見出し画像

古民家再生始めました ~ついに解体開始です~

伝統的建築物保存事業申請が無事承認され、工務店さんとの契約を終えて、ついに解体が始まった。大正後期につくられた建物なので、写真はわかりにくいけれど、地面に直接置かれた束石の上に土台が組まれている。よって、これから長く維持していくために、まずは基礎工事からスタートだ。

建築士さんがつくってくれた各種図面のなかに「基礎伏図」というのがあり、そこに基礎工事の仕様が書き込まれている。「コンクリート直押え」「鉄筋タテヨコ」「防湿シート」などなど。間取りに気をとられていた時には気づかなかったけれど、これらは精査の余地のある項目なのかしらん?

そもそも「コンクリート直押え」とは何ぞ?ベタ基礎といわれるものと同義なの?思えば、今住んでいる建物は「長期優良住宅」がウリのひとつで、説明資料にはコンクリート強度と耐久/寿命について詳しく記載されていた。新築高層マンションと築100年の木造建築では全く事情が違うはずとは思うけれど、そもそも基礎のコンクリート強度ってどのくらい幅があるのだろう。

気になって調べ始めると納得するまで気のすまないワタシ。あれこれネット検索し、生成AIにも聞いてみたりして基本情報をあつめた挙句、工務店さんにメールした。「今回の基礎工事に使うコンクリート強度と採用する工法について教えてください。」 あぁ、面倒くさいクライアントだ。

ところで、「古民家再生」というと、多くの人がDIYだと思うらしい。日曜大工を趣味にしている知人からは「いいな~、自分でやるの楽しいよね~!」と言われたりもする。確かに、テレビ番組に登場する古民家再生といったら、休日返上で自分たちの手で行っている話がほとんどだ。ウチは違う。

私たちにとって、住まいの耐久性、安全性、快適な居住性を確保することは極めて重要である。しかし、自力で目指す姿に到達できるとはとても思えない。だから、プロにお任せする想定一択なのだ。費用懸念はもちろんあり、建築資材&人件費の高騰はオソロシイけれど、それとこれとは別問題だ。

そんなことをツラツラと考えていて、ふと思い出したのは、ワンコの自宅シャンプー問題だ。近所のセレブなワンコたちは、シャンプーは、トリミングもかねてペットサロンにお願いしているケースが殆どだ。カット必須なプードルちゃんたちだけではなく、うちの子と同じ柴犬だって、このごろは大半がサロンシャンプーで身だしなみを整えているのだ。

「プロに任せたほうが手際よくかっこよく仕上げてくれるから、サロンにお任せ一択。」という考えは、住宅リノベーションをその道のプロにお任せしたいわが家の感覚と同じだと思う。

それでもわが家のワンコは、ずっとセルフシャンプー派。お風呂場も洗面所も毛だらけになるし、結構ヘビーなタスクだけれど、ペットサロンにお願いしようと考えたことが、実は一度もない。理由は簡単。安心してシャンプーされている気持ちよさげな表情、すっかりリラックスしてウトウトしながらドライヤーをかけられている姿が、まさに心のビタミンというか、癒され効果抜群なのだ。このヨロコビは、手放したくない…。

とすると、手先が器用で制作のプロセスを楽しむ人にとっての古民家リノベDIYは、きっと同じ感覚なんだろうな。・・・だいぶ話が逸れました。

ともあれ、わが家の古民家再生プロジェクト、いよいよ本格スタートです。古い建物に新たに命を吹き込む作業が、いったいどんなふうに進んでいくのか。ワタシは今、そこに当事者として関われる喜びでいっぱいです。そしてそのプロセスを丁寧に記録し発信していきたい、と思っています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?