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目からビーム!148 放射能オカルトと中国四千年

 幽霊と放射能は似ている。見えないから怖いのだ。自分にはその存在を感じないけれど、いわゆる「霊感の持主」に、ほら、そこにいるわ、などと言われると、本当にいるような気がして、わけもわからずぞっとしてくるのである。そして、さも自分も「霊感の持主」になったつもりで、幽霊なんかいないと言うものを嘲笑する。「裸の王様のお召し物」の寓話にさも似たり。 
 もし、幽霊も放射能も目に見えたら、存外怖くはないのかもしれない。少なくとも対処法ぐらいは講じられるはずだろう。
 しかし、世の中には、特殊な「放射能霊感の持主」がいるものだ。「目に見えないなら見えるようにしてあげましょう、ますます怖くなるはずだわ」とばかり入浴剤で実験してくれる主婦もそうだし、トリチウムは生体濃縮されると真顔で言う学者先生もそうだ。「放射性物質はトリチウムだけではない、汚染水にはアレもコレも、コレもアレも含まれているんです」と実演販売のアンちゃんそのままの口調でまくし立てる政党党首もいた。
 そもそもIAEA(国際原子力機関)の報告が信じられないというなら、政府に同機関からの脱退を呼び掛けるデモでもすればいい。日本は毎年どれだけ巨額なカネを拠出していると思っているのだ。もっとも、アメリカあたりからその何倍もの制裁をくらう覚悟の上ならばの話だが。
 日本のこのオカルトな状況を見て、ほくそ笑んでいるのが中国である。内政の失敗からくる人民の不満のガス抜きに反日を利用するいつものやり方だ。
 今、かの国では、やれ日本産魚介類の全面禁止だ、大使館への投石だ、いやがらせ電話だと、にぎやかしい。
 先の学者先生によれば、海中のトリチウムは、プランクトンから小型、中型、大型魚へと食物連鎖で濃縮され、最後に人間の口に入るという。しかし、これが食物連鎖の終着駅かといえば否というのが中国四千年の奥の深さだ。年間、何千ともいえる子供の人さらいが発生するあの国には食人の伝統文化が未だ息づいているという。好事家御用達の易牙(えきが)の如き人肉料理の名コックもいると聞く。伝統的中国食愛好家はさらなる濃縮トリチウムを体内に取り込むということか。もっとも放射能障害よりも先にクルー病の心配をしたほうがよかろう。
 日本の海で獲れる魚介類が汚染されているというなら、よろしい。金輪際、尖閣周辺で中国漁船がうろちょろするのを止めてもらいたいものだ。それから台湾海峡に沈んだおたくの原子力潜水艦をどうにかしろ。処理水なんかよりもよほど世界の海に危険をばらないでいるではないか。
 

易牙。春秋時代、斉の桓公に仕えた料理人。美食に飽きた桓公のために、幼いわが子を蒸し料理にして献上、その美味に感激した桓公にとりたてられ、料理人の身としては破格の大夫の地位分にまで出世した。

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