【日々のスパイス】Part 1 : ターメリック(ウコン)のこと

皆さん、こんにちは!
スパイス好きの元カフェ店主のとだです。

まだまだ寒い日が続きますが桜の蕾は徐々に膨らんできているようで、季節の移り変わりを感じます。

さて、私は前回の記事の中で以下の内容を書きました。

・ 白湯に「ターメリック」と「ブラックペッパー」を入れて毎日飲んでいる事

・ 「ターメリック」や「ブラックペッパー」の簡単な効能について
note : 日々の医食同源 Part1 「スパイス+白湯」スパイス好きの元カフェ店主 とださん


代表的なスパイスは他にもいろいろある中で、

“なんで、「ターメリック」なのだろうか?”

と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか?

なので今日は「ターメリック」についてちょっと深掘りをしてみようと思います。もしご興味があればお付き合いいただけると幸いです。

この記事の読了時間目安: 約10~12分 

もしお時間が許すのであれば、お付き合いいただければ幸いです。

1:「ターメリック」とは


「ターメリック」はショウガ科の植物の塊茎(かいけい)を乾燥させ粉末にしたもので、日本では「ウコン」として広く知られています。

「塊茎」という言葉はちょっとわかりにくいので、ここはgoo辞書の登場です。

地下茎の一部が養分を蓄え、肥大したもの。ジャガイモやコンニャクイモなど。
goo辞書:「塊茎」

最近ではスパイスカレーが流行っており、「ターメリック」は大半のカレーを作る時によく用いられるスパイスなので、知っている方も多いのではないでしょうか。

2:「ターメリック」と「ウコン」って同じ?


じゃあ、「ターメリック」と「ウコン」は同じものなのか?  ですが、

答えは、 「YES」でもあり「NO」でもある

ここからは、まだ私も知らなかったのですが、
「赤缶カレー粉」でもおなじみの大手メーカー エスビー食品さんのサイトより一部抜粋させていただくと、

「ターメリック」と呼ばれるものは、「秋ウコン」です。
Pick Up! スパイス&ハーブ:ターメリック/うこんを使いこなそう!ミニ講座&おすすめレシピ


へぇ~!
ですよね!

ということは、「ウコン」は他にもあるのか🤔

という素朴な疑問がわいて来たので、ちょっと調べてみました。

3:「ウコン」について


先程のエスビー食品さんのサイトに掲載されているのですが、そもそも「ウコン」は、

「春ウコン」、「秋ウコン」、「紫ウコン」があります。
Pick Up! スパイス&ハーブ:ターメリック/うこんを使いこなそう!ミニ講座&おすすめレシピ


ではこれら3種類の「ウコン」はどう違うのか?ですが

ウィキペディアによると、この3種類の「ウコン」は同じショウガ科ウコン属の植物ではあるそうですが、全く異なる品種だそうです。

・「春ウコン」: 姜黄(キョウオウ、C.aromatica)黄ウコンやワイルドターメリックとも呼ばれる。苦く黄色で、ミネラルや精油成分が豊富。

・「秋ウコン」: 鬱金(ウコン、C.domestica)苦味がなくオレンジ色

・「紫ウコン」: 莪朮(ガジュツ、C.zedoaria)主な用途は中医漢方など。
ウィキペディア フリー百科事典 :  「ウコン」より


またウィキペディアによるとそれぞれのウコンでも、含まれる精油成分と「クルクミン」というポリフェノール類の成分が若干異なるそうです。

「ウコン」もまだまだ奥深い世界が広がっていそうなので、
今回はこの辺りまでにして、話を「ターメリック」に戻します!

4:「ターメリック」の主な成分「クルクミン」の効能


先程の「ウコン」のところに登場した

「クルクミン」って何 (・・?) ?

という感じですよね…
エスビー食品さんのページによると、

・ ターメリックの黄色い色素成分

・ クルクミンは油溶性(水に溶けにくく、油に溶けやすい性質のこと)
エスビー食品:ターメリック/うこん/Turmeric


では、実際の効能はどうなのでしょうか?

