見出し画像

時代小説好きにもおすすめ『古代戦士ハニワット』。今なら3巻までKindle Unlimitedで愉しめる!

雑誌『漫画アクション』で連載中の『古代戦士ハニワット』について。これから色々なことを書いていきますですが、とにかく一度読んでみてほしいに尽きます。今ならKindle Unlimitedで1~3巻が読めるので、まずは「試し読み感覚」でもぜひ。

なぜ今日に限って、ゴリゴリ推しながら書いているのかというと、ちゃんと理由があります。「連載が当初の構想よりも短く終わってしまう可能性が高い」という状況を少しでも好転させたい!!という意志の表れです。この一報はショックでしたが、現在発売中の7巻売れ行き次第で、あるべき姿で連載できるかもしれないという一縷の望みがあるのです。

創作物で「あるべき姿」で発表できないことほど哀しいものはありません。本作が「マンガ読み」にとって重要であることはもちろん、それと同時に(本当はマンガにとって大事な要素のひとつ)普段マンガに親しんでいない人にも響く連載になっていると思います。

え、じゃあ具体的には?と言いますと。まずは…オール讀物・文藝春秋とか好きな人には、かなりの確度でおすすめしたい。

歴史ものとアクションのマンガとだけ聞くと「自分には関係ないかも」と思う人は多いのかなと思います。いや、わかりますよ……自分は歴史ものも、ファンタジーも、ヒーローも好きで、小説もマンガも実写(特撮含む)も問わず愛好の士ですが、趣味が重なる人は、なかなかいないので。

ただ、この作品は「単なるジャンルもの」には収まらず、さまざまな要素を内包しているところがすごい。

「普通の人」が大きなものと対峙したときの心の動きがつぶさに描かれ、常に傍らで歴史を感じることができる。エンタメとしての愉しみはもちろん、人の持つどうしようもなさ、ふがいなさ、愛おしさ……すべてを包み込んでいる。ほんとうに懐の深い作品なのです。

東日本大震災の後、まさに現代の日本が舞台。ここに「偽史」というフィクションを立ち上げている。現代のことを描いているけれども「時代小説」と言っても良いはず。

いつもは「ホンシェルジュって怖くてなかなか名乗れないなぁ」って思うわたしですが、自信を持って言いたい。直木賞、あるいは候補にあがる作品が好きな人なら、絶対にハマると思います。

ただ、小説を読まない人には読めないということではありません。そんなことは、どうでもいいのです。文字が大事、なのではないから。そこで何をどうやって描くのか?が重要なのです。

たとえば、今の日本の状況……マスクは出てこないですが、本当に映し鏡のように反映されているわけです。「こういう人、いるなぁ」とか「わたしもこういうところある……」など、自分のことのようにも感じられる。そうしたことが視覚的に入ってくるので「日本の映画を観る。結構好き」って言う人にもおすすめしたい(というより、この両者は本来、似たところにいたはずなのですが……)。

つまり、年齢とか趣味嗜好の分け隔てなく、「とにかく読んでみて!」と背中を押したい作品なのです。

一時的に在庫切れだったりするので、ここはぜひ、電子書籍で!(でもリアル書店での購入や予約状況が「売れ行き指数」にカウントされるらしいのですが……)


この記事が参加している募集

読書感想文

もしもサポートいただけたら、作品づくり・研究のために使います。 よろしくお願いいたします。