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ラフマニノフ:14の歌曲集 Op. 34 第14曲「ヴォカリーズ」

ソプラノ:キリ・テ・カナワ
伴奏:ロイヤル・オペラ・ハウス管弦楽団
指揮:スティーヴン・バーロウ
収録:1994年

セルゲイ・ラフマニノフが書いた佳作・・・「ヴォカリーズ」

YouTubeに寄せられたのコメントより;

「It has no words, yet it's as if she were singing about all the saddest and
 loveliest things in the world. 」

(歌詞はありません、がしかし、まるでこの世界の悲しいこと、愛しいこと
 全てを 歌っているかのよう・・・。)


1912年に完成したピアノ伴奏付きの歌曲集『13の歌曲集』作品34に、

愛する故郷ロシアから脱出せねばならない哀しみを込めた「ヴォカリーズ」を

終曲として追加したラフマニノフ。


故郷に残さねばならない、家族への、友への、そして愛する祖国への、

愛惜の情をこめた慟哭の唄です。

1915年、ラフマニノフは教会用の奉神礼音楽の大曲「徹夜祷 作品 37」を作曲しています。

しかし、神への祈りも空しく、この2年後の1917年、ロマノフ家最後の

皇帝ニコライ2世が暗殺されるその年、共産主義革命のために崩れ落ちる

祖国ロシアから脱出せざるを得ませんでした。

どのような言葉でも表現しきれない、哀しみのメロディ・・ 。


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