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呪いと恨のワンダーランド~韓国のスピリチャル (後編)

韓国キリスト教の正体

 韓国は人口の4分の1がキリスト教信者だといわれています。白人支配の長かったフィリピンを別とすれば、アジア有数のキリスト教国ということになります。ちなみに、人口の4分の1というのは李朝時代の奴婢階級と同じ割合です。韓国の全クリスチャンのうち、カトリック1に対してプロテスタント2で、後者の方が圧倒的といえます。
 日本人は、カトリックの総本山としてバチカンがあるように、世界のどこかにプロテスタントの本部があるような誤解をしがちですが、プロテスタントでは、長老派とか、ルーテル派とか、大雑把な派があるだけです。特に韓国プロテスタント教会は個人商店のようなものと考えてください。
 なぜ突然、キリスト教会の話になったかというと、韓国のキリスト教はキリスト教にはあらず、そのほとんどすべてが、土俗のシャーマニズムと融合した新興宗教ということをいいたかったのです。
 20世紀初頭、日韓併合とともにやってきた近代化の波が、巫堂をはじめとする土俗信仰の類を駆逐していく一方で、同時期に本格的に流入してきたキリスト教が大衆に根を下ろす過程においてそれらを吸収していったのがことの始まりです。巫堂を軽蔑するインテリ層もキリスト教にはあまり抵抗がなかったことも成功の秘訣だったかもしれません。それは同時に、キリスト教でさえ土俗の信仰を取り込まなければ、韓国では生き残ることはできなかったということを意味します。先にも触れたとおり、戦後、朴政権下の迷信撲滅政策で巫堂文化は二度目の打撃を受けます。これがまた新興キリスト教カルトを活性化させました。有名なところでは、世界基督教統一神霊協会(統一教会)や教祖が連続強姦で逮捕されたキリスト教福音宣教会(摂理)といった、お騒がせ教団がまず浮かびますが、その他にも故・趙鏞基(チョー・ヨンギ)牧師の汝矣島(ヨイド)純福音教会、故・河用祚(ハ・ヨンジョ)牧師のオンヌリ教会などこの時期に誕生しています。いずれも問題のある宗教です。
 韓国キリスト教の特徴として、まず挙げられるは、徹底した現世利益の追求。職探し、縁談、社長になりたい、美人になりたい、さまざまな世俗的欲望を吸収するのが韓国キリスト教会です。信者も信者で、Aの教会でご利益がないと思えば、Bの教会の扉も叩き、そこでもダメならC教会に鞍替えします。そのため、大は自前の衛星放送局をもつオンヌリ教会から、小は地下鉄の構内でビラを配って布教活動にいそしむ一家3人の零細教会まで「信者集め」のための努力を惜しみません。いきおい、「今、信者になれば、ご利益5パーセント増量実施中!」のご利益セールに終始します。わずか5人の信者でスタートした汝矣島純福音教会は、わずか23年間で世界に数十万の信者数(単立教会では世界最大)を誇るマンモス教団に成長しました。
 2つ目の特徴は、これこそ韓国キリスト教最大の特色といえますが、シャーマン信仰から引き継いだ「悪魔祓い」などの降霊儀式です。韓国キリスト教は、貧困、病気、家庭不和などのあらゆる不幸を鬼神(悪魔)のせいであると教えます。教祖の力で鬼神を払うことによって、人々は幸福になると説くのです。教祖と信者の一対一で行われる祈祷はもちろんのこと、ホールを借り切って行われる数百人から千人規模の集団トランスまで多種多様です。ためしにYouTubeで「crazy korean church」あるいは「crazy korean christians」を検索してみてください。集団で転げまわったり、泣いたり、お互いを平手打ちしたりといった信者の異常行動を収めた動画が多数UPされているはずです。それらを見ても韓国人の霊媒体質というものが納得できます。

▲教祖(牧師)の誘導で完全にエクスタシー(忘我)状態になる信者たち。ペンテコステ(聖霊降臨)と朝鮮古来のシャーマニズムが巧みに融合されている。

 よく韓国教会の牧師が信者の女性からわいせつ行為で訴えられ新聞ダネになりますが、それはたいがい、一体一の病気治しと称した悪魔祓いの過程で行われるのです。韓国でのわいせつ事件のほとんどが、牧師→信者、教師→生徒、上司→部下、それから信じられないのですがまれに、父親→実娘、といった立場の上下を利用したパワハラ型です。序列社会、肩書き社会は性犯罪にも特色となって現れています。

