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【Live Report】#2 どんな箱でもそこはライブハウスで、青春のプレイバックタイムになる-ハンブレッダーズ@大阪・広島

6月に入ってから胃腸炎で体調を崩してnoteも下書きのまま1ヶ月ほど止まってました…少し前ですがハンブレッダーズのライブレポです。

新作「ヤバすぎるスピード」を引っ提げた今回のツアーは、前回からキャパも公演数もグッとスケールアップして、ライブハウスとホールを混ぜたものだった。

であれば両方行くしかない。しかもクアトロくらいのキャパのライブハウスなんてこれからそうそう行けそうにもないし、ということで大阪はオリックス劇場、広島はクラブクアトロに参戦することにした。

時系列的には広島の方が後になるが、まずはライブハウスでのライブ。
前回のツアーでは悉くチケット戦争に負けて、今回が初めてのハンブレッダーズのライブハウス参戦で、開始前から気分が踊っていた。会場ももちろん超満員。
開始前からどこか学祭・文化祭のライブを待っているような、みんなどこか気持ちが若く浮足立っている雰囲気を感じだった。

“起きろ!”“ワールドイズマイン”“フェイバリットソング”“いいね”“ユースレスマシン”、と出だしからそれこそ「ヤバすぎるスピード」で矢継ぎ早に盛り上がるアップナンバーを送り込まれたライブは、キャパの小さいライブハウスだけあって、オーディエンスの前のめりな気持ちが加速度的にヒートアップし、メンバーにも届き、それをメンバーが音で返してくる、このラリーが想像を超える空間が出来上がっていった。
3年間声出しができないライブが続いた中で、みんなで歌い、手を上げ、手をたたく。そんな時間が戻ってきた。
メドレーが終わり暗転すると、自然とため息が出てしまうほどの、もはや感動するほどの楽しさだった。

楽しいライブというのは色んな文脈で色んなアーティストで感じるものだが、ハンブレッダーズで感じる「楽しさ」はコンテクストとか、付加的にとか、そんなんじゃなくて純粋100%の感情で湧き上がってくるロックが鳴る空間にいることで感じる楽しさだ。
青春時代にすっかり置いてきたと思っていた、ピュアな感情を感じるからこそ、ハンブレッダーズのライブに行くと青春に帰るような気持ちになる。
さらにライブハウスという箱が作り出す一体感が前述の文化祭のような「この今一瞬しか感じられない」楽しさを増幅させてくれる、満足感に満たされるライブだった。


時期的には広島の1ヶ月ほど前になる大阪オリックス劇場。
こちらはキャパ2000を超えるが、当たり前のように超満員。2会席だということもあってか、広島と比べるとハンブレを観るのが初めて、ライブ自体が初めてと思われるような人もちらほら。座って観る人も中にはいた。
ライブバンド、特にライブで盛り上がるようなタイプバンドにはクラップやコール&ポンスなどを求めるバンドも多いが、ハンブレッダーズは「座ってても楽しみたいように楽しんで」
見た目の「一体感」ではなくて(もちろん時にはそれも楽しいけど)、心から音楽を楽しんでくれればどのような形でもいい。その雰囲気が初めての人も含めて2000人全員がハンブレッダーズの音楽を楽しんで、その楽しんでいる「空気の一体感」を作り出していたと思う。その空気はライブハウスそのものだった。
でもやっぱり「DAY DREAM BEAT」をやっとのやっと、みんなでシンガロングできたのは感動の瞬間だった。

広島終えて振り返ってみると、会場の熱気はホールでもライブハウスでもびっくりするほど変わらなかった。それほどホールの空間でも彼らはライブハウスのような熱さと勢いとオーディエンスの興奮を作り出していた。
どんな楽しみ方でも、その空間にいるひとりひとりがハンブレッダーズのロックに心を踊らせていることがこれならもっと大きいホールでも、アリーナでも、何ならドームでも彼らはライブハウスに変えてしまうだろう。
彼らが持っている「真のロックの力」をしっかりを感じることができたツアーだった。


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