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ゲームのシナリオを最後まで書ききる方法4

こんにちは。
つぐみです。
やっとこさ本文が少し書けそうな雰囲気を出せてきましたね。
今までは「そもそもシナリオを書くということはどういうことやねん」みたいな感じのところまで述べていた訳ですが、これからは実践編に近づいていきます。

それでは続き「執筆編~やっと本文書くってよ~⑨ 演出を意識しながら書こう」からスタートです。

⑨演出を意識しながら書こう

ノベルゲームに限らず、ゲームは様々な要素が含まれる総合芸術です。
仮に「キャラ立ち絵など要らぬ、私は文字だけで勝負する」という方でも以下の要素のどれかは必ずあると思います。
①背景
②音楽
③グラフィック(背景と異なり、とある場面に挿入されるイラストレーションまたはCGグラフィックを指します)
④効果音
⑤UI/UX(メッセージウィンドウや各メニューボタン、セーブ、ロード画面などを指します)
⑥演出(暗転や場面転換、音楽の挿入箇所と言ったものです)

さらにキャラクターの立ち絵があるアドベンチャータイプですと
⑦キャラクター立ち絵
⑧キャラクターの表情差分
⑨キャラクターの入退場

以上3点を追加で考慮する必要があります。
つまり、ただ文章を書くのでは無く
「このセリフの時はこのキャラはどんな表情をしているのか」
とか
「この文章の時どこにいるから背景はあれで、音楽はこんな雰囲気の物が合うはずだ」
とかを、書いている時でも作成ソフトに組み込む時でもいいのですが考える必要があるのです。
気分は舞台監督、もしくは演出担当といった感じでしょうか。
私のおすすめは「ぼんやりと書きながらイメージできたらト書でメモしておく」です。
上のことを真面目に考えながらやってたらきりがありませんし、でもなんのイメージもなくやっていたら組み込む時にゲームを作りたくなくなるので思いつける時に思いつかせるのがベターです。

この手法を逆手にとって「容易に情景がイメージできる文章の書き方を会得する」と自分も楽だしプレイヤーも「なんかこいつの文章上手くね?」となるはずです。

⑩シリアスとコメディのバランスに注意しよう

シリアスとコメディ。
相容れないようで実は色々な形を変えて協力しあってます。
よく「シリアスな笑い」とか耳にしませんか?
作品の中でストーリーが物凄く重くて暗いのに冷静に考えると笑えるような状況になってる、みたいなやつです。
ギャグ漫画とかでも、100パーセントコメディの作品ももちろんあると思いますが、ちょっとキャラが真面目になった後に大きな笑いが巻き起こる、という展開は王道ですよね。
あとは「自分は暗い話が好きだしそういうのしか書けない」と言っても少しは微笑ましい日常エピソードを挟んだりはしてませんか?
むしろそういったほのぼのした展開から凄惨で陰鬱なストーリーに進んだ方がよりシリアスな作品だなと思いませんか?
という感じでシリアスとコメディは切っても切れない関係なのです。
そしてこのバランスや入れるタイミングがとても大事になってくるのです。

例えば自分はラブコメが書きたい!と思ったのに
コメディ:シリアスの割合が4:6とかだと「それは最早コメディではないのでは.......?」とユーザーは思ってしまいますし逆に「超シリアスなダークファンタジーを書きたい!」と思っているのに重要なシーンで主人公が急に冗談を言い始めたら「こいつどうした?」とみんなは思うはずです。

ここらへんの小手先テクニックは数の大小合わせたらめちゃくちゃあるんですけど、それを書いてたら日が暮れるのでこの講座本編が終わってリクエストがあればまとめます。なかったら企画はお蔵入り。

⑪何気ないシーンが一番試される

何気ない日常シーンって実は一番書くの難しくないですか?私は一番難しいです。書きたくないです。
でもさすがに最初から最後まで何気なくないシーンで進めてしまうとプレイヤーはおいてけぼりになってしまいます。常にハイテンションな人のそばに居ると疲れるように、ストーリーにもメリハリが必要なのです。
しかし、何気ないシーンって何すればいいの?何気ないってどういうこと?とりあえずキャラクターを喋らせればいいの?
というふうに方向性を見失っている「何気ないシーン」は往々にしてあまり面白くありません。プレイヤー的には「何を見せられているのだろう」となってしまうのです。
しかし何気ないシーンは意外と役に立つのです。
なぜなら「何気なくないシーン」では書けないことが何気ないシーンでは書けるからです。
.......段々何気ないがゲシュタルト崩壊してきそうですね。
じゃあ何が書けるのさ、といいますと

①プレイしているゲームの世界観
②主人公が置かれている状況と環境
③登場キャラの説明
④キャラ同士の関係性
⑤違和感のない伏線
⑥これから何かが起こるぜという前振り

どうですか!6項目もあるんですよ。
逆に言うと6項目も書いてたら「何気ないシーン」なんて一瞬で終わり、皆さんの書きたいイベントシーンがやってきます。
いやいやというかどういうことや?という皆さんの為に某有名童話「ヘンゼルとグレーテル」を例に説明していきましょう。

昔昔①あるところにヘンゼルとグレーテルという兄妹がいました。③
二人はお父さんとお母さん(確か継母)と暮らしておりましたが、家が貧乏で食べるものに困っていました。②
ある日森に連れていかれたヘンゼルとグレーテルはそのまま森に置き去りにされてしまいました。④②
しかしヘンゼルは目印になる石を落としていたのでそれを頼りに家に戻ることが出来ました。⑤
何回も同じことをされましたがその度に帰っていた二人ですが、目印をパンくずにした時それを森の動物に食べられてしまった為目印がなく家に帰れなくなりました。⑥

どうですか!すごい!全部説明してます。ツッコミをいれるとしたらこの状況が全く何気ないシーンではないということですが、とにかくここまで書けばあとは2人が勝手にお菓子の家に行ってくれるはずです。ひと安心ですね。

ということで今回もここまで、長くなりました。
まだ終わりません。
それでは次回「⑫やっつけで作ったシーンはプレイヤーはきっと気づいてる」でお会いしましょう。

それでは。



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