「摂理」の教祖・鄭明析(チョンミョンソク)。聖神中央教会の牧師・パウロ永田こと金保と並んで、まさに淫獣と呼ぶにふさわしい「性職者」だ。韓流牧師の性犯罪はあとを絶たない。

 このような邪悪な牧師がなぜ存在するかといえば、韓国では牧師の資格もカネで買うという感覚だからです。韓国MBCニュースが伝えるところによると、韓国国内に無許可のニセ神学校が400校あまりあり、牧師の資格の相場は平均500万ウォン(約45万円)で、毎年1万人単位でのナンチャッテ牧師が量産されているとのことです。牧師になって信者を50人も集めれば、元手はラクに回収できます。アパートの一室、それも用意できなければ、時間借りで喫茶店の一角を借りて、すぐに「教会」の店開きです。韓流牧師にとって500万ウォンの資格料など安い先行投資に過ぎません。

震災は神の懲罰と主張する韓流牧師

 韓国キリスト教の3つ目の特徴は、やはりというか「反日」です
 先にも名前の出てきた趙鏞基牧師は東日本大震災の直後、「今回、起こった大地震は、日本人が神さまを遠ざけ偶像崇拝(韓流牧師に言わせれば、神社の鳥居なども群像になるそうです)し続けていたための天の懲罰だ」と発言、さすがこれは日本のキリスト関係者からも顰蹙を買いました。この趙牧師、日本ではあまり報じられませんが、土地問題、女性問題などその名は常にスキャンダルとともにあったといういわくつきの人物です。
 震災・天罰論をぶつのはひとり趙牧師だけではありません。江南教会のキム・ソングァン牧師は「震災は日本人が八百万個の偶像(”八百萬の神”を文字通り個数と解釈しています)と天皇を拝んでいるせいだ」と発言しています。在米の左ヨンジン牧師も同様のことを主張し、「日本人の魂の救済のために宣教しなければいけない」と放言しているのです。
 怖ろしいのはこういった偏狭的で偏執的な思想をもった教会から送り出された宣教師たちが、どんどん日本に入り込み邪教を広めていることです。特に被災地でボランティアと称して被災者相手に布教したり、大学のキャンパスでは各種サークル(ゴスペル、韓国語会話、テコンドー等)に擬態して新入生を引き込んだり、あるいは韓流タレントを客寄せパンダに使ってイベント参加を呼びかけたり……それらはすでに始まっているのです。
 韓国国内には、それこそ八百万のカルト教会がひしめき信者の奪い合いをやっている飽和状態であり、新たな信者獲得のためには国外へ向かうしかありません。もっとも有力なターゲットはキリスト教徒が総人口の1パーセントといわれるキリスト教不毛の地・日本です。

「東日本大震災は、日本人が偶像崇拝のせい」と発言し顰蹙を買った趙鏞基。パリでは重婚騒動を起こし、相手の女性から暴露本を出されたこともあった。彼もまた、ヘソ下はボーダーレスの典型的な韓流牧師だった。

 韓流牧師は日本にキリスト教が根付かなかったのは「神の声の届かぬ偶像崇拝の国だから」と説き、これを救済するために布教しなければいけないと主張します。また布教に際しては「日本はかつて韓国に罪深いことをした。神に帰依して赦しを乞うときがきた」と日本人の贖罪感に訴えます。彼らの論理でいえば、韓国=赦す国、日本=許しを乞う国、ということで、みごとに上下関係が成立するわけです。こんなものは、キリストの説く愛の思想とはまったく無縁のゆすりたかりの口実に他なりません。
 明治以後、生活様式その他がこれほど西欧化した日本で、なぜキリスト教が広まらなかったか。答えは簡単です。日本人は一神教のようなトップダウン型の宗教が必要でなかっただけです。そこが、韓国との大きな違いだと思います。
 かといって、日本人は決してキリスト教的なものが嫌いなわけではありません。クリスマスを祝い、結婚式を教会で挙げたりするのはそのためです。むしろ、日本人はキリスト教をロマンチックに考え過ぎだと思います。本来が侵略の宗教なのです。西欧の植民地主義とキリスト教の布教は常にセットの関係にありました。とりわけ、韓国キリスト教は百パーセントがカルトです。これは何度でも強調したいことです。
にせ預言者を警戒せよ。彼らは、羊の衣を着てあなたのところに来るが、その内側は強欲な狼である」――このマタイ福音書の言葉を心の隅にぜひ置いておいてください。

