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【ぶつかり資質シリーズ】最上志向&回復志向 編 ~あるある問題と解決ポイント~

ひとりひとりのつよみの要素であるストレングスファインダーの資質。

そのなかでも特に上位に現れる資質は、その人にとって大事にしている考え方や価値観でもあります。それをお互いに理解し、それぞれがGive&Takeをしていくことで「スパークルチーム」は生まれていきます。

この記事で説明する「ぶつかり資質」とは、34資質の中でも比較的逆の価値観を持っているとされる資質の組み合わせのことを指します。
そのため、ぶつかり資質を上位に持つ人同士だと、どうしても仕事のやり方に違いが出てくるのは当たり前。

だけど、それを「相性が悪い!」と決めつけてしまうのは非常にもったいないのです!

この記事では、職場でよく見られるぶつかり資質 の1つである“最上志向”と“回復志向”について、職場でありがちな「あるあるぶつかりシーン」を例に、その解決法やお互いのつよみの活かし方について、ストレングスプロデューサーの楠 麻衣香に聞いていきます!

↓ ”着想”と”調和性”のぶつかり資質についてはこちら ↓



最上志向は「もっともっとの天才」!



さしみ:ではまず、最上志向の資質の特徴について教えてください。

:最上志向は、「もっともっとの天才」ですね!
とことん極めていきたい!という想いを強く持っているという特徴があります。
最上志向さんは本当にすごいんですよ…。英語で書くと「Maximizer:最大値を求める人」だからね。

さしみ:マキシマイザー…!なんだか限界突破感がすごいですね。

:とにかく優秀なものが好きで、品質や美しさなどを求めて突き進んでいくという才能があります。ディテールへのこだわりが強く、何か資料をつくる時には細部にまでこだわったり、世の中でいっちばん良いものを求めたい!ので「一点モノ」を好んで集めたりする人もいますね。
「匠の技」に惹かれる方はテレビ番組の「プロフェッショナル 仕事の流儀」とか「情熱大陸」のような番組が好きな人ももいます(笑)

さしみ:確かに好きそう…(笑)そういった優秀さへの意識が、行動にも出てくるんですか?

:めちゃくちゃ出ますね~。たとえば「最上志向×学習欲」の組み合わせを上位に持つ人で、一流の講師を求めて海外にまで勉強しに飛んでいっちゃったって方もいました。プロから学びたい!って言って。

それくらい最上志向さんが持つ追い求めるエネルギーはすごくて、ゴールというものが無いんですよ。ほんと青天井です。

さしみ:すごい、その探求心こそまさにプロフェッショナルですね!

:そうそう、まさにプロフェッショナルを追及したい資質です。

一方で、もったいない使い方としては、その優秀さを求めてしまうあまり、自分自身になかなか満足しないところがあります。誰かに褒められても「いや~、まだまだですよ」なんて言っちゃったり。

あとは、自分だけでなく相手にも更なるレベルを求めてしまう傾向もあります。

相手が出してきた内容に対して「もっと良くならないですかね!?」と言って、さらに磨き上げようとする。だから相手がついていけなくて、磨き粉で磨かれすぎて気が付くと血まみれに・・・なんてこともあります。

さしみ:自分と同じクオリティを求めてしまうんですね。

:そうなんです。なので逆に「この人は優秀ではないな」と少しでも思ってしまうと、一気に相手にしなくなるという極端なところもあります。

これはストレングスコーチの間ではよく「最上志向シャッター」と言ったりしますね。そしてこのシャッターは、一度閉まるとなかなか開かない(笑)

プロフェッショナルを求めるのは悪いことではないんですけど、これはちょっともったいない使い方ですね。

さしみ:うう、、肝に銘じます。(←実は最上志向TOP1ホルダー)

■ 最上志向の特徴ポイントまとめ
・優秀さやプロフェッショナルを求めてあくなき探求を続ける、「もっともっとの天才」
・ゴールという概念はなく、目指す先は常に青天井!
・だけどそれを相手にも求めてしまい、周りがついていけなくなることも。


回復志向は「問題修復の天才」!


さしみ:では次に、回復志向の資質の特徴について教えてください。

:回復志向は「問題修復の天才」です!

