うにゃうにゃ言いながらメイクをし、パンとドーナツをカバンに放り込んで出発した。

私はおけいはんなので、京阪という電車に乗ります。文字通り京都-大阪間を走る私鉄です。
そうそう、電車に乗ったのが久し振りすぎて、ちょっと感覚を失いかけているのを感じました。前週から腰を痛めていたのですが、それなりに混んでいたのにふたつ目の駅で目の前の方が降りて行かれ、座れたことに心から感謝…!
そして、電車の中で致命的なことに気付きます。急に決めて急に準備して出てきたから、お財布にお金が3000円しか入ってない!交通電子マネーに数千円は入っているものの、ここは日本。その数千円はカード本来の用途通り、交通費で全て消える。やばいぞ。

高麗美術館までは、祇園四条/三条/出町柳のいずれかからバスに乗り換える必要があり、あとは到着時刻×バス発車時刻との兼ね合いを見るだけだった…のだが、そこに突然ガツンと割り込んできた「ATMでお金をおろす」というタスク。それでなくても遅れてるのにィィィムキィィ
自他ともに認めるケチで、ATMの手数料は基本的に敵だと思って生きている(異論は認める)ので(笑)、自分の口座のある銀行のATMがある駅を経由したい。そしてさらに待ち時間をなるべく作らずにバスに乗り込める方法は無いのか。

検索の鬼になって、見つけました!!!!イェーーーーッ!
電車到着からバス発車まで10分程度。駅構内にATMある。これだアア!
祇園四条駅で下車→コンコースのATM→南座の目の前からバス発車。

完璧すぎる動線でした。
しかし、乗り慣れぬ京都市バス…何番はどこに来るの?ここで合ってるの?わからん!!!故にまた、検索の鬼…

冒頭からここまで、公共交通機関の使い方を若干忘れてる感じといい、お財布にお金入れずに出てくることといい、ちょっとお出かけが久し振りすぎて、なんだか色々と注意が散漫になっている気がします。田舎の草ボーボーの小道ばかり歩いてるからだ。いけない。シャキッとしなければ!

目的のバスに乗り込んで、いくつかバス停を過ぎたら、ほとんどの人が降りて行ったので、降りてから食べようかと思ってたけど、持ってきたパンを口に放り込みました。「アルコールウェッティ→マスクの隙間から口に入れる→もぐもぐ」の繰り返し。周りに人はいなかったけど、なんとなく…(その前にバスで食べるな!も認める)。


高麗美術館(고려미술관)はこんなところ

前にも来たことがある場所ですが、閑静な住宅街の中にあって驚きます。
え?ここに、美術館?みたいなところにある。
真横は竹林だし。

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こんな像が出迎えてくれます。
석인(石人)と言いますが、武官と文官?のパターンがあるので、これは剣を持っていることから석무인(石武人)ってことになりますかね。
私の知る限りでは、彼らは基本的にお墓を守る意図でそこに立っているのですが、ここは狭い範囲にかなり沢山の石人がいるし、少し違った意味を持っているのかなと思ったり。

でも奥に石塔がありますから、これを守っているということにしておこう。
※石塔は、舎利(僧侶が荼毘に付された後のもの)を入れておく場所だったり…

石塔とわたし。


螺鈿と象嵌の世界 (나전 상감 소우주)

展示については、内部は写真が取れませんので感想だけなんですけど。月並みですが、とても素晴らしかったです。
螺鈿は、透けてこそいないものの、ステンドグラス同様「光の芸術」といえる面を持っていて、角度によって反射したり、色が微妙に変わって見えるのを楽しむものでもあります。お昼時で人の少ない時間帯に長く滞在し、しゃがんだり姿勢を変えて覗き込んだり、じっくりと見ることができて、すっごく幸せでした!
また一部の作品に関しては、もちろん手は触れられないものの、ガラス越しではなく生で出してあって、とてもとても貴重な体験ができましたよ。

韓国の焼き物と言えば白磁と青磁ですが、青磁の、あの模様づけの技術=象嵌(ぞうがん)も一緒に展示されています。螺鈿と隣に並んでいるなんて、なんて贅をつくした展示なんだろう…!
細やかで繊細な色や図柄には、やはり両者に通うものを感じるし、技術は違えど当時はどちらも装飾品としてだけではなく実用的なアイテムとして使われていたことが伝わってくる展示です。

かの有名な陶磁器たち、あるいはその柄については、どこかで見たことがあるでしょうが、正直その製作過程・方法まではご存じない方も多いのではないかと思います。壁に貼られた説明文には、そのような製法技術の説明も丁寧にされていました。作品そのものではなく、技術に関して日本語で読めるのは大変貴重な機会です。
また、ひとくちに螺鈿・象嵌といっても、日本のそれとはかなり雰囲気が異なり、作品に登場する柄の意味するところにも、歴史はもちろん、現代まで脈々と受け継がれている思想を感じさせるものでした。

気になることがあって、スタッフの方とも少しお話させて頂いたのですが、とても丁寧に説明してくださって、人の少ない時間帯にじっくりと見て回って、本当に行った甲斐がありました。


皆さんも、お時間が許せば是非直接見てきて欲しいです。
12月7日(火曜日)までやっています。

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高麗美術館について

高麗美術館
住所:京都市北区紫竹上岸町15 
 TEL: 075-491-1192  FAX: 075-495-3718 
 開館: 10:00-17:00 (入館は16:30まで)
休館日:毎週水曜日 (ただし、祝日と重なる場合は翌日) 年末年始・展示替期間


<おまけ> 帰りに、目の前にある「上賀茂神社」でお参りしました。
白馬素敵でした。触ってみたかった…

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