風水と墓争い

 韓国では風水信仰も盛んです。呉善花氏によれば、「韓国では、巫堂は紳士がまじめに語る類のものではないが、風水は学問として捉えられている」とのことです。要するに巫堂は低級、風水師は高級というこということになります。それもそのはず、青瓦台には大統領付きの風水師がいて、彼らの意見は政治にも一定の影響力をもっているとのことです。大統領が信奉するのですから、低級であろうはずがありません。
 金大中政権のときに、安全保障上の問題から韓国の首都をソウルから移す、つまり遷都の計画がもち上がり話題になりました。というより、それが選挙公約でもありました。このときも、舞台裏では風水師たちの喧々諤々があったようです。結局、遷都は行われず現在に至っています。
 もっともその風水師たちも今ではすっかり世俗の垢にまみれており、これはと思う土地を安く買って他人名義にしておいたり、あるいは土地の所有者と示し合わせて、風水思想にかぶれた資産家に明堂(よい土地)だと吹き込んで、辺鄙な山地などを都市部の一等地なみの値段で売りつけるなど不動産ビジネスにいそしむ者も少ないといいます。日本でもバブル期に問題になった原野商法のオカルト版といってもいいかもしれません。(姜ヨンスゥ『青瓦台の風水師』文芸春秋)
 風水にともなうトラブルでもっともよく知られたのは墳墓にまつわるものです。簡単にいえば、A家のそばに新たにB家の墓が建ち、そのB家の墓がA家の墓の気脈を絶っていると判断した場合、A家がB家の墓を暴いてしまったり、あるいはB家の墓に勝手に埋葬したりするのです。また、意図的に他家の墓の気脈を絶つためにポイントを選んで墓を作るケースもあります。一般には明堂にある墓の上部に建てるのです。これで下へ流れる気脈を遮断します。水道の流水を切って自分のプール(墓)に水(気)を溜め込むのと同じ理屈です。これを「断脈」といいます。李朝時代はこの断脈を巡って両家が血を血で洗う抗争に発展するということも珍しくありませんでした。また、禁じられた場所や他人の土地に無断で埋葬する「暗葬」などもよく行われたそうです。このときも他家との紛争を避けるために土を盛らず「平葬」にしたり、明堂に暗葬したのち共同墓地に空の棺を埋めてごまかす「空葬」「擬葬」など手の込んだ方法を取る者もいたといいます。
 これら「犯葬」はいずれも厳罰の対象でしたが、犯す者があとを絶たなかったのは、明堂に祖先を葬ることがとにもかくにも「孝」に直結し、またそれによる気脈の流れが子孫の反映にかかわるという風水信仰にもとづく彼らの考えの根強さです。自分の祖霊にさえ「孝」をつくせば、他家の祖霊のことなど知ったこっちゃあないという、彼らの倫理観をよく表しているともいえます。

「日帝風水陰謀説」と呪いの鉄杭

 歴代の大統領でとりわけ風水にこだわった人物といえば金泳三氏です。
 金大統領は就任早々、当時博物館として使用されていた旧朝鮮総督府の府庁建物を解体を宣言しました。ところが、美的価値の観点から同建物の保存を訴える声も沸きあがり、これに苦慮した金政権は、総督府の建物は日帝によって、景福宮(王宮)の気脈を塞ぐように建てられたという「日帝風水陰謀説」ともいうべき珍説を展開するようになるのです。その一貫として、総督府が測量にために各地に打ち込んだ鉄杭を「日帝が民族の気脈を絶つことを目的に埋めたもの」と称して、これの除去活動を推進させます。全国で大真面目に鉄杭の掘り起こし作業が進められ、膨大な税金が費やされたのです。
 さすがに、この迷信めいた政策に批判の声もあったようで、鉄杭除去事業開始から10年後の2005年、国民新報系のオンラインニュースKUKIニュース(10月4日付)がこう伝えています。
独立記念館が最近、日帝が打ちこんだという長さ1.5mに達する金属杭を公開すると、単なる測量器具 に過ぎないという反論の声が一部から出ている。従来、金属杭は朝鮮民族の武力制圧に限界を感じた 日帝が我が国の戦意を失わせるための道具だったという、いわゆる「日帝断脈説」が主流だったが、これに対して「根拠のない風水的マッカーシズム」という批判も説得力を得ている。
「風水的マッカーシズム」とはなかなか的を得た言葉ですが、命名者は歴史学者の李イファ博士です。李博士は「地図作成過程で山の尾根に金属杭を打ち込んで表示したものに過ぎない」と、鉄杭気脈切断説を一笑に付しています。

