新人さん教育についての考察

必ずお読み下さい。

今回はリハビリの視点100%で書こうと思っているため、語弊や解釈の違いによって気分を悪くされる方がいるかもしれません。あくまで患者様に対するリハビリテーションの考え方の一つであり、患者様を区別や差別をしているわけではない、方向性を考えるための方法と先に申し上げておきたいと思います。
また、私のいる病院(慢性期病院)ではVE、VFが実施できない環境にあります。ですので、STの判断・評価で色々決まってしまう事があることも先に申し上げておきたいと思います。よろしくお願いします<(_ _)>

挨拶

お仕事お疲れ様です。
今回は患者様に対してリハビリテーションを行う際の、リハビリ内容の考え方・方向性について共有できればと思います。
摂食・嚥下機能訓練について考えていきたいと思いますが、「食べられるか食べられないか」というなかなかに重たいテーマを扱うため、考え方によっては「人生を左右する選択肢」を言語聴覚士が担わなければいけない場面も出てきます。
その点について、あえて淡々と考えられるようにしていこうと試みております。…我々がドクターに「この方は食べられないです」と伝えて、そのまま一生食べないで終わる人も居る事実はありますので、そう考えるとかなり重い選択を迫られるように思います。
…上にも書かせて頂きましたが、一度「食べられない」という枠に入れたからずっとその考え方で行くわけではなく、進捗によって方向性は変わっていきます。最初の枠組みを考える上で考えやすい方法を伝えられればなと思っております。

患者様のリハビリテーション方法・方向性を考えていくうえで重要な要素(摂食・嚥下機能訓練)

新患さんを評価・訓練立案する場合に
「現状の機能の評価と今後リハビリテーションによってどこまで変化するか」という考え方が必要になってくると思います。
慢性期病院(急性期もそうかと思いますが)にお勤めの言語聴覚士さんなら共感して貰えるかもしれませんが、新患さんが来て処方が出たと思ったらドクターから
「すぐに診て!評価して!食べられるか食べられないか教えて!」
って言われませんでしょうか?(;'∀')ワタシダケ?
栄養確保するための、栄養摂取手段を考える上で言語聴覚士は重要な役割を果たしているのではないか、と思います。
すぐに食べられないのであれば点滴、IVHやCVやPICC、胃瘻等の相談になると思いますのですぐの判断が求められる場合もあると思います。
様々な状況判断のためにSTは駆り出される事が多いと思うのですが…私の場合、食べられる人、食べられない人以外に4つのグループを作って自分の中でリハビリの進行等を考えております。

4つのグループについて

先に結論を申しておきますと、
1.安定的に食べられる人、問題なし
2.ギリギリ食べられる人、環境設定やポジショニング、リハビリで安定しそうだと思われる人
3.ギリギリ食べられないが、リハビリをすれば食べられる可能性はありそうな、STの腕の見せ所になる人
4.申し訳ないと思いつつこの人は無理だな…と判断する人

1番はSTが判断するまでも無く、の場合が多いため省略しますが、2番、3番はそのグループの中でも細分化されます。細分化の内容はここでは省略しますが、STの腕が試される所であるのには間違いありません。
4番目に選んだ方は今後も食べるのは難しいだろうなと判断した患者様で、リハビリテーションを行ったとしても可能性が低いと思われる方です。
慢性期病院に長年いると、4番目の方が多いんですよねぇ…。切なくなります。
厳しく判定しているかもしれませんが、誤嚥性肺炎や窒息するリスクが高い場合は止めています。

2番目の方は看護師さんからマークされる人、されない人といます。あの人危なくない?って思われる人は注意されるので良いのですが、看護師さんからマークが外れていると、他の患者様に埋もれてしまう可能性があります。
セラピスト側がしっかり評価して、看護師さんに対し正確な情報を伝えることが重要になります。
3番目に対しては、ドクターに報告する際に注意が必要になります。伝え方を間違えると、リハビリも終了になってしまう場合があります(病院によりますが、可能性はあります)。
患者様に可能性があること、どれ位の期間で食べれるようになるかを伝えます。大切な事なのですが、STのやる気(意欲)を伝えて下さい。
「この人は食べられるようになると思いますので、リハビリ頑張りたいです。」
また、患者様の意欲を伝えることも大切です。
「今はまだ食べられないと思いますが、患者様は食べたいんだと仰って居て、私もそれにこたえたいと思っております」
などなど、リハビリを継続させる意欲・理由を伝えましょう。
リハビリの評価も大事ですが、意欲も大事です。
ドクターは案外論理的な回答・評価よりも患者様が食べたいと言っているというワードに弱かったりするので…。逆に、論理的に言わないと駄目な先生や、自分の意見を強く主張するドクターもいますので、ドクターとの会話は慎重にしましょう。

新人さんに言いたいこと(今日のまとめ)

正直に言いますと、この文章を書いている時点の私は調子が悪く…頭が働いておりません(元々働いておりませんが)。
分かりにくい点が多くあったと思います。申し訳ない。
新人さんに言いたいことを総称しますと…
「全員を食べさせよう」と躍起になるとぶっ倒れるので自分を守る意味で患者様を細分化してみていこうね!って事です。
慢性期病院の食べられない患者様は、正直多いです。ご家族様の期待が高く、でも患者様の能力は低くて無理…という場面に何度も遭遇します。
点滴しか栄養がなく、カロリーが足りていない状況下で嚥下機能を改善して食べられるようにしないといけないと言うプレッシャーもあります。
言語聴覚士は魔法使いで、リハビリをすれば食べられるようになると思っている方もたまにおります。

私は言語聴覚士なので言語聴覚士のことしか分かりませんが…。
たまに、言語聴覚士は魔法使いや賢者にならなければなりません。
そう、私達は患者様に魔法をかけ、奇跡のような機能改善をさせて食べさせなければならないのです(;'∀')ムリダロ…

でも、大丈夫です。私はその苦労や辛さを知っています。周囲の人が、言語聴覚士なんだから食べさせられるでしょ?って視線を向けてくる辛さもわかっているつもりです。
もし、辛くなったら思い出して下さい。
我々は言語聴覚士、魔法使いや賢者ではないと。
言語聴覚士は患者様一人一人をしっかり評価して、評価に基づいて判断をしていくのだと。
ご飯を食べられる事が、どれだけ奇跡的なことで大変な事なのかを忘れないで下さいね。
周囲の人間が分かってくれそうになかったら、どうぞここに愚痴りに来て下さい。辛さは共有するべきです。そして、我々言語聴覚士は魔法使いではないと主張し合いましょう!

最後は謎の文章になってしまいましたが…(-_-;)スミマセン
辛さに負けず、患者様の評価を淡々と行っていきましょう!
負けるな言語聴覚士!!

最後までお読みいただき、有難うございました<(_ _)>
…文章の乱れ、気持ちの乱れがあったこと、誠に申し訳ございません(;'∀')






























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