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第21話:アニメ第2期とゲーム配信

遂にこの時が来た!

アニメ第2期の最中、2021年2月24日についにゲーム「ウマ娘 プリティダービー」が配信された。

まずはアニメ第2期から解説。

第2期のウマ娘は2021年1月5日から3月30日までの期間に放送され、全13話であった。

主人公にトウカイテイオー、準主人公にメジロマックイーンが設定された。

舞台の時期はトウカイテイオーの皐月賞、メジロマックイーンの天皇賞・春(1回目)が終わった1991年春から1993年秋までの物語であった。

アニメの中ではトウカイテイオーとメジロマックイーンは生涯にわたるライバルとして描かれる。

しかし、史実としてはトウカイテイオーとメジロマックイーンは一度しか対戦していない。

たしかに1992年の春、トウカイテイオーとメジロマックイーンは日本競馬界最強の2頭と考えられていた。

それゆえ、1992年の天皇賞・春を待つ競馬ファンの期待値は高かった。

当時、トウカイテイオーはクラシック戦線では無敗の二冠馬となり、ダービー後に故障してしまったため明確にライバルと言える馬はいなかった。

また、古馬になってからも度々の脚部不安(故障等)に悩まされ、1992年秋のジャパンカップを制するも後半の成績は安定しなかった。

トウカイテイオーと言えば、長期離脱からの1年振りのレースであった1993年12月の有馬記念の勝利が競馬ファンの記憶に残るところである(本レースは1990年のオグリキャップが勝った有馬記念と双璧をなす名レースである)。

つまり、トウカイテイオーの代名詞は「無敗の二冠」「劇的な復活」にあり、天皇賞における敗北は紙面上の記録でしかなかった。

一方で、準主役のメジロマックイーンの代名詞は「名ステイヤー」の称号であり、メジロアサマ、メジロティターンから続く父子三代にわたる天皇賞制覇の記録や天皇賞・春連覇の偉業であった(アニメの中で天皇賞制覇は名門の家柄としての悲願達成、メジロ家令嬢としての宿命、天皇賞は伝統と尊厳としての最高の名誉と扱われている)。

2人のウマ娘がライバル関係になる所以はトウカイテイオーの初の敗北が天皇賞・春にあったことと関係している。

アニメ第2期のテーマは栄光と挫折の物語であり、メジロマックイーンとて度重なる故障と敗北の苦しみを幾度となく味わっている。

両者が一度しか交わらなかったのは怪我に原因があった。

したがって、両ウマ娘が共に順調で元気なシーンから物語は開始され、ダービー優勝後の怪我、すなわち悲劇の予感を残して幕を閉じたのである(第1話「トウカイテイオー」)。

物語の中盤で展開されるTM対決はトウカイテイオーの敗北とメジロマックイーンの勝利に終わる(第5話「無敗と連覇」)。

しかしながら、翌年の天皇賞・春ではメジロマックイーンの三連覇の夢は黒い刺客・ライスシャワーによって断たれる(第8話「ささやかな祈り」)。

この年、トウカイテイオーは天皇賞・春、秋ともに出走しなかった。

その後、メジロマックイーンは天皇賞・秋の直前に故障してしまい、両ウマ娘の二度目の対戦はなくなった(第12話「ふたり」)。

トウカイテイオーはメジロマックイーンを勇気付ける為に有馬記念で優勝する(第13話「夢をかける」)。

このように、ウマ娘第2期は1990年代前半の天皇賞・春(3,200m)を中心とする物語であった。

でなければ、トウカイテイオーとメジロマックイーンはライバル関係に至らない。

(やや強引な見方ではあるが、栄子と挫折がテーマなのだから仕方がない・・・)

さて、ゲームの方は第8話(2月23日)と第9話(3月2日)の間の24日に配信が開始された。

第2期のストーリーが盛り上がる中、事前登録が60万人以上達成された状態でスタートを切った(ゲートから出た)。

ゲーム「ウマ娘」の初日は、ゲーム実況者(配信者)にとってもお祭り騒ぎでリセマラから始まる物語を幾つも拝見することができた。

「ウマ娘」は一度ダウンロードしてしまえば、リセマラがしやすかったので一日中盛り上がっていたという印象を受けた。

ここから伝説の幕が開いた。

ゲーム実況者、プレイヤー(トレーナー)の大移動

ゲルマン人が西欧世界に進出したようにゲーム社会(界)における既存の秩序を大きく揺るがす出来事となった。


(2022.12.20)

若干編集中なり!

次章へ続く!


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