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インフルエンサーによる「正直レビュー」サービスが50社導入!開発者にインタビュー

スパイスボックスが提供するサービス「Reviewers(※)」が、リリースから9ヶ月で50社の導入を達成しました。今日は、実際に運用をしてみて感じたことや、レビューインフルエンサーの強みについて改めてわかったことなどを、開発担当者の田宮さんに聞きました。

(※)Reviewersとは
レビュー投稿を得意とした「レビューインフルエンサー」に対して、自社商品のInstagram上でのレビュー投稿を依頼するサービス。良質なレビューインフルエンサーの選定から、キャスティング、施策の効果検証まで、ワンストップでご提供しています。


レビュー投稿を得意とした「レビューインフルエンサー」による投稿例


登壇者・開発者

田宮 賢太朗
Social Data Lab. 室長。入社15年目、自社ソリューション開発を担当。趣味は読書とサウナ。


Reviewersの強みは機能したのか?

ーーReviewersは、「正直レビュー」を強みの1つに掲げていましたが、企業やインフルエンサーの反応はいかがでしたか?

企業様からは「正直にレビューしてもらうなんて怖い!」という反応があるかもなと懸念もしていたのですが……むしろ「そこがいいね」と言ってくださる方が多く驚きました。第三者による自社商品のレビューについて、重要性を理解していただき、価値を感じて下さっている企業様が大変多く、「正直レビュー」というコンセプトを、ポジティブに捉えてくださいました。

インフルエンサー側も、強い制約が無く原稿制作ができる分、ご自身が得意な見せ方や、フォロワーに受け入れられやすい投稿を作成いただいています。写真や文字の使い方や、動画の活用などフォーマットも様々で、パフォーマンスも高くなりますよね。お仕事をお願いした複数人のインフルエンサーさんの投稿が、全て似通ってしまうというような可能性を抑えられる点もいいなと思っています。

ーーこの1年で、改めてわかったレビューインフルエンサーの強みはどこにありましたか?

何かを購入する際に、すべてを試すのは難しいですし、商材によってはそもそも選択肢を洗い出すことすら面倒だったりするので、生活者にとって、商品の「正直なレビュー」への需要はやはり高いです。商品の評価だけでなく、インフルエンサーのリアルな生活の中で、どう使えるか、どんな場面で役に立つのかを、商品情報と共に発信できるところも強みだと感じています。

一方で、レビューインフルエンサーのキャスティングは少し難しい場合もあります。価値のある情報を発信することで、自身のフォロワーさんから信頼を獲得されているので、企業案件を積極的には受けていない方や、本当にいいものだけを紹介したいと考える方がいます。そのため、レビューを依頼する商材と、インフルエンサーさんの普段の投稿にギャップがないかはしっかりと見極め、場合によっては商材を試用いただいてからレビューを受けるかどうか、判断をいただくということもあります。

ーーReviewersに対して、レビューインフルエンサー側からはどんな反応がありましたか?

毎回、施策実施後にはインフルエンサーにアンケートを取らせていただいているのですが、普段依頼がこないようなお仕事の紹介があったことや、進行のスムーズさに対しての評価をいただいています。また、企業と一緒に商品開発をしていくようなお仕事は、大変喜んでくださる方もいらっしゃったので、そういった機会は今後も増やしていきたいですね。



商材やカテゴリーの向き不向き

ーー向いている商材やカテゴリーはありましたか?

美容・コスメ商材、日用品や生活雑貨、生活家電などはパフォーマンスが高い傾向です。そもそも、それらのカテゴリーの情報をSNSで収集するユーザーの母集団が多いということもありますが、日用品などは生活の中でどのように使うか、というノウハウに対する需要が高い領域なのかなと。実績として、家庭用Wi-Fiや、お掃除用品、生ゴミ乾燥機などの商材のパフォーマンスが特に高かったです。「まだ有名ではないけど、いい商材」や「生活の中でどのように使用するかノウハウが大事な商材」は、レビュー投稿との親和性が高いと思います。

ーーそもそも、生活者はどういった動線を辿って購入までいくのでしょうか?

インフルエンサーの投稿に付いているアカウントタグから公式アカウントに飛んで、プロフィール欄やハイライト中のURL、ショッピング機能からECへ遷移する導線もありますが、弊社が行ったヒアリング調査によると、Instagramのアプリを一度閉じて、GoogleやAmazonで検索をする方の方が多数のようです。また、SNSを「見る」時間と、商品を「買う」時間を、モードとして分けている生活者も多く、情報に触れてすぐに購入する、ということは稀で、一旦情報をストックした上で、別の時間で購入する、という行動が多いようです。

インフルエンサー業界の今後

ーー企業、インフルエンサー、生活者、誰にとってもいい状態という意味で“3方よし”をかかげていましたが、現時点での達成度合いはいかがでしょうか?

フォロワー数の大小だけでなく、実リーチや保存の観点でパフォーマンスの高いインフルエンサーさんには、その分、しっかりと報酬を還元するという料金形態を重視してきました。企業様にとってもリーチ数や保存数といった、より購買に近い指標が担保された形で実施ができるので、インフルエンサー施策を試してみたい、という企業様より好評を頂いております。施策後、実際に売上のリフトが見られたとフィードバックを頂き、継続的にお取り組みしている企業も増えています。

ーー今後に向けて、課題に感じていること、挑戦したいことはありますか?

プラットフォームの仕様やアルゴリズムに左右されるサービスでもあるので、細かいルールや報酬体系など、サービスのディティールは、都度アップデートをしていく必要があります。とはいえ、形はどうであれ「正直な商品レビュー」に対してのニーズはあり続けるだろうと思っていますので、そこはブラさずに、生活者から信頼を得ているインフルエンサーさんとの関係構築を大事にしていきたいと思っています。同時に、小手先の成功パターンに囚われず、企業様はもちろん、インフルエンサーの方々からのご意見やアドバイスを受け止めながら、その時々の情報環境に合った「正直レビュー」を提供できるよう、柔軟に事業を発展させていきたいですね。


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