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英語初心者が多読入門講座に参加してきました

講座に実際に参加するまでに1000文字も書いてしまったので、本題に進みたい方はこちらからお読みください。



4月から英語の学び直しをしている。
色々な参考書に手を出すなかで、
「日本人はそもそも英語に触れている量が少なすぎるので、もっと気楽に慣れ親しみましょう→多読という方法があるよ!」という情報に出会い、紆余曲折しながらも、何とか3ヶ月ほど読書を続けている。

多読には三原則というものがある。

1.辞書は引かない
2.分からないところは飛ばす
3.自分に合わないと思ったら投げる

この原則を守るためには、わたしの場合かなり簡単な本を選ばなくてはならず、それでも分からない単語には必ず出会う。それを調べず読み飛ばしていくだけでは、確かに英語には慣れるかもしれないけど、何も成長しないのでは?と何となくずっとモヤモヤした気持ちがあった。

はじめに手に取った本はラダーシリーズ。
日本の英語学習者向けにretoldされたもので、伝記や世界の名作が多種多様にあり、自分の好み、レベルにあった作品を選んでね。というものです。
中学英語がベースになっているし、巻末には使用単語の訳が載っているから自分のような英語苦手アレルギー保持者でも安心でき、15冊くらい読んで大変お世話になる。
わたしはローマの休日が好きで、これを読んでから映画を見直したりなんかもして、(全然聞き取れはしない)ちょっと自分がいけてるように思えた。

一方で同じレベルでも苦戦したものもあり、例えばクリスマスキャロル。
力不足というのももちろんあるし、一応最後まで読んで話の大筋をつかむことはできたけど、これがかの有名なディケンズなのか?読んだことなかったけど、もし原作を読めたら、受け取るものが全然違うのでは?というようなフラストレーションを感じた。

そんな折に、英文学者の方が主催する「英語で短編小説を読む演習」がオンラインで開催されることを知り、参加してみることにした。
はじめのオリエンテーションで、英語で小説をすらすら読めるようになるには3000ページの読書経験が目安として必要なこと、retold版はどうしても情緒に欠ける部分があるので、英語圏以外の原作が英訳されたものを読んでみた方が良いこと、演習をとおして純粋に小説を楽しむ行為に、技巧的な意味でのプロの視点を加えるとより理解が深まる、というお話をされていたことが印象的で、とても楽しみだったのだ。
で、その後実際の演習はどうだったのかというと、これも自分のレベルの低さを痛感し、もう卒業しようかなと思っています!えへん
お題となっている小説は何とかかんとか読んではみた。が、実際の演習は単語の意味や文法を解説するというよりかは、「ここは自由間接話法だから、リアリティが増すのがわかりますか(先生)」「なるほど、意識した途端、急に理解が深まりました(参加者はすぐ意図を汲み取ることができる)」というようなレベルの高さで、わたしはお門違いだった。質問はありますかという先生の問いには「この一文はもしかして〇〇(作家名。わたしは知らない)から影響を受けているのではないでしょうか」という声があがる。
英文学を学ぶとはそういうことだ。あと「教養」とは何かがわかった。

いざ多読入門講座へ

挫折した話でこんなに長く書いてしまった。
それでわたしは多読入門講座に参加することにした。
NPO多言語多読という団体があるそうで、たまたま近所で講座開催のポスターを見かけたのがきっかけです。

講師の方は英語の教員などではなく、一般企業にお勤めの会社員の方だった。もともと英語は苦手だったが、20代の頃に好きな映画に出会い、映画館に何度も足を運ぶうち、ネイティブと笑う箇所が違うことに気づき、こんなに好きな映画を字幕に頼らず理解できるようになりたい!という原動力で英語学習を始め、多読に出会い、以来40年続けておられるとのことで、説得力のあるとても面白いお話だった。

わたしのような初心者は絵本からはじめるとよいらしい。
有名な多読用の本に「A cat in the tree」という本があり、文字だけみると猫が木の中にいると思ったが、表紙をみれば猫は木に乗っている。

ネイティヴの子どもたちが「in」の意味を感覚的に吸収していくように、いちいち「中に」など日本語訳せずにイメージとして掴んでいくということだそうだ。
例として言語化してくださったが、実際の読書を通してこんなことわざわざ考える必要はなく、それはもうとにかく大量の英語に触れることで、たとえ日本語訳がわからなくても、気づけば無意識に単語から情景が浮かび上がるようになっているというようなことをおっしゃっていたかな?
ひいては辞書なんて引いている時間も惜しく、日本語で雑念が浮かぶくらいなら英語のシャワーを浴び続けるべし!という思いから、「つまらなかったら投げる」なんていう表現の原則があるのだろうと思った。
また、特に子ども向けの本には、getとかkeepとかatとかinとか身近な単語が多く、そういう単語こそ豊かな表現を持っているので、そのイメージをつかむのにはとても良いともお話しされていた。

ということで、わたしは今「MAGIC TREE HOUSE」という児童書を読んでいる。週に3冊くらいのペースで10巻まで読んだが、とても面白い。
兄弟が時空を超えた冒険をする話で、毎回必ず無事に現代に戻って来られるので、一冊ごとに色々な国や時代を旅してくれるのです。(日本では忍者と仲良くなっていました。)
児童書なのになんで面白いんだろうなあ。生き生きとした何かを受け取っているのをひしひしと感じる。もちろんこのページ何言ってるかほぼわからんわということもあるし、どなたかの感想で「1冊30分で読めます」と書いてあったが、わたしは1時間半かかっている。でもこうして続けていられるのだから、楽しめるものに出会えたのは本当にありがたいことだ。

ピンチになると、たいてい動物が助けてくれます

まあわたしは小賢しい大人なので、TOEICの参考書などにも手を出してはやさぐれつつ、でも純粋に英語に触れ楽しむことはいつまでも続けられたらいいなと思う。

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