本来あるべきものが欠けていると、そこに目が行ってきちんと直していくことができます。まさに実行力系の資質ですね。

だから回復志向さんは、常にゴールが明確です。そこが最上志向さんとのハッキリとした違いになりますね。

さしみ:なるほど、100点に対して80点だとしたら、「では足りない20点をどう取り戻していくか?」を考えて実行するのが得意なんですね。

:そうですね。なので例えば、システムエンジニアで回復志向持ちの方の話をよく聞くんですけど、システム障害が発生したとき、本来なら正常に動いているべきことに対して何が問題なのかを見つけ出し、粛々と障害対応をしてくれるんです。

「復旧完了」というゴールに向かって突き進んで、正常な状態に戻ると小さくガッツポーズをしてやりがいを感じたりする(笑)、まさに、縁の下の力持ちですね。

さしみ:回復志向さんがいるから色んなものが正常に動いている、と言っても過言ではない…

:ほんと、私たちが何の問題もなく日常生活を送ることができるのは、世の中の回復志向さんの力があってこそです(涙)

回復志向さんは文章の誤字脱字を見つけるのも得意で、どうやら「間違いが光って見える」らしいの。これは本当にすごいと思う。私もその能力すごく欲しい(笑)

さしみ:私も人のこと言えないですけど、まいPもなかなかの誤字脱ジャーですもんね。(←失礼)

:活発性持ちとしては、本当に誤字脱字が見えない・・・。いつも回復志向さんに助けられています(深謝)

逆にもったいない使い方としては、足りていないところに気が付きやすいがゆえに相手の欠点が目についてしまい、そこに対して批判的になってしまうことがあります。

評論家チックに指摘をしてしまったり、さらにそこを無理に直させようとしてしまったり。

さしみ:なるほど、システムだけじゃなく人の問題点についても敏感に気づけるんですね。

:そしてその問題点探しが自分にも向いちゃうこともよくありますね。

すぐ見つけちゃうから、よく「なんで私はこれができないんだろう~」っていう回復志向スパイラルに陥っちゃうの。ダメだ、ダメだ~って。

さしみ:自分にも相手にも向いてしまう、というのは最上志向さんと同じですね。そしてなかなか満足しない、という点も。

:自分にOKを出さないところは一緒なんだけど、トーンが全然違うんだよね。

最上志向さんはいつまでも自分に満足しなくて「もっとやってやる~~!」って右上向いてる感じなんだけど、回復志向さんは部屋の隅っこで下を向いて「うううぅ、なんてダメな自分」て、どよ~~~んって感じ。

さしみ:ええええ…そんなマンガみたいなことある!?(笑)

:でも基本的に人間の性格や才能を変える(修復する)ことはできないので、例えば相手の欠点が見えたら、そこに対して回復志向さん自身のスキルや外部リソースなどをうまく使って補完したり手助けしていくような動きがとれると、上手な「つよみ使い」ですね!

それは自分に対しても同じで、「出したい結果はなんだっけ」という「出来事や行動」に回復志向の矢印を向けると、「問題修復」のために具体的に行動をしていくことができます。

もしプレゼンに失敗して落ち込んでしまったとしても、「じゃぁどうやったらうまく喋れるようになるんだろう」というような、“変えられる部分”に目を向け、具体的な行動につなげていくといいですね!

■ 回復志向の特徴ポイントまとめ
・問題や課題のある部分を見つけ出しては直していく、問題修復の天才
・「本来あるべき姿に戻す」という明確なゴールのもと、行動を起こしていくことが出来る
・問題に気づきやすいがゆえに、相手や自分自身の欠点にも着目しすぎてしまう


ぶつかり資質「最上志向」VS「回復志向」:ぶつかり場面あるある


さしみ:では、この二つの資質は職場でどうぶつかってしまうのでしょうか??