「養命酒」でお馴染みの養命酒株式会社さんのホームページより抜粋します。

・「健胃作用」

唾液や胃液の分泌を促し胃粘膜を保護する働きがあります。またウコンは生薬として、胃炎や胃酸過多などの漢方薬に配合されています。

・「肝臓機能の回復」

二日酔いの原因となるアセトアルデヒドの分解速度を促進させる働きがあるといわれており、そういった機能性飲料も販売されています。

しかし、この効果は動物実験をもとに報告されており、人間を対象とした試験では検証できていないため、過度な期待は禁物です。

・「動脈硬化の予防」

ウコンのクルクミンには動脈硬化予防への効果が期待されています。これはクルクミンがコレステロール値を抑え、悪玉コレステロールの酸化を防ぐためです。動物実験でその効果は明らかになっています。

・「ガンの抑制」

ウコンに含まれるクルクミンには、ガンの抑制効果があるのではないかといわれています。これはクルクミンによる抗酸化作用が、ガンの原因となる活性酸素を抑えるためだと考えられています。

近年ではクルクミンの効果に注目した研究が進められており、副作用のない抗がん剤の開発が期待されています。

・「抗菌・防虫効果」

ウコンには抗菌・防虫効果も期待できます。ウコン染めの布は産着や風呂敷などにも使われ、古くからさまざまな形で利用されてきました。
養命酒ホームページ:ウコンの効果は二日酔い予防だけじゃない!健康に嬉しい5つの効能


「〜ではないかといわれている」「期待できる」という上記の文言で、お気づきになったかと思いますが、

西洋医学的には「ヒト」での全ての効果が確証されているわけではないので、今なお世界中で日々研究されている。


どうもこのクルクミンという物質の特性が、研究を難しくしているようです。
「Chem-Station」という化学ポータルサイトにより一部抜粋させていただくと、

・ 不安定であり、異なる特性をもつ別の化合物に変化する

・ 不純物を含んでいるために独自の生物活性を示す
Chem-Station : ウコンの成分「クルクミン」自体に効果はない? より

なので、

あまり過度に期待をせずに日々の生活にちょっと取り入れてるぐらいがいいのかな

と、私は考えます。

5:「ターメリック」と「ブラックペッパー」の組み合わせ


私が使っている特製白湯マサラの中で「ターメリック」と「ブラックペッパー」を日々使っているのには理由があって、

どうも「ブラックペッパー」に含まれる「ピペリン」という成分が関係しているらしいのです。

これも先程の効能の部分と同じで科学的なデータとしてはまだ研究の余地がありますが、アメリカのオレゴン大学ライナスポーリング研究所のページによると、

[ピペリン]によってクルクミンの代謝を抑制してクルクミンの生物学的利用性が向上する可能性がある。
オレゴン大学ライナスポーリング研究所:クルクミン より


「クルクミン」の体内への吸収を助けてくれる作用が期待されるので、
ちょっと取り入れています。

今回は「ターメリック」の話なので、「ブラックペッパー」についてはまたの機会にまとめますね!

6:「ターメリック」の使用上の注意点


すでに胃や肝臓に疾患がある際は、かかりつけの医師にまず相談してください

これは上記の効能の部分でも記載しましたが、

・ 健胃作用が期待される

・ 肝機能の回復を助ける働きがある

胃や肝臓を含む内臓の分泌を促す可能性があるためです。
また、先程のオレゴン大学ライナスポーリング研究所のページによると
以下のような方も、医師に確認してからの使用をお勧めします。

抗凝固薬や抗血小板作用の薬を飲んでいる患者は、クルクミン補給によって出血のリスクが高くなる可能性がある。
オレゴン大学ライナスポーリング研究所:クルクミン より


いろいろ調べてみてわかったのが、
実は1日に何グラムまで摂取していいという基準がまだないみたいなのです。

薬でもサプリメントでもそうですが、

過ぎたるは、なんとやら…

過度に摂取して、逆に体を壊してしまっては元も子もないですからね。

私は個人的には、サプリではなく粉末をお勧めします
それは私の考えの根底にある

医食同源。食事をベースとして、日々の体調を整えていく

このためです。
口から食べれるのは何より幸せな事だと思いますし、やっぱりスパイスカレーは美味しいです
🍛(笑)!

なので料理に使う程度の量(1g前後〜多くても2g)を目安に使う機会を増やせればいいのかな、と私は考えます。

最後になりましたが、上記で使用したリンクはこの後に掲載しておきますので、ご興味があれば読んでみてくださいね!

とても長い記事になってしまいましたが、最後まで読んでいただき本当にありがとうございました!

今日はこの辺で!
バイバーイマックル👋

スパイス好きの元カフェ店主 とだ

7:この記事に掲載したリンク先


・ ウィキペディア:「ウコン」

https://ja.wikipedia.org/wiki/ウコン

・ オレゴン大学ライナスポーリング研究所:クルクミン
https://lpi.oregonstate.edu/jp/mic/食事性因子/植物性化合物/クルクミン

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