解体された旧朝鮮総督府。旧台湾総督府が歴史的建造物として永久保存が決まり、現在も総統府として使われているのとは対照的だ。ちなみに総督府解体後、韓国は経済が崩壊、IMF管理下に入った。

 それはともかく「日帝が我が国の戦意を失わせるための道具」という解釈がまた面白いです。日頃、戦争は悪、武力行使はよくないと教える日教組の先生方は、武力を使わず相手の戦意だけを喪失させる、日帝のこの平和的な戦術を称賛すべきではありませんか。憲法9条もいいですが、鉄杭をどんどん生産して世界中の紛争地域に打ち込むべきです。
 そもそも、”鉄杭の気脈断ち”に関して韓国は日本を非難する資格はありません。なぜなら彼らもまた、日本に対して同じようなことを仕掛けているのです。
智異山のふもとに実相寺という寺がある。この寺には「日本が栄えれば実相寺が滅び、日本が滅びれば実相寺が栄える」という言葉が伝えられている。日本に流れる地の気を遮断するため、この地に寺を建てたという逸話もあり、鐘に刻まれた日本地図を連想させる模様を打つたびに、日本の富士山が1発殴られるそうだ。》(朝鮮日報2013年9月21日)
 ここまでくると風水というより呪術の類と呼んでさしつかえないかと思います。日本の滅亡を願う寺というのもすさまじいものがあります。呪い寺です。キリスト教でも仏教でも、韓国に根を下ろすととたんにカルト性を帯びていくようです。

実相寺の鐘には日本地図(?)が彫られている。ここを一つ叩けば、富士山を一回叩く効果があるという。叩き過ぎて、本州が消えてしまった。

慰安婦像は呪いの藁人形

 実際、韓国人は呪術との親和性がとても高い民族といえます。
 ソウルの日本大使館前に設置され、また韓国政府がグレンデール市を初め、全米に設置を画策する少女慰安婦像ですが、あれをstatue(彫像)と英訳するのは間違いで、民族宗教的な崇拝物、一種のtotem(呪像)と認識するのがより本質に近いのではないかというのが私の意見です。
 この少女像だけでなく、韓国とその息のかかった団体は、追悼碑や祈念碑の名目で日本中に反日モニュメントを建立してきました。私が軽く調べただけでも、慰安婦関係の碑が1箇所、朝鮮人徴用者や炭鉱労働者の追悼碑が9箇所、それに安重根、尹奉吉といったテロリストの碑が1箇所ずつ。その他、北海道猿払村でも朝鮮人強制労働者の追悼碑の建立を巡って、日韓の支援グループと反対派の間でひと悶着中(2014年11月現在)のようです。
 もちろん、日本人であろうと朝鮮人であろうと亡くなった方に哀悼の礼を捧げることに何の異論もありませんが、正直なところ、これらの碑には違和感というよりも嫌悪感しか覚えません。
 慰霊碑といえば、日本人は「安らかにお眠りください」と手を合わせる場所ですが、韓国人は違います。彼らは「あなたの恨みを忘れません」という念を込めて碑を建立するのです。つまりは呪物ということになります。丑の刻参りの藁人形と同じです。ちなみに、沖縄県の読谷村に建立された朝鮮人軍夫の碑は、その名も「恨(ハン)の碑」(製作者は沖縄の彫刻家・金城実)です。碑にはめ込まれたリリーフがまた、すさまじく、目隠しされ後ろ手に縛られた朝鮮人青年と彼の足元にすがる老母、そして日本兵というおどろおどろしい図柄になっています。むろん、日本軍がこのようなやり方で軍夫を集めたことはなく、まったくのファンタジーです。
 気脈を絶つ鉄杭どころではありません、韓国人はこういった怨念の象徴を日本中に建て、かつまたアメリカに、そして世界中に建てようとしています。
 このような不健全で禍々しい行為を止める手立てをわれわれはそろそろ本気になって考え実行に移すときがきているのです。

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(初出)『韓国呪術と反日』(青林堂)


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