:最上志向さんと回復志向さんでは、優先順位をつけるときに意見が対立してぶつかってしまうことがあります。

たとえば店舗をいくつか持っている企業の売上アップ戦略を考えるときに、最上志向さんは「売上が好調な店舗をさらに伸ばすべきだ」と言い、回復志向さんは「いやいや、赤字の店舗を立て直していくべきだ」と言う、といった感じです。

さしみ:優先すべきところの着目点が異なってくるんですね。

:最上志向さんは売上を120%から300%にしたがるけど、回復志向さんにはそもそも「120%」っていう概念がなかったりするんですよね。もう売上はあるんだから、落ちてるところをまずはなんとかしようよ、って。

さしみ:最上志向さんは赤字店舗には興味がわかないんですか?

:全くないわけではないんだけど、どちらかというと店舗の新規立ち上げのようなゼロイチのほうが好きだったりするかな。そういうところにやりがいを強く感じるし、それが大事だと思っています。

一方の回復志向さんは、トラブル店舗にお助け役として入ることにやりがいを感じる傾向があります。そしてガンガン立て直していくんです。もはや助っ人外国人選手(笑)

さしみ:じゃぁ半沢直樹は回復志向が上位なんですかね?(笑)

:いや、あれはきっとオール信念だよ。

さしみ:(爆笑)

:他にもたとえば、部下の育成会議をしている場合、回復志向さんは問題を抱えているメンバーをなんとかしようとするし、最上志向さんは成績の良いメンバーからエース社員を育てようとします。

こういう意見の違いって、どっちが正しいとか間違っているとかの正解はなくて、ただ見ている視点が違うだけなんですよね。

だけど話はどんどんヒートアップしてしまって、対立構造になってしまう。
もう、キリがないんですよ。「伸びるか分からない社員に投資して意味あるの!?」とか「その根拠は何なんだ!?」って。

さしみ:ひぃぃ~、すごく想像できてしまってゾッとしました…。


ぶつかり解決:意見が対立したときは一度「ハッ!」と我に返ってみる


さしみ:ではどうしたらこの二つの資質がうまく共存していけるのでしょうか?

:まずは大前提として、お互いの優先度に対する価値観を理解しておくことです。

最上志向さんも回復志向さんもそれぞれ、“良かれと思って”言っているんですよね。別にお互いに足を引っ張りたいわけではない。

さしみ:ただ単に、異なる価値観を伝え合っていただけなんですね。

:そう。なので、コンフリクトが起こった時はだいたい中身に埋没しているだけなので、一度我に返って自分の資質が強く出すぎちゃっていないかを確認するといいです。

そして、「ごめんごめん!いま最上志向(回復志向)が出すぎちゃってたね~」なんて会話があれば、相手がその課題に対してどう見えていたのか、バックグラウンドの部分から分かってくるようになりますし、課題の本質的なところも見えてくるようになります。

さしみ:なるほど、自分にはない別の視点も含めて俯瞰的に見れるようになるんですね。

:そこで結局、「両方大事だよね」ってなれば、お互いのつよみを活かして役割分担をしていけばいいんです。

100%というバーがあれば、そこまで状況を持っていけるのが回復志向さんで、そのバーを越えてさらに引き上げていけるのが最上志向さんです。

ここをうまくコラボレーションさせていくことで、会社としてもチームとしても力を発揮していくことができます。

さしみ:大事にしている価値観が違うからこそ、イノベーションは起きていくんですね!これでまたひとつ、スパークルチームが誕生していきましたね♪

:はい、スパークルチームの出来上がり~~~♪♪



■ぶつかり解決策まとめ:最上志向と回復志向の場合
・お互いの優先度に対する考え方の違い(資質)を理解しておくこと
・「相手にはどう見えているのか」を考えることで問題を俯瞰して考えてみる
・そしてお互いのつよみを活かした役割分担をしていくとGood!
・お互いの優先度に対する考え方の違い(資質)を理解しておくこと
・「相手にはどう見えているのか」を考えることで問題を俯瞰して考えてみる
・そしてお互いのつよみを活かした役割分担をしていくとGood!

さて、今回は「最上志向」と「回復志向」における資質のぶつかりあるあるについてご紹介しました!

お互いのつよみ理解とその貸し借りが、イノベーションを生み出す基盤づくりへとつながっていきますね♪

今後も、その他のぶつかり資質についての「あるある」や「解決策」についてご紹介をしていきます!
お楽しみに~!


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