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ショートストーリー

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2018年9月の記事一覧

深海のカタチ

深海のカタチ

人間というのは二項対立の間に生きている。その二項対立は誰の中にも、あるいはあらゆるものの中にも存在している。

人間というのは、普通と言う名の狂気と、変態性と言う名の普通の中で生きていると、僕は思う。変態こそ自然であると言った方がいいかもしれない。電車の中で50代のサラリーマンが通勤ラッシュにもかかわらず、アダルトビデオを見ていたとする。これが絶対的に変態なのかどうか、今ひとつ僕にはよくわから

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ブラウン管の中の星

ブラウン管の中の星

葵が事故にあった時、僕らの関係はもう既に終わっていた。それどころか、僕はもうその時涼子と結婚していた。でもそれ以来僕は一層仕事に励むようになった。ただ目の前の仕事をこなした。そうすることで何も考えないで済むようにしていた。死ぬということがどういうことかわからなかった。ときおり時計を見るといつのまにか時間が過ぎている、そんなことが唯一の救いに思えた。

市部にある取引先での仕事を終え、直接家に帰

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黒

9時のアラームで水田は起きた。
毎日がつまらなかった。ただただ時間を消費していた。どこへ向かっているかもわからないまま、水田は毎日満員電車に自らを押し込んでまで、大学の講義に出た。しかし一方で、自分が死に向かっているという自覚があるわけでもなかった。時間など無限に続くような気がしていた、いやもっと正確には時間についてまともに考えたことはなかった。
最近1日が終わるのが早い気がする。今日は特に予定も

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